ロボットの無人運用を支援するワイヤレス給電システム「AT-Dock」が開発
株式会社アトラックラボは、ロボットの無人運用を支援する新しいワイヤレス給電システム「AT-Dock」を開発しました。このシステムは、ロボットのオペレーティングシステムであるROS 2と連携し、充電プロセス全体を自動で管理します。

開発の背景
近年、警備や巡回、屋外での点検、施設内での搬送など、ロボットが長時間にわたって無人で働く現場が増えています。しかし、ロボットの充電のたびに人がケーブルをつないだり、バッテリーを交換したりする作業は、無人での連続稼働を続ける上で大きな課題となっていました。
また、従来の接触式充電コネクタでは、何度も使うことによる摩耗や変形、ほこりや水による接触不良、屋外でのサビなどが問題となることがあります。これらの課題を解決するため、アトラックラボはWiBotic社のワイヤレス給電システムとROS 2を組み合わせた「AT-Dock」を開発しました。
AT-Dockの主な特徴
ROS 2によるワイヤレス給電の統合制御
AT-Dockは、給電の開始や停止、充電電圧、最大充電電流などをROS 2から直接コントロールできます。ロボットが充電ステーションへ自動で戻り、充電する場所を調整し、給電を開始し、充電状態を確認し、再び稼働を始めるまでの一連の動作を、ロボットのプログラムと連携して管理できます。
充電位置の自動調整機能
ロボットがAT-Dockに近づくと、送電装置とロボット側の受電装置が無線通信を始めます。この通信により、コイルの結合状態や給電状態の情報が取得されます。この情報をROS 2に取り込み、送電コイルと受電コイルが最も効率よく重なるようにロボットの位置を自動で調整します。これにより、効率の良い充電が可能になります。
幅広い電力に対応
AT-Dockは、搭載するロボットやバッテリーの種類に合わせて、150Wから最大1kWまでのワイヤレス送電が可能です。小型ロボットやドローンから、UGV(無人地上車両)、搬送ロボット、無人船舶など、比較的大きな電力が必要なロボットにも対応します。
用途に合わせた充電条件の設定
バッテリーの種類や充電電圧、最大充電電流、充電を終える電流などを、使用するロボットやバッテリーに合わせて細かく設定できます。ロボットの稼働予定や充電できる時間に応じて充電電流を変えることで、運用条件に合った充電ができます。
充電状態のリアルタイム監視
送電側と受電側の動作状態に加え、電圧、電流、コイルの温度、出力レベル、異常情報などを常に取得します。これらの情報はROS 2を通じてロボットの制御に役立てられるほか、遠隔地の監視画面でも確認できます。
異常検知による自動停止
もし過電流や異常な発熱などを検知した場合、AT-Dockは自動的に給電を停止します。異常の情報はROS 2を通じて、ロボットの制御システムや遠隔監視システムに通知されます。
高い防塵・防水性能
AT-Dockの送電部とロボットに搭載する受電部は、IP67という高い防塵・防水性能を持っています。これにより、屋外などの厳しい環境でも安心して使用できます。
ドローンポートとしての利用
ドローンの自動帰還や着陸機能と連携させることで、充電から再び飛行するまでの一連の動作をROS 2で管理できます。これにより、ドローンポートとしても活用できます。
株式会社アトラックラボの代表取締役である伊豆智幸氏は、「ロボットを長時間無人で動かすには、充電まで含めて自動化することが必要です。AT-Dockによって、自動帰還から位置調整、充電、稼働再開までをROS 2で一元的に管理できるようになります。さらに、AIロボットプラットフォーム『AT-Synapse』と連携することで、ロボットを使った現場の省人化をさらに進めてまいります」と述べています。
株式会社アトラックラボについて
株式会社アトラックラボは、ドローン、無人車両、無人船舶などを対象に、ロボティクス、通信、GIS、AIなどを組み合わせたシステム開発を行っています。点検、搬送、警備、防災といった様々な現場の課題に対応するロボットソリューションを提供しています。
会社名:株式会社アトラックラボ
所在地:埼玉県入間郡三芳町藤久保16-37
代表者:代表取締役 伊豆智幸
事業内容:フィールドロボットのシステムインテグレーション、AI活用ロボットの開発
URL:https://attraclab.com/


