JFEエンジニアリングと八千代エンジニヤリング、国土交通省の民間提案型官民連携モデリング事業に採択

JFEエンジニアリングと八千代エンジニヤリング、国土交通省の民間提案型官民連携モデリング事業に採択

道路・橋梁の維持管理に新たな官民連携手法を構築

2026年7月28日、JFEエンジニアリング株式会社と八千代エンジニヤリング株式会社は、国土交通省が実施する令和8年度「民間提案型官民連携モデリング事業」に共同で提案した「工事を含めた道路・橋梁マネジメント手法の構築」が採択されたことを発表しました。この事業では、長野県をモデル地域として、道路や橋の点検、診断から補修、更新工事までを一体的に進めるための新しい管理方法を考え、作り上げていきます。

自治体と民間委託のフェーズ移行図

社会インフラの老朽化と自治体の課題

日本の道路や橋などの社会インフラは、高度経済成長期に多く作られたため、古くなってきています。特に道路橋は、2024年時点で建設から50年経ったものが全体の約39%ですが、2034年には約63%にも増えると予測されています。

一方で、地方の自治体では、インフラを管理する専門の技術者が足りなかったり、使える予算が限られていたりする問題があります。そのため、計画的に、そして効率よくインフラを維持管理していく仕組みが求められています。これは長野県だけでなく、その下の市町村でも同じような課題を抱えています。

これまでの橋の維持管理では、建設コンサルタントが点検や修理計画を立て、その後、自治体が工事を依頼し、施工会社が工事を行うという流れが一般的でした。この方法だと、計画を立てる段階と実際に工事をする段階が分かれてしまい、計画と現場の状況が合わなかったり、自治体の手続きが増えたり、工事が始まるまでに時間がかかったりするという問題がありました。

新しいマネジメント手法の特長

今回検討される新しい管理方法の大きな特長は、これまで別々だった「点検・診断、補修計画・設計」と「工事発注・監理、施工」を、建設コンサルタントである八千代エンジニヤリングと橋梁メーカーであるJFEエンジニアリングが協力して、一つにまとめて考える点にあります。

八千代エンジニヤリングが持つ調査や計画、設計の技術と、JFEエンジニアリングが持つ橋の製作、設置、修理工事の技術を組み合わせることで、計画の段階から工事の実施までを見通した事業の進め方を検討します。

具体的には、既存のデータをデジタル技術で一つにまとめ、どこから修理すべきかを客観的に判断できるようにします。また、実際に工事を行うことを考えた補修計画を立てたり、新しい技術や材料を使ったりすることで、自治体の仕事の負担を減らし、計画から工事までをスムーズに進めることを目指します。さらに、長野県内の他の市町村にも広げられるような、広い範囲で管理できる方法への展開も視野に入れています。

期待される効果

この調査によって、自治体と民間企業が長く協力し、限られた人や予算の中でも、計画的に道路や橋を維持管理できる体制が作られることが期待されます。修理や更新の優先順位をはっきりさせ、発注や管理から実際の工事までを見通した仕組みを整えることで、予算の使い方が安定したり、修理や更新のスピードが上がったりすることにもつながるでしょう。

今後の展望

JFEエンジニアリングと八千代エンジニヤリングは、長野県での調査を通じて、さまざまな分野が協力し、広い地域で使えるインフラ管理のモデルを作り上げていきます。インフラの老朽化や技術者不足は多くの地域で共通する問題であるため、今回の調査で得られた知識や経験を、他の地方公共団体にも広げていくことを考えています。

将来的には、民間企業にまとめて業務を任せる「包括的民間委託」だけでなく、民間の資金やノウハウをもっと広く活用するPFI(Private Finance Initiative)などの事業方法も視野に入れ、災害時も含めて地域の安全・安心を支える、持続可能な維持管理体制の実現に貢献していくとのことです。

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