ASPIC、中小規模事業者向け「ASPICプライバシー認証サービス」を12月1日より開始
一般社団法人日本クラウド産業協会(ASPIC)は、中小規模事業者が個人情報保護法をきちんと守り、その運用を続けられるようにするための新しい認証制度「ASPICプライバシー認証サービス」を2026年12月1日から始めます。
このサービスは、個人情報保護の専門担当者を置きにくい事業者でも取り組みやすいよう、オンラインでの審査や、必要な証拠の確認、そして認定指導員による取得のサポートを組み合わせたものです。申請の受け付け開始日や制度の詳しい内容は、決まり次第ASPICの公式サイトで発表される予定です。
個人情報保護の現状と課題
個人情報保護法は、事業の規模や種類に関係なく、個人情報を使うすべての事業者に適用されます。日本の中小企業は国内の企業の大部分を占めており、社会全体で個人情報保護をしっかり行うためには、この多くの中小規模事業者の取り組みを支える仕組みが必要です。
個人情報保護委員会が2026年3月に発表した調査によると、従業員100人以下の事業者では、個人情報保護の担当者がいない、ルールやマニュアルが整っていない、定期的な見直しや教育が行われていないといった基本的な運用が不足していることが明らかになりました。
また、多くの事業者が「何をしていいかわからない」「法律やガイドラインを理解できる人がいない」という課題を抱えています。このため、事業者が具体的に何をどこまで行えばよいのかを理解し、実行できているかを確認する仕組みが求められています。
情報漏えいのリスクと外部サービス利用の注意点
個人情報保護委員会の2025年度の報告では、民間事業者からの情報漏えいなどの報告件数は1万7,139件と依然として高い水準です。情報漏えいが起きると、対応に大きな負担がかかり、取引先や顧客からの信頼も失われるため、最低限の予防策を広く普及させることが大切です。
中小規模事業者でも、クラウドサービスや生成AI(人工知能)といった外部サービスを使って個人情報を扱うことが一般的になっています。しかし、前述の調査では、個人情報を外部に委託している事業者で、契約後の委託先の監督が不十分であったり、再委託の状況を把握していなかったりするなどの問題が指摘されています。
これらの問題は、社内のルールを定めるだけでは解決できません。委託先の選び方、契約内容、再委託の確認、定期的なチェック、そして事故が起きたときの連絡手順などを、実際の証拠に基づいて確認することが重要です。
2026年改正個人情報保護法への対応
2026年7月に成立・公布された改正個人情報保護法は、デジタル化やAIの利用が進む社会に合わせて、新たなルールを追加します。主な変更点としては、委託先のデータ利用に関するルールが明確化されることや、16歳未満の本人に関する手続き、顔の特徴データや電話番号、メールアドレスなどの不適切な利用への対応が求められることなどが挙げられます。
ASPICは、改正法の施行までに、中小規模事業者が自社の個人データや外部への提供、委託・再委託、Cookie(クッキー)などの外部送信、生成AIへの入力といった状況を整理できるよう、実務的な支援と確認の仕組みを早期に整える必要があると考えています。
ASPICプライバシー認証の役割
この認証制度は、すでに存在する他の認証制度と競争するものではありません。個人情報保護にまだ取り組めていない事業者を減らし、法律を守ることから、個人情報保護の運用を継続的に行えるように段階的に引き上げるための、普及型・段階型の第三者認証制度として位置づけられています。
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専門担当者を置きにくい中小規模事業者でも取り組めるよう設計されています。
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法律を守るために最低限必要なことや安全管理の方法を明確に示します。
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ルールがあるかどうかだけでなく、教育の記録、委託先の管理、事故対応など、実際に運用されている証拠を確認します。
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オンライン審査などを活用することで、費用や準備にかかる負担を抑えます。
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クラウド、生成AI、外部委託、Cookieなどの現代的な課題についても確認します。
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認証後も定期的な確認と改善を促し、必要に応じてより上位の認証への移行も可能です。

ASPICプライバシー認証の4つの特徴
- 実施すべき事項と証拠を明確化: ルールがあるかだけでなく、教育の記録、委託先の管理、事故対応など、実際に運用されている証拠を確認します。
- 現代のデータ利用を重点確認: クラウド、外部委託・再委託、Cookieなどの外部送信、生成AIへの入力・利用管理を審査の対象に含めます。
- 負担を抑えたオンライン中心の審査: ゴールド認証はオンライン審査が基本で、不備があれば修正後に認証されます。
- 伴走支援と継続的な高度化: ASPICが認定する「認定指導員」が、取得の準備をサポートし、認証後も毎年確認と改善を促します。
2段階認証の概要
中小規模事業者の取り組み状況に合わせて、「ゴールド認証」と「プラチナ認証」の2段階が設けられます。ゴールド認証は法律を守るための基本的な体制を確認し、プラチナ認証は体制と運用の定着を確認します。

認証取得の流れ
ゴールド認証(通常ルート):
申し込み → 書類提出 → オンライン審査 → 判定会議 → 認証
ゴールド認証(支援ルート):
申し込み → 認定指導員による取得支援・書類確認 → 書類提出 → 判定会議 → 認証
プラチナ認証:
申し込み → 書類提出 → 現地審査 → 判定会議 → 認証
プラチナ認証(支援ルート):
申し込み → 認定指導員による取得支援・書類確認 → 書類提出 → 判定会議 → 認証
認証取得後も支えるオプションサービス
ASPICは、認証の取得だけでなく、導入から運用、教育までをサポートするオプションサービスも提供します。
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教育・eラーニング: 役割に応じた研修やeラーニングを提供します。
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規程・体制構築コンサルティング: ルールや安全管理の方法、管理体制の整備、プラチナ認証への移行をサポートします。
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法改正モニタリング・毎年更新支援: 法律やガイドラインの変更に対応した更新運用を支援します。
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委託先点検・監査サポート: 外部委託先の点検や実際の確認を支援します。
プライバシー認証に取り組むASPICの基盤
ASPICは、クラウド分野の専門知識、18年にわたる情報開示認定制度の運用実績、有識者による公平な審査体制、そして個人情報を適切に管理する組織体制を持っています。これにより、クラウドや生成AIの時代に対応したプライバシー認証を実施するためのしっかりとした基盤があります。
1999年の設立以来、ASPICはASP・SaaS・クラウドの普及を促進し、安全なクラウドサービスの推進に取り組んできました。クラウドサービス情報開示認定機関として18年の実績があり、2025年6月時点で合計336サービス、225事業者を認定しています。
今後の予定
ASPICは今後、申請の様式、審査の基準、認証マークの使用条件、認定指導員制度の研修・試験の要件といった運用に関する詳しい内容を準備していきます。申請の受け付け開始日、説明会の予定、専用ページなどは、決まり次第ASPICの公式サイトで発表されます。
ASPICの公式サイトはこちらです。


