AI CROSSとRise株式会社が協業を開始、建設業の課題解決に生成AIを活用
AI CROSSが建設業のRise株式会社へ生成AI活用支援を開始
AI CROSS株式会社は、株式会社福岡銀行と協力し、その取引先であるRise株式会社への生成AI活用支援を2026年7月8日からスタートしました。

この支援は、建設業界が直面している「人手が足りない」「事務作業(間接業務)が多すぎる」「もっと効率的に働きたい」といった問題に対して、生成AIを使って具体的な解決策を提供しようとするものです。
建設業界が抱える課題
建設業界には、長年にわたるいくつかの大きな課題があります。
1. 長時間労働と「2024年問題」
建設業は、道路や建物などのインフラを整備したり、災害が起きた時に対応したりと、地域にとってとても大切な役割を担っています。しかし、その一方で、働く環境が厳しいことが長く問題視されてきました。国土交通省の調査によると、2023年度の建設業での年間平均労働時間は2,018時間で、他の産業と比べて62時間も長いという結果が出ています。
2024年4月からは、建設業にも時間外労働の上限規制が適用され、原則として1ヶ月に45時間、1年間に360時間を超えて働くことができなくなりました。この「2024年問題」をきっかけに、長時間労働をなくし、仕事の効率を上げるための取り組みが求められています。
参考資料:
2. 事務作業(間接業務)の負担集中
建設現場では、工事の計画書、安全に関する書類、毎日の作業報告、見積書など、たくさんの書類を作る作業が日常的に発生します。一般財団法人 建設業技術者センターが2024年12月に行った調査によると、長時間労働の原因として「現場作業が終わった後の書類作成や整理に時間がかかった」と答えた建設企業は61.5%にも上りました。このことから、書類作成業務が現場で働く人の時間外労働の主な原因の一つになっていることがわかります。
現場の仕事が終わった後に書類対応が集中するため、特定の一部のベテラン社員にだけ負担がかかり、その人にしかできない仕事(属人化)が増えてしまうという構造的な問題を抱えています。
Rise株式会社も同じような課題を抱えており、事務作業が現場で働く人の時間を圧迫している状況が、今回のAI活用支援を始めるきっかけとなりました。
参考資料:
福岡銀行との協業による支援
AI CROSSは、福岡銀行が持つ地域企業とのつながりと、AI CROSSが持つAIやDX(デジタルトランスフォーメーション)の知識を組み合わせることで、地域企業が生成AIを実際に導入し、使いこなせるようになるまでサポートする体制を整えています。
今回のRise株式会社への支援は、この協力体制における第二弾として行われ、地域企業の生成AI活用をサポートしていきます。
Rise株式会社への支援内容
Rise株式会社は、BIM(※)という技術を使って、鉄骨工事の設計から施工までを一貫して行う建設会社です。高い品質と効率的なものづくりを強みとしていますが、事務作業の効率化と、会社全体のAIに対する理解を深めることを経営課題として認識し、今回の取り組みに至りました。
※BIM:建物の3次元モデルに設計、施工、維持管理の情報をまとめて活用する技術。設計の正確さを高めたり、工事の効率を上げたりするのに役立ちます。
具体的な支援内容は以下の通りです。
1. 生成AIリテラシー研修(全社向け)
経営層から現場の社員まで、全員を対象に生成AIの基本的な知識から、安全な使い方、業務に直結するAIへの指示の出し方(プロンプト設計)までを体系的に学ぶ研修を行います。すでに導入されているMicrosoft 365(Copilot)やGeminiを最大限に活用することを前提に作られており、研修後すぐに仕事で実践できる内容を重視します。
2. 壁打ちアドバイザリー
研修後3ヶ月間、対話形式でのアドバイスを行います。「時間がかかるけれどAIが得意な業務」を見つけ出し、工事計画書、工程表、見積書の下書き作成など、小さなことから始めて成功事例を積み重ね、会社全体の業務プロセスに広げていくことを目指します。Rise株式会社が自分たちでAIを使いこなせる「自走できるAX(AIトランスフォーメーション)体制」を作ることをサポートしていきます。
関係者のコメント
Rise株式会社 代表取締役社長 榎本様のコメント

「私たちは、これまでの建設現場での経験と技術を大切にしながら、新しい時代への挑戦としてAIの活用を積極的に進めてまいります。見積もり業務や工事管理、情報共有などにAIを取り入れることで、業務の効率を上げ、品質を高め、お客様により良い価値を提供してまいります。人の力とデジタル技術を組み合わせることで、働きやすい環境を作り、地域社会の発展に貢献し、会社として成長し続けたいと考えています。これからも変化を恐れずに挑戦を続け、皆様から信頼される企業であり続けます。」
AI CROSS AIエバンジェリスト 菊川のコメント

「建設業は、地域の生活とインフラを支える必要不可欠な産業ですが、人手不足と事務作業の負担集中という構造的な課題に直面しています。生成AIの本質は、企業が本来持っている力を引き出し、一人ひとりがこれまでよりも多くの、より価値の高い仕事に取り組めるようにし、会社の成長につなげることにあると考えています。これまで書類作成や段取りに費やしてきた時間を、設計、施工、お客様対応といった、本来の価値を生み出す仕事に振り向けられるよう後押ししてまいります。
今回のRise様への支援では、研修やツールの導入だけで終わらせず、経営層と現場が協力して小さな成功事例を一つずつ積み重ねてまいります。さらに、部分的なAIの利用にとどまらず、対象とする業務プロセスそのものを新しく作り変えることも視野に入れ、最終的にはRise様ご自身がAIを使いこなせる『自走できるAX体制』を築くことを目標にしています。北九州から建設業における生成AI活用の先行モデルを作り、同じ課題を抱える地域の企業へと広げてまいります。」
今後の展望
AI CROSSは、今回のRise株式会社への支援を、建設業界における生成AI活用の成功事例として位置づけています。書類作成や段取り調整といった事務作業をAIで効率化し、生まれた時間を現場の作業、技術開発、営業といった本来の業務に再配分することで、中小の建設企業の競争力を高め、持続的な成長をサポートしていきます。
福岡銀行との協力体制を通じて、これからも地域企業のAX(AIトランスフォーメーション)とDX(デジタルトランスフォーメーション)の推進をサポートし続けていきます。
AI CROSS株式会社 会社概要

会社名:AI CROSS株式会社(証券コード:4476)
代表者:代表取締役CEO 原田 典子
所在地:東京都港区虎ノ門四丁目3番1号 城山トラストタワー 20F
設立:2015年3月
事業内容:「Smart Work, Smart Life」を理念に、SMS/RCS配信やAI予測分析、生成AI導入支援などの技術を通じて、企業の業務効率化と生産性向上を支援しています。2019年に東証グロース市場へ上場しました。
ウェブサイト:https://aicross.co.jp/
Rise株式会社 会社概要
会社名:Rise株式会社
所在地:福岡県北九州市門司区柄杓田1418-3
代表者:代表取締役社長 榎本 雅一
設立:2008年8月
事業内容:BIM技術を活用した鉄骨製作・鉄骨工事一式を手がける建設会社です。設計から施工まで自社で一貫して対応し、九州一円に高品質なものづくりを提供しています。
コーポレートサイト:https://rise2008.net/


