シーティーエス、米国DSR Corporationと戦略的パートナーシップ協定を締結 AI・IoT・映像技術で建設・防災・社会インフラのDXを加速

株式会社シーティーエス(以下、CTS)は、米国コロラド州デンバーに本社を置くDSR Corporation(以下、DSR)と、戦略的パートナーシップに関する協定を締結しました。この協定は、AI(人工知能)、IoT(モノのインターネット)、映像技術を使い、建設、防災、社会インフラの分野で新しい解決策を生み出し、社会のデジタル化をさらに進めることを目的としています。

2026年9月2日にCTS本社で行われた調印式では、CTSの代表取締役 社長執行役員である横島 連氏とDSRの最高経営責任者であるAnatoli Pechkov氏が署名しました。

調印式の様子

協定の主な内容

この協定では、日本市場においてAI・IoT・映像技術を使った新しい解決策を作り、事業として進めることを目指しています。主な協業分野と役割は以下の通りです。

  • 目的: 日本市場でAI・IoT・映像技術を活用した新しい解決策を生み出し、事業として進める。

  • 協業分野: 建設、防災、行政・自治体、社会インフラの各分野(河川・道路・ダム・公共設備などの監視、AI映像解析、水位・冠水・異常検知、アナログメーターの読み取りなど)で、AIと映像を組み合わせた現場向け解決策の研究、実証、サービス開発、事業化を行う。

  • 両社の役割:

    • CTS: 日本市場での顧客基盤(全国32拠点)、現場での実施力、カメラ・通信・電源・クラウド、運用・保守に関する知識を提供する。

    • DSR: AI・IoT・映像技術に関する専門知識と開発力を提供する。

  • 将来の展開: PoC(概念実証)、共同開発、サービス化、市場への展開、宣伝活動を継続的に進める。

  • 締結日・締結場所: 2026年9月2日/CTS本社(長野県上田市)

この協定は、両社の協力関係の基本的な考え方を確認するもので、法的な義務を負うものではありません。

現場実証から戦略的パートナーシップへ

CTSとDSRは以前から、日本市場での映像解析やAI技術を使った解決策の可能性について話し合いを重ねてきました。2026年5月には、DSRアジアとDSRの子会社であるNoemaとの共同で概念実証(PoC)を実施しました。長野県内の河川に設置したAIカメラで水位を検知する実証を行い、CTSの「CamStreamer Cloud」や「IoT SmartHub」とNoemaのAI洪水検知技術を組み合わせた解決策が有効であることを確認しました。

栃木川下流(長野県小諸市)

近年、地震だけでなく台風や記録的な大雨などの自然災害が増え、被害が大きくなっています。そのため、国土を強くするための防災対策がますます求められています。今回の実証で得た知識と両社の技術、ネットワークを合わせることで、より広い分野での協力を進めるため、DSR本体との戦略的パートナーシップ協定の締結に至りました。

本協定がもたらす効果:クラウド映像サービスの高度化を加速

この協定は、CTSが提供する現場業務支援サービス「サイトアシストパッケージ(SAP)」のクラウド映像サービスを、さらに便利で高度なものにする大きな力となります。

  • 対応できる範囲が広がる: これまでの河川・水位検知に加え、道路・ダム・公共設備などの監視、冠水検知、異常検知、アナログメーターの読み取りなど、DSRのAI・コンピュータビジョン技術を使った新しいサービスを、SAPの現場情報コンテンツに順次追加していく予定です。

  • 開発のスピードアップ: DSRの高いAI・アルゴリズム開発力とCTSの現場での実施力、全国に広がるネットワークを組み合わせることで、PoCから共同開発、サービス化までの期間を短くし、クラウド映像サービスをより早く進化させます。

  • 現場の声が反映される: CTSが持つ全国32拠点の顧客基盤と現場での対応力を通じて得られる知識をDSRの技術開発に素早く反映させ、より実際に役立つ解決策へと進化させていきます。

  • 社会インフラを強くすることに貢献: 自然災害が増え、インフラが古くなり、建設業で人手が足りないという問題が進む中で、AIによる遠隔・自動監視は少ない人数で広い範囲を監視できるようにします。これにより、災害を早く見つけたり、被害を未然に防いだりするなど、地域社会の安全と安心を守ることに貢献します。

今後の展開

この協定に基づく取り組みは、DSRアジアおよびNoemaと協力して進められます。両社は、河川監視の分野での実証をきっかけに、道路の冠水検知や降雪検知など、社会的に必要とされている防災・インフラ監視の分野へと継続的に広げていきます。また、PoC、共同開発、サービス化、市場への展開、宣伝活動を通じて、日本市場で新しい価値を生み出すことを目指します。

建設、防災、社会インフラの各分野が抱える人手不足やインフラの老朽化といった社会的な課題に対し、AI・IoT・映像技術を組み合わせた解決策を提供することで、両社は地域の安全・安心を支える社会のデジタル化を力強く後押ししていきます。

建設ICTソリューションのさらなる進化へ

CTSは現在、建設現場の生産性を高めるため、現場業務支援サービス「サイトアシストパッケージ(SAP)」を中心に、建設現場で使うさまざまなデータや情報を一つにまとめ、素早く共有することで、遠隔での業務支援や作業分担を効率的に行うための道具や環境を提供することに力を入れています。今回のDSRとの戦略的パートナーシップ協定の締結を機に、SAPのクラウド映像サービスと最新のAI技術の組み合わせをさらに進めることで、建設分野のDX推進と社会インフラの強靭化を強力に支援していきます。

DSR CorporationとNoemaについて

DSRとNoemaのロゴ

DSR Corporation(DSR)は、コロラド州デンバーに本社を置き、日本に子会社(DSRアジア)を持つソフトウェア開発会社です。無線技術に深い知識を持ち、2001年からIoT、組み込みシステム、つながるプラットフォーム向けの解決策を提供しています。IoTの全体的なパートナーとして、無線通信、組み込みソフトウェア、アプリケーション、クラウドの仕組み、エッジアプリケーション、ユーザーアプリ、セキュリティ、コンサルティングなど、幅広い解決策を提供し、Zigbee、Thread、Wi-Fi、Bluetooth、Matter、Aliro、ECHONET Lite、DECT NR+といった多くの通信方法に対応しています。

NoemaはDSRの完全子会社で、安全でプライバシーに配慮した自動化によって、現実世界の課題を解決するコンピュータビジョンアプリケーションを開発しています。エッジコンピューティングと高度なAIを活用し、高い性能の最適化・自動化解決策を提供しています。人間の行動分析、映像の改善、物やプロセスの追跡に専門知識を持っています。

株式会社シーティーエスについて

CTSは1972年の創業以来、土木・建設業界や測量業界のお客様向けに、測量計測機器の販売・保守、システム機器や測量計測機器のレンタル事業を行ってきました。「全国の建設現場の課題を、デジタルデータサービスと測量計測システムを中心に、身近なサポートで解決する」ことを理念に掲げ、建設ICTの専門企業として、調査・設計・施工・維持管理・修繕といった建設の全工程での効率化・高度化に取り組んでいます。中期経営方針では、「ハードウェアが中心のITインフラレンタル企業」から「データ・情報関連サービスを総合的に提供する企業」への変化を目指しています。官公庁市場向けのクラウド映像解決策の提供などを通じて、全国規模でのネットワークを作り、現場の状況を分かりやすくし、情報やデータの活用を進めています。

CTSオフィスビル

株式会社シーティーエス

×