Polaris.AI、製造業の「図面業務」をAIで効率化する新ソリューションを提供開始
Polaris.AI株式会社は2026年9月7日、製造業向けの「図面×AI活用ソリューション」の提供を開始しました。このソリューションは、これまで自動車や重工業など幅広い製造分野で培ってきた図面・設計AIの技術をまとめ、製造業の共通の課題解決に役立てるものです。

製造業の図面業務に残る課題
製造業の設計・開発の現場では、図面を探したり、内容を読んだり、間違いがないか確かめたりする作業の多くが、今も人の手や経験に頼っています。例えば、似たような図面が見つからなかったり、寸法や注意書きを読み取るのに時間がかかったり、新しい図面と古い図面の違いを確認する作業がベテラン社員に集中したりするといった課題があります。
近年、文章や会話の分野でAIの活用が進んでいますが、図面は寸法や記号、部品の関係性といった複雑な情報を正確に読み解く必要があるため、一般的なAIツールだけでは現場で使えるレベルの精度を出すのが難しいのが現状です。
「図面×AI活用ソリューション」の概要
このソリューションは、開発・設計の業務を5つの項目に分け、それぞれの課題に対してAIによる解決策を提供します。お客様の図面やデータ、業務内容に合わせて、必要な技術を組み合わせて導入できます。
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検索・流用:形や情報、言葉を組み合わせて似た図面を探したり、設計に関する知識を検索したりします。
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作成・改訂:図面の作成や修正、回路設計などをAIが支援します。
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検図:新しい図面と古い図面の違いを見つけたり、図面の情報を整理したり、決まったルールの確認をAIが行ったりします。
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承認・変更管理:図面や仕様書、評価結果をまとめて検索したり、変更の履歴をわかりやすくまとめたり、変更がどこに影響するかを分析したりするのを助けます。
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展開・後工程利用:図面から材料の数や部品の情報を抜き出したり、カタログや仕様書から必要な情報を集めたりします。
最終的に図面を使うかどうかの判断は設計者が行い、図面を会社の外に出さないような、専用の環境での利用にも対応しています。
図面AIを現場で使えるようにする3つの力
図面AIが現場で役立つためには、「図面の構造を理解する力」「判断の基準を明確にする力」「実際の業務に組み込む力」の3つが重要だとPolaris.AIは考えており、これらをまとめて提供します。
- 図面の構造を理解する力:線や文字、座標を解析し、寸法と対象となる形を結びつけることで、一般的なAIでは読み解けない図面の中の関係性まで扱います。
- 判断の基準を明確にする力:これまでの確認基準に加え、ベテラン社員への聞き取りや過去の事例を分析し、例外的な判断や指摘のレベルを再現できるような仕組みを作ります。
- 現場業務への実装力:承認や却下、コメントの追加といった作業までを業務の流れに組み込み、実際に使われ続ける形まで導入します。

ソリューションの価値と実績
このソリューションは、Polaris.AIがこれまでのプロジェクトで得た図面・設計AIの知識を、開発・設計の業務全体にわたって整理したもので、主に次の3つの価値を提供します。
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始めるべきことの明確化:どの工程に、どのようなAIの使い方が効果的かを整理して示すことで、企業が「どこから着手すべきか」を判断しやすくなります。
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導入期間の短縮とリスクの軽減:過去に効果が確認された方法を再利用することで、導入にかかる期間や不確実性を抑えます。
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成果の資産化:ライセンスの料金を払い続けるだけでなく、図面の特徴データやオントロジー(※1)、用語の統一辞書などがお客様の会社の資産として残ります。
(※1)オントロジーとは、用語や概念の意味と、それらの関係性(上位・下位、部品構成、属性など)を、コンピュータが理解できる形で体系化したものです。
これまでにPolaris.AIが実際に効果を確認したテーマは以下の通りです。
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似た図面の検索:形や情報、意味を組み合わせて、普段使う言葉でも過去の図面を探せます。
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寸法図・部品仕様/カタログ・データシートの読み取り:図面から必要な情報(寸法、形、部品の数など)を自動で読み取り、データとして使える形にします。
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図面比較・検図AI:設計の意図を理解し、避けられない図面の小さな違いを吸収して、本当に確認すべき変更点を教えてくれます。
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数量の計算・要件の確認・回路設計支援:図面から材料の数や重さを自動で計算したり、必要な条件を過去の仕様と比べたり、回路の構成や部品選びを支援したりします。
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先端テーマ(2D→3D):複数の2次元図面の関係性を理解し、3次元のCADモデルを自動で作る研究開発でも、一定の成果が出ています。

今後の展望
Polaris.AIは、図面とAIの活用において、まずは始めやすい小さな試みからスタートし、効果を確かめながら、設計の妥当性やベテランの持つ暗黙の知識を含む高度な判断の支援、変更がどこに影響するかを分析する機能、2次元図面から3次元モデルを作る機能へと、段階的に広げていくことをおすすめしています。今後も、デモンストレーションの場だけで動くAIではなく、現場でずっと使われ続けるAIをお客様に届けることを大切にし、製造業の設計・開発現場の生産性向上に取り組んでいくとのことです。
ソリューションに関する情報
このソリューションの詳細、業務ごとの課題と解決策、導入のイメージ、進め方については、以下のサイトと資料で確認できます。
Polaris.AI株式会社について
Polaris.AI株式会社は、東京大学松尾研究室から生まれたスタートアップ企業です。「AI時代の羅針盤(Polaris)になる」という目標のもと、製造業、インフラ、官公庁といった、間違いが許されない大切な分野でAIを社会で役立てる活動を進めています。
機械学習、アルゴリズム、ロボット技術、セキュリティ、大きなシステムの開発、産業の専門知識を持つ研究者やエンジニアが集まり、課題を見つけるところから、技術を選び、開発し、実際に運用するところまで、多くのAIプロジェクトを一貫して手掛けています。同社は、デモンストレーションの場で動くだけのAIではなく、現場で実際に使われ続けるAIを届けることを信条としています。


