JDSC、都市部向け「フラクタル型太陽光発電」の実証を開始~東京都の次世代再生可能エネルギー技術社会実装推進事業に採択~

JDSCが都市部向け「フラクタル型太陽光発電」の実証を開始

株式会社JDSCは、都市部での再生可能エネルギー導入を増やす新しい取り組みとして、「フラクタル型太陽光発電活用システム」の構築実証を始めます。この実証は、東京都が推進する「令和8年度 次世代再生可能エネルギー技術社会実装推進事業」に選ばれました。

都市の課題と新しい太陽光発電の形

東京都は、2030年までに温室効果ガスの排出量を2000年と比べて50%減らす「カーボンハーフ」を目指しています。しかし、都市部では建物が密集していることや景観のルール、夏の暑さ(ヒートアイランド現象)などがあり、これまでの太陽光発電を設置できる場所が限られています。

JDSCは、このような都市特有の課題を解決するため、特殊な「フラクタル構造」を太陽光発電に応用しました。この技術が東京都の事業に採択され、実証が行われることになりました。

フラクタル型太陽光発電の仕組みと特徴

この新しい太陽光発電システムは、大きなパネルを骨組みとし、その隙間を小さなパネルで埋める「複数層構造」になっています。これにより、まるで木漏れ日のような光と影を作りながら発電します。

従来の平らな太陽光パネルとは違う、次のような特徴があります。

  • 効率的な発電と熱を逃がす仕組み:三次元的なフラクタル構造によって、狭い場所でも太陽の光を最大限に受け止め、効率よく発電できます。同時に、風が通りやすいため、パネルに熱がこもりにくくなっています。

  • ヒートアイランド現象の緩和:パネルを光が適度に通り抜けることで、パネルの真下の道路の温度や周辺の気温が上がりにくくなります。これは、都市のヒートアイランド現象を和らげることにつながります。

  • 設置場所の柔軟性:風が通り抜ける設計のため、風の力を受けにくく、大規模な工事が難しい歩道や駐車場、みんなが使える広場など、これまで活用されていなかった場所に設置できます。

フラクタル型太陽光発電のイメージ

実証事業の内容

実証は、JDSCが中心となり、ものづくりJob shopコンソーシアム(パネル改良)、株式会社芳和システムデザイン(センサー提供)、日鉄興和不動産株式会社(実証場所提供)、京都大学名誉教授・静岡県立大学副学長の酒井敏氏(技術監修)が協力して行われます。

東京都品川区にある日鉄興和不動産のオフィスビル敷地で、令和9年度中に設備が設置され、約1年間データを集めます。これにより、以下の3つの点について詳しく調べます。

  • 発電能力:パネル同士が影を作り合う状況でも、どれだけ発電のロスを減らせるか。

  • 冷却効果:フラクタル型の日よけの真下で、道路や空間の温度上昇をどれだけ抑えられるか。

  • 丈夫さ・安全性:ビル風や雨、台風などの厳しい環境で、設備がどれだけ長持ちするか、安全か。

また、公共の場所に導入することを考え、100人以上の利用者を対象にアンケートを行い、使い心地や見た目の印象、再生可能エネルギーへの意識も調べます。

今後の展望

JDSCは、この約1年間のデータをもとに、製品の基準を決め、大量生産できるように準備を進めます。そして、2029年度からは東京都内の公共施設や民間施設への導入を目指し、社会で広く使われるモデルを作り上げていく予定です。

都市の使われていない場所を有効活用し、再生可能エネルギーを広めるとともに、ヒートアイランド現象を和らげるインフラとして、東京都が掲げるゼロエミッションの目標達成に貢献していく考えです。

株式会社JDSCについて

JDSCは、AI(人工知能)とデータサイエンスを使い、日本の主要な産業を変革するテクノロジー企業です。製造業、物流、インフラ、公共施設など、さまざまな現場に入り込み、DXやAXによる意思決定の高度化から、フィジカルAIによる現実世界の最適化・自律化までを実現しています。社会の課題を解決する新しい基準を作り、日本の発展に貢献しています。

株式会社JDSCの詳細については、こちらをご覧ください。

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