福岡県内の工業高校教員16人が建設用3Dプリンタを実機体験、次世代の建設業を担う人材育成へ

福岡県内初!工業高校教員が建設用3Dプリンタを実機体験、未来の建設業を支える人材育成へ

福岡県糸島市に本社を置く株式会社へいせいは、2026年8月21日に福岡県内の工業高校教員16名を対象とした研修会を開催します。この研修では、建設用3Dプリンタを実際に動かし、どのように建物が作られるかを学びます。高校教員向けの研修で建設用3Dプリンタを使うのは、福岡県内で初めての取り組みです。

3Dプリンターがコンクリートで壁状の構造物を積層造形している様子

建設業界の課題と新しい技術

建設業界では、働く人の高齢化が進み、若い人が少ないという問題があります。2024年のデータでは、建設業で働く人のうち55歳以上が36.7%を占める一方で、29歳以下の若い人は11.7%にとどまっています。このため、将来を見据えた人材の確保や育成、技術の引き継ぎが重要です。

1990年から2024年の建設業、運輸業、全産業における55歳以上と29歳以下の労働力構成比の推移を示すグラフ

一方で、建設現場では、デジタル技術を使って仕事を効率化する取り組みが進んでいます。国土交通省は「i-Construction 2.0」という計画で、2040年度までに建設現場の作業を3割減らし、生産性を1.5倍にすることを目指しています。

このような建設現場の変化や新しい技術を、将来建設業で働く可能性のある工業高校生に伝えるためには、生徒を指導する先生方が最新の技術を直接体験し、理解を深めることが大切だと考えられています。

研修の目的と内容

今回の研修では、建設用3Dプリンタの仕組みや使い方を座学で学ぶだけでなく、実際に材料を積み重ねて構造物を作り上げる様子を見学します。さらに、参加する教員と株式会社へいせい、そして建設用3DプリンタメーカーであるPolyuseの担当者が意見を交わし、工業高校の実習や課題研究に建設用3Dプリンタをどのように取り入れられるかを一緒に考えます。

研修で得た知識や気づきを教員から生徒へ伝えることで、建設業の新しい技術や仕事に興味を持つきっかけを作り、次世代の建設業を担う人材の育成につなげることを目指します。

本研修のポイント

  1. 福岡県内初の取り組み
    工業高校教員向けの研修で建設用3Dプリンタを稼働させ、その造形工程を体験する取り組みは、福岡県内で初めてです。企業が持つ先端技術や設備を教育機関に開放し、教員の学びを生徒の教育へつなげる、新しい産学連携の形です。

  2. 実機による造形工程の見学
    座学だけでなく、材料が積み重なって構造物が作られていく様子を間近で見学します。建設業の先端技術を「見て、触れて、学ぶ」実践的な研修です。

  3. 教員から生徒へ還元、実習・課題研究への活用も検討
    研修で得た学びを教員から生徒へ伝えるだけでなく、建設用3Dプリンタを工業高校の実習や課題研究に活用する可能性について、企業と教員が意見を交換します。

研修概要

  • 研修名: 令和8年度 福岡県高等学校工業教育研究会 土木系部会 夏季研修会

  • 開催日: 2026年8月21日(金)

  • 研修時間: 14時00分~16時00分

  • 開催場所: 株式会社環境技研内 株式会社へいせい 建設用3Dプリンタ設置場所(福岡県糸島市二丈武5丁目9-6)

  • 対象: 福岡工業高校をはじめとする福岡県内の工業高校教員16名

  • 講師: 株式会社Polyuse 技術者

主な研修内容

  • 建設用3Dプリンタの仕組みと特徴

  • 国内での活用事例と実績

  • 建設用3Dプリンタの今後の展望

  • 当日造形する構造物の説明

  • 実機による造形工程の見学

  • 工業高校の実習・課題研究への活用に関する意見交換

  • 質疑応答

へいせいの建設用3Dプリンタ導入と活用

株式会社へいせいは、Polyuseが提唱する「建設業界をテクノロジーの力でアップデートする」という考えに共感し、2026年4月に建設用3Dプリンタを導入しました。

建設用3Dプリンタは、型枠を作る作業を減らしたり、少ない人数で作業を進めたり、生産性を高めたり、自由な形を作ったりできる新しい施工方法として期待されています。へいせいでは、実際の現場でどのように使えるか、事業として成り立つかを確かめるため、導入を進めています。

これまでに、寿町や二丈吉井の工事現場で造形物を設置したほか、銀天町の工事現場では、協力会社が利用する休憩スペースに建設用3Dプリンタで作ったベンチを設置しました。

雨が降る建設現場で、ヘルメットと雨具を着用した2人の作業員が、独特のテクスチャを持つ壁の横にいる様子

木製の座面とユニークなデザインのコンクリート製脚を持つベンチが、砂利が敷かれた屋外に設置されている様子

実際に使用することで、使いやすさや丈夫さ、使用感などを確認し、今後の活用方法を検討しています。今後は、工事現場での活用に加え、教育や人材育成、地域で使う設備や構造物など、幅広い分野での展開を目指しています。

今後の展開

株式会社へいせいは、社内研修などを通じて建設用3Dプリンタへの理解を深めながら、工事現場での活用と人材育成の両面で可能性を検証しています。今後は、工業高校の教員との連携をさらに深め、生徒が建設用3Dプリンタを直接見て、触れ、学べる機会を作り、実習や課題研究への活用につなげていく方針です。

倉庫のような場所で、3人の若者が書類を囲んで真剣に打ち合わせや作業内容の確認をしている様子

広々とした工場内で、多くの人々が大型機械のデモンストレーションや研修に参加している様子

株式会社へいせいについて

株式会社へいせいは、1947年創業の福岡県糸島市を拠点とする総合建設会社です。土木・建築・住宅など地域の暮らしを支える事業を展開するとともに、DX(デジタルトランスフォーメーション)・AI(人工知能)・BIM(ビルディングインフォメーションモデリング)などの先進技術を取り入れ、建設現場の生産性向上や地域課題の解決につながるまちづくりにも取り組んでいます。

参考情報

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