太陽光発電・蓄電池の導入効果を正確に把握するWebアプリ「自家消費シミュレーター」が提供開始
はじめに
近年、電気料金の高騰と太陽光発電の売電単価の低下が進み、太陽光発電は「売る」よりも「自家消費する」ことの経済的なメリットが大きくなっています。しかし、その効果は建物の電気の使い方によって大きく異なるため、導入を検討する際には、実際の電力使用パターンでどれくらいの効果があるのかを正確に把握することが重要です。
「太陽光発電・蓄電池 自家消費シミュレーター」の提供開始
ZEB株式会社は、このような課題に応えるため、太陽光発電と蓄電池の導入効果を建物の実データに基づいて試算できるWebアプリ「太陽光発電・蓄電池 自家消費シミュレーター」の提供を開始しました。
このアプリの大きな特徴は、電力会社から提供されるスマートメーターの30分値データ(30分ごとの電気使用量)をそのまま利用できる点です。このデータを貼り付けるだけで、1年間の発電量、自家消費率、そして電気料金の削減額を30分単位という細かい粒度で算出します。これにより、年間のざっくりとした数字だけでは分かりにくかった、実際の電力使用状況での効果を具体的な数値で確認できるようになります。

有料版の入力画面では、地図で住所を指定し、太陽光・蓄電池の仕様と30分使用量データを入力します。
具体的な試算例
例えば、年間約125,000kWhを使用する事務所ビルに、太陽光120kWと蓄電池100kWhを導入した場合の試算では、年間約439万円かかっていた電気代が約138万円にまで削減されると示されています。これは、電気代の削減分と売電収入を合わせると、年間で約335万円の削減効果が見込まれる計算になります(余剰充電のみシナリオの場合)。

アプリの出力グラフの一例です。月ごとの使用量、発電量、自家消費量が確認できます。
2つの蓄電池運用シナリオを比較
このシミュレーターでは、蓄電池の運用方法として「余剰充電のみ」と「夜間充電ハイブリッド」の2つのシナリオを並行して比較できます。これにより、日中に余った電力を蓄電池に貯める場合と、夜間の安い電気を蓄電池に貯めて使う場合とで、自家消費率や電気代の削減効果がどのように変わるかをグラフで確認できます。蓄電池を導入すべきか、またどれくらいの容量が必要かを数字で判断するのに役立ちます。

月別の自家消費率のグラフでは、「余剰充電のみ」と「夜間充電ハイブリッド」の比較が示され、運用方法による自家消費率の違いが分かります。

月別の電気代のグラフでは、太陽光発電なしの場合と、2つの運用シナリオでの電気代の比較が確認できます。

月別の節約額のグラフでは、どちらの運用シナリオがより大きな節約につながるかが一目で分かります。
補助金申請やZEB化の検討にも活用
国が提供する補助金事業の中には、自家消費率が50%以上であることを要件とするものがあります。また、「ZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)」や「Nearly ZEB」を目指す建物では、発電量が多くなるため、余った電力を蓄電池で自家消費に回すか、売電するかによって経済性が大きく変わります。このアプリは、こうした専門的な検討においても、設計段階で自家消費率を見極めるツールとして活用できます。
シミュレーションの計算方法は、JIS C 8907に示された手法をベースとした推計式と、NEDO「METPV-20 日射量データベース」の気象データを使用しており、その計算方法と出典が明確に開示されています。
無料版と有料版の提供
「太陽光発電・蓄電池 自家消費シミュレーター」には、手軽に試せる無料版と、より詳細な機能を持つ有料版があります。
無料版は登録不要で、東京・大阪のサンプル計算地点で月別グラフや2シナリオ比較、経済性まで確認できます。
有料版は月額11,000円(税込)で提供され、全国835地点の気象データに対応し、建物の所在地を指定して試算できます。PDF、CSV、Excel形式の詳細レポートが出力できるため、社内での検討資料や第三者への説明資料としても活用可能です。
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無料版の利用はこちらから: https://www.zeb.co.jp/apps/pvcalcu/
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有料版の利用はこちらから: https://www.zeb.co.jp/apps/pvcalcu-paid/
また、有料版会員向けには、専門家によるシミュレーション結果の検証と所見書の発行を行う「専門家レビュー」もオプションとして提供されています。
今後の展開
ZEB株式会社は、建物の脱炭素化と経済性の両立を支援するため、今後も室内環境、省エネ、経済性をその場で確認できるWebアプリを順次公開していく予定です。


