東大発WOGO、3D CAD向け自動検図ソフト「Hacadly 3D自動検図」を正式販売開始

東大発WOGO、3D CAD向け自動検図ソフト「Hacadly 3D自動検図」を正式販売開始

株式会社WOGOは、製造業の機械設計分野に向けた3D CAD用自動検図ソフトウェア「Hacadly 3D自動検図」の正式販売を、2026年7月28日より開始しました。このソフトウェアは、3D CADに機能を追加する形で利用でき、設計データが製造の決まりや会社の設計基準に合っているかを、ボタン一つで自動的にチェックします。

3Dの組み立て図と検図ルール設定画面

開発の背景

現在の製造業の設計現場では、新しい製品を短い期間でたくさん作る必要があり、一方で人手不足やベテラン技術者の引退が進んでいます。このような状況で、設計の品質を保つための時間が限られていることが大きな課題となっています。

特に「検図」という作業は、製品が加工できるか、組み立てやすいか、会社の設計基準に合っているか、さらには図面の書き間違いがないかなど、多くの点を人の目で確認する重要な工程です。この作業は経験に頼る部分が多く、人によって確認の仕方がバラバラになりがちです。そのため、見落としによる手戻りや損失が発生することも少なくありません。

「Hacadly 3D自動検図」は、WOGO独自の技術を使って、3D CADデータを製造や設計の視点から理解できる特別な形に変換します。これにより、穴や曲げ、面取りといった加工に必要な形を認識し、それらの情報に検図ルールを適用することで、設計された形が加工や組み立て、会社の基準を満たしているかを自動でチェックします。ベテラン技術者の知識をルールとしてシステムに取り入れることで、誰が設計しても同じ高い品質を保てる環境を目指します。

「Hacadly 3D自動検図」の主な特徴

このソフトウェアには、設計業務を効率化するためのいくつかの特徴があります。

  • 普段お使いのCADで利用可能
    現在使っているiCADやSOLIDWORKSといったCADソフトに機能を追加する形で利用できます。今後、対応するCADソフトの種類は順次増えていく予定です。

  • ワンクリックで自動検図、問題箇所をわかりやすく表示
    板金加工や切削加工、組み立て作業について、加工の限界や部品同士の干渉、溶接の条件など、加工や組み立てに関する設計基準への適合性を標準でチェックできます。ワンクリックで検図が始まり、ルールに違反する形は3Dモデル上で色をつけて表示されるため、どこを直すべきかすぐにわかります。

  • 多くのルールを標準搭載、自社の基準に合わせた設定も可能
    製造現場で広く使われている設計・製造ルールを約50項目標準で搭載しているため、導入後すぐに役立つ検図を始められます。また、判定の基準や条件などは、お客様の会社の加工機や製造基準に合わせて、自分で追加したり調整したりすることも可能です。

  • 検図結果をレポートとして出力
    検図の結果はHTML形式のレポートとして出力し、保存できます。これにより、検図の記録をデータとして残すことができ、設計の品質がどのように保たれているかを後から確認したり、会社の品質管理の仕組みに組み込んだりすることができます。

  • 独自の検図機能を追加できる(オプション)
    標準機能のルール設定では対応できない、金型のような各社独自の製品に関する検図ルールについては、WOGOが個別の会社向けにソフトウェアを開発し、柔軟に組み込むことができます。これにより、一般的な製品の枠を超えて、会社独自の設計・製造の知識をシステムとして活用できるようになります。

検図ルールの例

「Hacadly 3D自動検図」には、約50種類の検図項目が搭載されています。以下はその一部の例です。

設備 項目 加工ルール
板金 全般 穴や端面との距離
板金 全般 最小曲げR未満の指定
切削 フライス盤 最小隅R
切削 旋盤 最小内径
アセンブリ 全般 溶接と穴の最小距離

導入による効果

「Hacadly 3D自動検図」の導入により、以下のような効果が期待されます。

  • 検図時間の短縮: 人の目で確認する作業が自動化されることで、検図にかかる時間を大きく減らすことができます。

  • 設計手戻りの防止: 図面を出す前に問題点を見つけられるため、後の工程での修正にかかる費用や、納期が遅れることを防げます。

  • 社内設計基準の標準化: ベテランの持つ暗黙の知識がルールとして明確になることで、担当者に関わらず一貫した設計品質を実現できます。

今後の展望

WOGOは、3DとAIの技術を使い、製造業の設計工程の自動化や効率化を進めています。「Hacadly」についても、対応するCADソフトの種類を増やしたり、検図できる加工プロセスを広げたりすることを続けていきます。さらに、今後は2D図面の検図や、自動設計へと対応範囲を広げていく計画です。検図だけでなく、設計業務全体を支えるシステムへと進化させ、日本のものづくりの力を高めることに貢献していきます。

株式会社WOGOについて

株式会社WOGOは、東京大学から生まれた3DとAIのスタートアップ企業です。独自の3D形状解析技術とAI技術を強みとし、製造業向けの自動検図、自動設計、図面検索、2D・3Dデータ変換などのソフトウェアを開発・提供しています。設計現場に蓄積された知識をデジタル化し、設計品質の向上と業務の効率化を通じて、日本のものづくりの競争力を高めることを目指しています。

詳細については、以下の関連リンクをご覧ください。

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