3Dスキャナーデータ、国内サーバーで保管・共有 「現チョク」データ持ち込みプランが登場

スペースラボ株式会社は、業務用3Dスキャナーで撮影した建物の3Dデータを、国内サーバー環境で保管し、ウェブ上で共有できる「現チョク」データ持ち込みプランを2026年8月26日より提供開始しました。

このプランは、Google Cloudの国内リージョンにスペースラボが独自に構築した3Dデータ基盤を利用するものです。3Dデータの処理や保管、そしてウェブで閲覧する環境も、すべて国内で完結します。すでに3Dスキャナーを導入している企業は、これまでの撮影方法を変えずに、データの共有・保管場所だけを国内環境に切り替えることが可能になります。これにより、社内ルールや取引先からの要請でクラウドの場所が指定される場合でも、3Dデータを使った建物記録がしやすくなります。

お手持ちの3Dデータを、3DGSも、点群も。国内サーバーで保管・共有。現チョク | データ持ち込みプラン

3Dデータ活用の新たな課題「保管場所」

建設や内装、改修、不動産管理の現場では、建物の今の状態をまるごと記録できる業務用3Dスキャナーが広く使われるようになり、手軽に「撮影する」ことができるようになりました。しかし、新たな課題も生まれています。

それは、撮影した3Dデータをインターネット上で関係者と共有する際に、そのデータの保管場所や閲覧環境がどこにあるのかを問う企業が増えていることです。国の安全保障やデータ管理の重要性が高まる中で、官公庁やインフラ企業、大手企業などでは、社内ルールや契約の条件としてクラウドの場所を国内に限定する例が少なくありません。

現場では「スキャナーは導入したし、データも撮れている。しかし、共有環境が社内のルールに合わないため、結局スクリーンショットやファイル転送サービスで共有している」という声が聞かれるようになりました。撮影する技術は現場にありますが、安心してデータを置ける場所が求められています。

3Dスキャンからデータ共有までの課題

国内環境で3Dデータを保管・共有する「データ持ち込みプラン」

このデータ持ち込みプランでは、お手持ちの3Dスキャナーで取得したデータを預けることで、以下のサービスを国内環境で利用できます。

  • Web共有: ブラウザだけで見られるビューワーで、URLを共有すれば社内や取引先、施主など、さまざまな関係者とデータを見られます。

  • 保管: 3Dデータ本体、サムネイル、ログ、バックアップなど、すべてのデータが国内リージョンに保管されます。

  • 蓄積: 建物ごとにデータを整理し、工事の前後や退去の前後、点検時など、時期の異なる記録をまとめて管理できます。

このサービスでは、データの処理や保管に海外のクラウドを使わない仕組みで運用されます。写真と見間違えるほどリアルな空間を再現できる新しい3D表現技術「3DGS(3D Gaussian Splatting)」や点群データなど、業務用3Dスキャナーが出力する形式に対応しています(例:XGRIDSシリーズ。詳細はお問い合わせください)。現場の質感や奥行きまで含めて、ブラウザだけで関係者と確認できます。

ハードウェアや撮影の手順を変える必要はありません。「撮影はこれまで通り自社で行い、保管・共有・蓄積は国内基盤で行う」という使い分けにより、すでに導入しているスキャナーへの投資を活かしつつ、データ管理体制だけを国内運用に切り替えられます。

データ持ち込みプランのワークフロー

撮影から依頼できるプランも国内基盤で利用可能

3Dスキャナーをお持ちでない企業や、撮影自体を任せたい場合は、これまでの「現チョク」の撮影プランや証跡化プランも利用できます。これらのプランも、今回の国内基盤上で運用されるため、データの取り扱いは持ち込みプランと同じです。

  • 撮影プラン: 現地調査、写真撮影、3Dスキャン、Web共有、図面作成のサポートまでを専門スタッフが一貫して代行します。400平方メートルまで50,000円から利用できます。

  • 証跡化プラン(継続保管・年額制): 原状回復や退去の前後、工事の前後など、現場の状態を第三者の立場で3D記録し、継続して保管・確認できるプランです(年額30,000円から。長く保管するほど料金は割安になります)。

現チョクの2つの利用プラン

想定される利用シーン

このプランは、さまざまな場面での活用が期待されます。

  • 業務用3Dスキャナーを導入済みで、データの共有・保管先を国内環境にしたい企業

  • 社内ルールや情報セキュリティの決まりでクラウドの場所が指定されている企業

  • 官公庁、自治体、インフラ関連の仕事で、データの国内保管が求められる現場

  • 取引先や施主からデータ管理体制の説明を求められる建設・不動産関連企業

  • 定期的な点検や修繕工事など、建物を定期的に確認する際の記録を積み重ねたい場合

  • 重要文化財や歴史的建造物、研究施設など、記録データの保管に高い基準が求められる現場

  • 原状回復や退去前後の記録を、年単位で保管し続けたい管理会社やオーナー

建物情報が「物件カルテ」として蓄積される

スペースラボが進めている、現場の3D記録を建物ごとに蓄積し、修繕や管理の判断に役立てる「物件カルテ」構想も、この国内基盤の上で運用されています。データ持ち込みプランで預けたデータも、撮影を依頼したデータも、同じ建物の記録として一つのカルテにまとまっていきます。

現場を3Dで記録する入り口が「現チョク」であるならば、建物情報を蓄積して資産として活用する出口が「物件カルテ」と言えるでしょう。建物の記録は5年、10年と長く残るものです。だからこそ、その置き場所をきちんと設計し、説明できる状態にしておくことが、長期にわたって記録を預かるサービスの前提であると考えられています。この構想の詳細は、今後改めて発表される予定です。

スペースラボ株式会社の代表取締役である柴原誉幸氏は、「3Dスキャナーの導入が進み、現場を丸ごと記録することへのハードルは下がってきました。次の課題は『撮ったデータをどこに置き、誰とどう共有するか』です。これは技術の性能とは別の、信頼の問題です。データ持ち込みプランは、その置き場所を提供するものです。国内で運用する基盤を自社で設計し、説明できる形で運用する——それが、建物の記録を預かる会社としての私たちの答えです」とコメントしています。

サービス概要

項目 内容
発表内容 「現チョク」データ持ち込みプランの提供開始
提供開始日 2026年8月26日
提供会社 スペースラボ株式会社
基盤 Google Cloud 国内リージョン(自社構築)/3Dデータの処理・保管は国内環境で完結し、Web閲覧環境も国内基盤から提供
プラン内容 自社取得した3Dデータの国内保管・Web共有・建物ごとの蓄積
対応データ 3DGS(3D Gaussian Splatting)・点群データなど、業務用3Dスキャナーの出力(例:XGRIDSシリーズ。詳細は要問い合わせ)
持ち込みプラン料金 お問い合わせください
撮影プラン 400㎡まで50,000円〜
証跡化プラン(年額制) 年額30,000円〜
サービスURL * https://spc-lab.jp/service/3d_model_production_scanning/

会社概要

スペースラボは、建築設計の知識を持ち、BIMや3Dスキャナ、AIを活用する最先端技術を持つビジュアル制作集団です。文化庁の「バーチャル日本博」や大阪大学との共同AIアバタープロジェクトなど、官公庁や大学との実績も豊富です。建築ビジュアライゼーション、広告CG、BIM支援、VR/AR、3Dスキャンを通じて、建築・不動産分野の情報伝達をサポートしています。

商号 スペースラボ株式会社
所在地 〒105-0021 東京都港区東新橋2-10-10 東新橋ビル2F
代表者 代表取締役 柴原 誉幸
設立 2009年5月22日
事業内容 建築CG制作、広告CG制作、BIM支援、3Dスキャン、VR/AR、メタバース、AI活用支援
グループ iceberg theory holdings株式会社 グループ
URL https://spc-lab.jp/
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