人の技術とAIが協力して良い建物をつくる未来へ:フォトラクションがAIビジョン「Artisan Intelligence」を発表
人の技術とAIが、ともに良い建物をつくる。フォトラクション、AIビジョン「Artisan Intelligence」を発表
株式会社フォトラクションは、AIと人が協力し、より良い建物をつくる未来を目指すAIビジョン「Photoruction AI Vision – Artisan Intelligence(アルチザン・インテリジェンス)」を発表しました。
この構想では、フォトラクションが扱うすべてのデータをAIが使いやすい状態にする基盤から、建設業の仕事を助けたり実行したりするAIエージェント、そして実際に現場でAIとロボットがつながる「Photoruction Atlas」まで、6つの取り組みを進めます。この構想には、すでに提供しているサービスだけでなく、現在開発中のものや今後予定していることも含まれています。
背景:AIの可能性と建設現場の課題
最近のAIの進歩は、建設業にも大きな可能性をもたらしています。しかし、建設会社がそれぞれの仕事に合わせてたくさんのAIツールを選び、使い分けるのは大変な負担です。また、大きな会社では、一つのツールですべての部署や仕事のニーズに応えることは難しいでしょう。さらに、建物づくりは一つひとつ条件が異なり、常に一つの正解があるわけではありません。
「Artisan Intelligence」は、幅広い能力を持つAIと、建設に携わる人々が長年培ってきた技術を組み合わせることで、AIが必要な情報や機能を呼び出しながら、状況に合わせて仕事を支援・実行できる環境を整えることを目指しています。これにより、たくさんのツールを個別に使いこなさなくても、AIをうまく活用できるようになります。
この構想は、フォトラクションの代表である中島氏が著書『Digital General Construction 建設業の望ましい未来』で示した建設テックのロードマップを、AI時代に合わせてさらに発展させるものです。
『Digital General Construction 建設業の望ましい未来』
https://bookplus.nikkei.com/atcl/column/032900009/120500237/
「Artisan Intelligence」とは
「Artisan」という言葉には、「職人」「プロフェッショナル」「アーティスト」という三つの意味が込められています。これは、単に作業に慣れた人を指すのではなく、先人たちの技術や文化を受け継ぎ、経験を重ねて磨きながら、自分の判断や感覚を注いでより良いものをつくり出す人の姿勢と精神を表す言葉です。
「Artisan Intelligence」が目指すのは、人の技術とAIの技術がそれぞれの得意なことを活かし、協力して良い建物をつくることです。
図面を読み解き、現場の状況を理解し、条件を見極め、品質を守る。これまで建物づくりを支えてきた人の技術をAIが扱える形にし、AIによる分析・学習・実行の技術と組み合わせることで、その技術を次の世代へ伝え、さらに活用する可能性を広げます。人の創造性(新しいものを作り出す力)と責任を中心に据えながら、人手不足の解消や作業の効率化だけでなく、建物づくりそのものの質を高めること。それが「Artisan Intelligence」の目指す未来です。
Artisan Intelligence構想で進める6つの取り組み

フォトラクションは、この構想のもと、以下の6つの取り組みを進めます。
1. Photoruction Platform ─ すべての建設データをAI-Readyに
フォトラクションのサービスが扱う写真、図面、BIM(建物の情報モデル)、工程、書類などのデータを、その意味や関係性、これまでの履歴、使う人の権限、そして現場の状況と合わせて整理し、AIが活用しやすい状態にします。データや作業のやり方を標準化し、AIが必要な情報や機能に、適切な権限のもとで安全にアクセス・連携できる仕組みを作ります。
2. Domain Intelligence ─ 建設技術とデジタル活用に詳しいAI
質問の背景を理解し、根拠を示しながら答える「技術に詳しい」AIを作ります。建築技術者のためのデジタルプラットフォーム「KENGI」が持つ75年分の専門誌の記録や技術情報を活かした「KENGI AI」に加え、フォトラクションの使いかたを案内するサポートセンター向けのAIの開発も進められています。
3. AI-Native Photoruction ─ 日々の業務にAIを組み込む
フォトラクションの既存の機能にAIを順次組み込み、利用者が目的に応じて必要な情報の検索、入力、確認などをフォトラクション上で一連の流れとして完結できるサービスへと進化させます。その第一弾として、撮影情報をもとに工種、番号、日付などを自動で補い、工事現場で使う「黒板」を自動で作る機能の提供が予定されています。
4. Construction AI Agents ─ 建設実務を横断して実行する
利用者から与えられた目的と権限のもとで、必要な手順やツールを選び、複数の業務工程をまたいで支援・実行するAIエージェントを開発します。BIMや図面の読み取り、間違い探し、数量の計算から、書類作成、報告、データ整理までを対象とし、大切な判断が必要な場面では人の確認・承認を得ながら、仕事全体の効率を上げます。
5. Adaptive Interaction ─ 人がUIにあわせない働き方へ
人が決まった操作画面(UI)に合わせて仕事をするのではなく、AIが利用者、役割、現場の状況に合わせて画面、入力方法、仕事の流れを組み立てます。利用者はAIとの対話を通じて、自分の仕事に合った画面やフォーム、仕事の流れを作れるようになります。紙、写真、音声、会話から必要な情報を取り込み、整理することで、手入力や書き写しを減らし、アナログとデジタルの境目を意識しない利用環境を目指します。
6. Photoruction Atlas ─ 建設現場を、工場のように再設計する
一つひとつ違うものを作るのが基本である建設の現場に、工場のような「見える化」、繰り返し可能な作業手順、そして継続的に改善する仕組みを取り入れる取り組みです。ロボットやセンサーによる観察を、工事の進み具合や品質のデータとつなぎ、人とAIによる判断・指示・実行・確認を繰り返します。人・AI・ロボットが協力するためのフィジカルAIの土台として、建設生産そのものの進化に挑戦します。
代表取締役CEO 中島 貴春氏のコメント
フォトラクションは「建設の世界を限りなくスマートにする」という目標を掲げています。今回発表する「Artisan Intelligence」は、この目標を実現するために、個別のAI機能にとどまらず、データの土台から日々の仕事、そして実際の工事までを一つにつなぐ大きな構想です。
中島氏は、著書で建設テックのロードマップを描いた際、これを段階的に長い時間をかけて実現していく未来だと考えていたそうです。しかし、AIの急速な進化によって、当時考えていたよりも早く、技術的に実現可能な段階に入ったと感じていると述べています。
AIの価値は、今の仕事に新しい機能を一つ加えることだけではありません。図面や写真、工程などのデータに、判断の理由や現場の状況を結びつけ、AIが実際の仕事で使える「知性」に変えていくことが大切です。そして、建物づくりを支えてきた人の技術を、その背景にある判断や文化とともに次の世代へ受け継いでいくこと。熟練者をAIに置き換えるのではなく、人の創造性を広げ、責任ある判断を助け、人の技術とAIの技術が力を合わせて、より良い建物をつくる。その未来を「Artisan Intelligence」によって実現していくとのことです。
代表CEOブログ:ソフトウェアの輪郭が変わるとき—AI時代のSaaSと建設テック
https://note.com/contech/n/nd3030fd0463b
株式会社フォトラクションについて
株式会社フォトラクションは、「建設の世界を限りなくスマートにする」という目標のもと、AI、データ活用、業務改善、使いやすいデザイン、BIMといった技術を建設業界に特化した形で提供する建設テック企業です。建設業向けの生産支援クラウド「Photoruction」と、建設テック、AI、デザインに特化した開発パートナーサービス「クリエイティブサービス」を展開しています。これまでに累計40万件を超える建設プロジェクトを支援し、建設業界の生産性向上に取り組んでいます。
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代表取締役:中島 貴春
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本社所在地:東京都品川区西五反田七丁目9番5号 SGテラス4階
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設立:2016年3月14日
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資本金等:625百万円
※本プレスリリースに記載されている内容は、発表日現在のものです。予告なく変更される場合がありますので、あらかじめご了承ください。


