J.フロントプライムスペースがMatterportのデジタルツインを活用し、建設・不動産管理業界の現場DXを推進
建設・不動産管理業界における人手不足とDXの必要性
建設業界では、国土交通省の報告によると、1997年の685万人から2024年には477万人へと、働く人の数が約3割減っています。また、ザイマックス不動産総合研究所が2024年に実施した調査では、ビルメンテナンス事業者の92%が現場の人員不足を感じていると回答しています。2024年に時間外労働の上限規制が始まったことで、この人手不足はさらに深刻化しており、現場の確認作業や関係者間の調整、施設運営を効率化する「現場DX(デジタルトランスフォーメーション)」が、建設・改修工事や商業施設の運営において重要な経営課題となっています。
商業施設の内装や改修工事は短い期間で進められることが多く、現地での確認や立ち会いに頼る従来のやり方では、大きな制約がありました。特に多くの関係者が関わる商業施設では、設計や施工の段階で認識のずれが生じると、やり直しや工事の遅れにつながりやすいため、早い段階で現状を理解し、合意を形成することが、品質と利益の両立に直結しています。
J.フロントプライムスペースの課題解決への取り組み
日本全国で商業施設の設計・デザインや施工、ビルや施設・設備の運営管理を行うJ.フロントプライムスペースでも、以前は本社から各地の施設へ何度も現地調査のために足を運ぶ必要があり、働き方やコスト面で大きな負担となっていました。この問題を解決するため、J.フロントプライムスペースはMatterport(マーターポート)のデジタルツインという技術を活用し、現場に行かなくても業務ができる新しいプロセスを導入しました。これにより、リモートワークが可能になり、業務効率が向上しています。

Matterportの多様な機能を活用することで、社員の生産性が向上し、会社の収益性も高まりました。さらに、顧客との信頼関係が強化され、社員の離職を防いだり、新しい案件を獲得することにもつながっています。現在、Matterportは「仕事に欠かせないソリューション」として社内に深く浸透しており、現場の社員からも新しい使い方のアイデアが積極的に提案されるほどです。
株式会社J.フロントプライムスペース 事業戦略部 デジタル戦略課 マネジャーの森川隆賢氏は、Matterportのデジタルツイン活用によるメリットについて、次のように述べています。「Matterportのおかげで、やり直し作業が劇的に減りました。無駄がなくなり、日々の業務が効率化されています。効率化を追求すれば、収益向上として成果が返ってきます。目の前の業務のあり方を変えることは、社員一人ひとりの働き方をより良くすることに直結します。既存のやり方に固執せず、アナログな視点も持ちながら取り組みを続けたことで、社員の生産性が高まり、一人で担当できる現場が増えました。分かりやすいのでテナントさんからの評判も良く、誘致の仕事がやりやすくなっています。初めてのお客様からの評判も良く、『J.フロントプライムスペースは任せて安心』や『次回もお願いしたいと考えている』といった高い評価につながっているのもMatterportのおかげです。」
Matterportの主な活用事例
関係者との合意形成の加速
設計や施工の仕事では多くの関係者が関わりますが、Matterportで工事現場のデジタルツインを作成することで、時間や場所にとらわれずに確認や打ち合わせができるようになりました。施工の進め方を説明する際もMatterportのコンテンツを使うことで、関係者とリモートで効率的かつ効果的に打ち合わせができ、合意を形成しやすくなっています。また、工事期間中もMatterportのコンテンツをクライアントと共有して報告することができ、クライアントからも分かりやすいと好評です。追加工事を受注した際にも、施工時のMatterportデータを再度共有し、工事の打ち合わせに活用しています。
既存建物の図面作成に活用
リニューアル工事を担当する際、以前は店舗の図面が存在しない場合、建物の現状から図面を新たに作成する必要がありました。Matterport導入後は、同ツールで現場を360度撮影するだけで、空間の上下左右を簡単に確認でき、寸法測定も行えるようになりました。これにより、やり直しの無駄を防ぎ、業務の効率化を実現しています。高画質であることに加え、Matterportのウォークスルー機能で空間内を自在に動き回れる自由度の高さ、精度の高い寸法測定、デジタルツインの内部にメモを残せるタグ編集機能などが、業務効率化に役立っています。

新規案件の獲得に貢献
内装工事のコンペ(競争入札)において、プレゼンテーションの際に事前にオーナーの許可を得て作成したMatterportのデジタルツインを活用することで、オーナー側から「具体的なイメージを持ちやすい」「やり取りのイメージが湧く」と好評を得ています。
新人研修の効率化
毎週3時間程度を費やしていた対面での新人研修を、Matterportで作成した研修コンテンツによる座学に切り替えることができます。また、編集した研修動画を共有することで、社員は各自のスマートフォンで視聴できるようになりました。
催事会場の問い合わせ対応負荷を低減
近年トレンドとなっているポップアップストアの出店者には、以前は紙の資料を提供していました。Matterport導入後は、デジタルツインを共有するだけで、会場の仕様に関する情報提供が簡単になりました。視覚的に分かりやすいデータを提供できるようになったことで、回答が何度もやり取りされる件数が減り、業務効率化につながっています。

Matterport導入がもたらすメリット
Matterportの導入により、J.フロントプライムスペースは以下の3つの大きなメリットを実感しています。
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業務改善と効率化
Matterportのデジタルツインを活用することで、仕事のやり直しを減らすとともに、関係者との打ち合わせ、図面作成、施設の点検作業、新人研修など、さまざまな業務をリモートで行えるようになりました。また、現場に関する情報の伝達が簡単になり、問い合わせへの対応も効率化されました。 -
案件の収益性向上と事業成長への貢献
Matterportを活用した業務効率化により、社員が複数の案件を同時に担当しやすくなるなど、生産性が向上しました。リモート化により出張にかかる費用も抑えられました。さらに、デジタルツインを活用することで、顧客満足度が向上し、新しい案件の獲得にもつながっています。 -
働きやすい環境の実現と人材流出の予防
Matterportの活用により、現場の社員からは「時間に余裕が生まれた」「リモートワークが可能になったので、昼間に自宅で仕事ができる。昔のやり方ではとても考えられなかった」といった声が寄せられています。MatterportによるDXが、社員の離職を防ぐことにも貢献しています。
Matterportについて
Matterportは、建築世界のデジタルトランスフォーメーションをリードする企業です。同社の画期的な空間データプラットフォームは、建物をデータ化し、空間の価値とアクセス性を高めます。世界177カ国以上の何百万もの建物が、Matterportのデジタルツインとして生まれ変わり、Matterportのデジタルツインが、計画、建設、運用から、文書化、鑑定、マーケティングまで、建物のライフサイクルのあらゆる部分を改善しています。
詳細はMatterportのウェブサイトで確認できます。また、デジタルツインのギャラリーはこちらからご覧いただけます。
参照元
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国土交通省「最近の建設産業行政について」、2025年 https://www.mhlw.go.jp/content/11600000/001566406.pdf
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ザイマックス不動産総合研究所「ビルメンテナンス業界の人手不足に関する実態調査」、2024年 https://soken.xymax.co.jp/report/2408-labor_shortage_4.htm


