建設現場を「最先端オフィス」に変えるDX移動基地『Asahi Mobility Office Car』を旭建設が開発

宮崎県日向市に本社を置く旭建設株式会社は、建設現場のデジタルトランスフォーメーション(DX)を強力に推進する革新的な移動基地『Asahi Mobility Office Car』を開発しました。

この車両は、衛星通信「Starlink」と独立した電源システムを搭載しており、山間部のような通信環境が整っていない場所でも、オフィスと同じような作業環境を作り出すことが可能です。現場での大容量3Dデータの即時解析や、安全な車内から遠隔で建機やドローンを操縦する「移動コックピット」としての利用、さらに災害時には地域の通信・電力の拠点となるなど、多岐にわたる役割を担う次世代型のモビリティです。

Asahi Mobility Office Car

開発の背景

これまでの山間部でのインフラ整備では、通信環境が不十分なため、測量データを会社に持ち帰って解析する必要があり、作業の遅れが生じることが大きな課題でした。また、高度な測量やデータ解析を行う技術者が、過酷な現場環境でも安全かつ効率的に専門業務に集中できる場所が必要とされていました。

加えて、近年頻繁に発生する自然災害の際には、迅速なインフラ復旧と地域住民への支援が建設業界に求められています。旭建設はこれらの課題を解決するため、精密な機材の収納、独立電源、衛星通信を一体化したこの車両を開発し、建設現場の生産性向上と地域防災への貢献を目指しています。

『Asahi Mobility Office Car』の革新的な4つの特徴

『Asahi Mobility Office Car』には、建設現場の働き方を大きく変える4つの特徴があります。

1. 現場をDXで支援する移動基地

大型ドローンやレーザースキャナーといった精密な機材を安全に運搬できる専用の収納棚と、2台の大型モニターを搭載しています。これにより、現場にいながら取得したデータの3D処理や解析を車内で素早く行い、あらゆる現場のDX化を強力にサポートする最先端の移動基地として機能します。

車内でのPC作業

2. 究極の通信環境と「遠隔移動コックピット」機能

衛星通信「Starlink(スターリンク)ミニ」を搭載することで、山間部でも高速な通信を確保します。これにより、本社とのリアルタイムな情報連携が可能になるほか、安全で快適な車内を「移動するコックピット」として、遠隔での無人バックホウやドローンの操縦も可能になります。

車内ワークスペース

3. 現場完結型の独立電源システム

車両の屋根にはソーラー太陽光発電パネル、大容量のリチウムイオンバッテリー、そして外部からの電力充電システムを搭載しています。これにより、車両のエンジンを止めた状態でも安定した電力を供給でき、パソコンやモニター、エアコンなどを長時間稼働させ、オフィスとしての機能を維持できます。

4. 防災拠点としての新たな役割

災害などで地上の通信インフラが停止した場合でも、『Asahi Mobility Office Car』は「緊急の通信・電力拠点」として被災地に派遣されます。Starlinkの広域Wi-Fiを開放することで、地域住民の通信環境を確保するなど、防災・減災の観点からも地域社会に貢献します。

ドローンとPCによる作業

車両の主な装備

『Asahi Mobility Office Car』は、以下の主要な装備を備えています。

  • ベース車両: トヨタ ハイエース

  • 通信設備: Starlink(スターリンク)ミニ、広域Wi-Fiアンテナ

  • 電源設備: ルーフソーラーパネル、ポータブルリチウムイオンバッテリー、外部電力入力端子

  • 室内設備: 27インチモニター×2台、専用ワークデスク、専用機材収納棚(大型ドローン・レーザースキャナー用)、インバーターエアコン(家庭用)

  • 外装装備: 3Dアラウンドビューモニター、サイドオーニング、ルーフキャリア(リアラダー収納式)

今後の展望

旭建設は、『Asahi Mobility Office Car』の運用を通じて、自社の建設DXをさらに加速させ、生産性の向上と建設業における「新しい働き方」を自ら実践し、広めていく方針です。また、この車両で得たノウハウを活かし、災害時の迅速な復旧活動や地域貢献への取り組みを一層強化していくことでしょう。

関連情報

旭建設株式会社の詳細については、以下のウェブサイトをご覧ください。

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