画像1枚から3D空間体験へ AI 3D生成とWebARを活用した「Tripo AI Tokyo Workshop」開催

Tripo AIは、2026年6月14日に東京・新宿で「Tripo AI Tokyo Workshop」を開催しました。このワークショップは、STYLY WebARと実践女子大学アート・ワークショップ・デザイン研究所が共同で開催し、Art Marketing Japanも協力しました。

教育、アート、ゲーム、XR(クロスリアリティ)、デジタルクリエイションなど、さまざまな分野から約40名が参加しました。参加者は、1枚の画像から高品質な3Dモデルを作り出し、それをSTYLY WebARを使って実際の空間にスムーズに表示させる、最新のデジタル技術を使った作業を体験しました。

ワークショップの様子

画像1枚から手軽に3D制作

これまでの3D制作は、モデリングやテクスチャリングなど、専門的な多くの工程が必要で、学生やアーティスト、地域プロジェクトの参加者にとっては難しいものでした。

Tripo AIは、この3D制作の「最初のステップ」を大きく変えることを目指しています。ユーザーは画像をアップロードするか、文字で指示を入力するだけで、短時間で質の高い3Dモデルを作ることができます。作られたモデルは、STYLY WebARだけでなく、ゲーム、XR、3Dプリント、展示、教育プロジェクトなど、多くの場面ですぐに使うことができます。

今回のワークショップでは、多くの参加者がTripo Studioの最新モデル「H3.1」を使って、とても精密な3Dアセットを作り出しました。H3.1モデルは、見た目の美しさや細かい部分の表現が得意で、精密な構造や質感が必要なクリエイティブな現場に適しています。参加者は、作ったモデルをSTYLY WebARに取り込み、実際の空間に置いて見たり、共有したりする体験をしました。

また、会場ではTripo APIとSTYLY WebARを組み合わせた、より進んだ作業の流れも紹介されました。Apple Vision Proを使ったデモンストレーションでは、画像をアップロードしてからAIが3Dモデルを作り、AR空間で体験するまでの一連の流れが実演されました。

地域文化を「空間体験」へ

このワークショップの背景には、実践女子大学の下山肇教授が長年取り組んできた、福島県相馬市での地域連携プロジェクトがあります。

相馬市には、中村城跡や正保城絵図といった大切な歴史や文化の資源が今も残っています。下山教授のチームは、これらの地域の記憶や文化を現代の表現につなげる「文化の翻訳」を行ってきました。

2025年のプロジェクトでは、「城」をテーマに、参加者が自分でデザインしたオリジナルの城の画像をTripoで3Dモデル化しました。完成したモデルはSTYLY WebARを通じて、中村城跡公園の実際の空間に配置する試みが行われました。

2026年は「門」をテーマに、相馬地域の高校生による探究学習との連携が予定されています。古い地図を読み解き、AIによる3D生成、そしてWebARを組み合わせることで、城の門や天守に関する文化的な手がかりを、直感的に空間で体験できる形に変えていく計画です。

STYLY WebARで3Dモデルを現実空間へ

Tripo AIで作られた3Dモデルを、特別なアプリを使わずに現実空間に手軽に表示させる役割を果たしたのが「STYLY WebAR」です。STYLYは現在、世界39カ国で使われ、10万人以上のクリエイターに利用されているXRプラットフォームで、アプリのダウンロード数は500万件を超えています。

参加者は、難しい開発やプログラミングをすることなく、スマートフォンやタブレットのブラウザから簡単にAR体験を始めることができました。作った3Dモデルを、会場内や街の空間など、好きな場所に自由に置くことができます。この手軽さにより、3Dモデルを展示や授業、公共アートなど、さまざまな場面で活用することが可能になります。

ワークショップで生まれた作品事例

ワークショップでは、参加者からさまざまなアイデアが形になりました。

  • 高校生によるバイオリンのAR体験:Tripoでバイオリンの3Dモデルを作り、Blenderという3Dモデリングソフトで動く表現を加えました。ARを通じて、母親が「仮想空間上で弓を動かしてバイオリンを弾く」という、ユニークな体験が実現しました。

  • アーティストによる2Dイラストの拡張:自身が作ったアルバムジャケットの平面的なイラストを3D化しました。これにより、これまでの2Dビジュアルの枠を超え、現実空間で回転させたり配置したりできる新しい表現方法へと広がりました。

  • AI 3Dと手作りの融合:Tripoで生成したモデルを3Dプリンターで出力し、自分で色を塗った「防毒マスク姿のゾンビバッジ」を身につけて参加したクリエイターもいました。これは、AI 3D技術が、物理的なおもちゃや個性的なものづくりの過程にどのように組み込めるかを示しています。発表のたびに、会場からは驚きと称賛の声が上がっていました。

産学連携と今後の展望

今回のワークショップでは、参加した4つの組織・企業が協力し合うことで、明確な相乗効果が示されました。

  • Tripo AI:最先端のAI 3D生成技術を提供し、教育の仕組みを支援しました。

  • STYLY WebAR:現実空間での展示やXR体験のプラットフォームを提供しました。

  • 実践女子大学アート・ワークショップ・デザイン研究所:教育設計、文化研究、プロジェクトの進め方を構築しました。

  • Art Marketing Japan:地域文化やコミュニティ資源をつなぎ、現場運営をサポートしました。

この強い連携のもと、AI 3D、WebAR、地域文化、そしてクリエイターのコミュニティが一堂に会し、それぞれの技術や取り組みの可能性が実際に試されました。

今後の展開として、福島県相馬市でのプロジェクトは2025年の「城」から2026年の「門」へと続いていきます。さらに、2026年8月には、福島の子どもたちを対象とした手作りプロジェクトの一環として、子どもたちが作った折り鶴などの作品をTripo APIを使って3Dモデル化し、インターネット上の仮想展示として公開する計画も進められています。来場者はブラウザで作品を見るだけでなく、STYLY WebARを通じて、自分の目の前の空間に子どもたちの作品を置いて楽しむこともできるようになるでしょう。

Tripo AIは今後も「Tripo AI Education Program」を通じて、大学などの教育機関、クリエイターのコミュニティ、文化機関、技術パートナーとの連携を強め、AI 3Dを「ものづくり」「教育」「文化的な記憶」「現実空間」をつなぐ次世代のツールとして世界に広めていく方針です。

Tripo AIの詳細については、Tripo AI公式サイトをご覧ください。

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