建築AI経営研究会の調査報告:コミュニティ参加がAIの組織活用を促進

生成AIの活用が企業の重要なテーマとなる中、何がAI活用の差を生むのかは多くの経営者の関心事です。建築AI経営研究会(運営:株式会社LIFEFUND)は、2026年8月に実施した「建築AI経営実態調査」(有効回答54名)の結果を、研究会の会員(29名)と非会員(25名)に分けて比較しました。

建築AI経営実態調査 2026年8月 会員 vs 非会員 比較レポート

企業規模や業種の構成がほぼ同じ(ともに従業員29名以下、工務店中心)であるにも関わらず、AIを「特定部署以上で活用している(組織活用)」企業の割合は、会員で82.8%だったのに対し、非会員では52.0%と、大きな差が見られました。この結果は、会員であることとAI活用状況の間に何らかの関係があることを示唆しています。ただし、今回の調査は小規模なサンプルに基づくものであり、数値はあくまで傾向として捉える必要があります。

なぜ会員と非会員を比較したのか

これまでの調査では、建築・建設業界全体でAI活用が「個人利用」から「組織活用」へと進んでいることが確認されています。今回の調査では、経営者同士が実践的な知識を共有するコミュニティ(建築AI経営研究会)への参加が、AI活用の実態にどのような違いをもたらすのかを明らかにするため、同一の調査を会員と非会員に分けて集計しました。両グループの企業規模や業種がほぼ同じであるため、会社の規模による違いではない、より具体的な「取り組み」による違いを観察できます。

会員と非会員に見られた主な違い

2026年8月の調査(n=54)において、会員(n=29)と非会員(n=25)の間で以下のような主な違いが確認されました。

会員・非会員 比較サマリー & 調査概要

  • AIの組織活用(特定部署以上):会員 82.8% / 非会員 52.0%(差 +30.8pt)

  • AI投資に対する姿勢:「障壁はない・すでに増やすと決断」と回答した割合は、会員 48% / 非会員 20%(差 +28.0pt)

  • 社員へのAI費用支援(全額負担+一部負担):会員 76% / 非会員 48%(差 +28.0pt)

  • 先端ツールの会社導入(Claude Codeなど):会員 69.0% / 非会員 44.0%(差 +25.0pt)

  • 今必要だと感じているもの:「成功事例・ロードマップ」と回答した割合は、会員 59% / 非会員 36%(差 +23.0pt)

一方で、経営における最大の課題として「何から始めればよいか分からない」と答えた割合は、非会員で40%だったのに対し、会員では24%でした。このことから、会員はAI導入の初期段階を乗り越え、「成功事例をどう横展開するか」という次の段階に関心が移っている様子がうかがえます。

回答者属性 & AI活用レベル比較

会社AIツール 有料導入率 比較

AIツール選択基準 & 経営の壁 比較

経営判断への活用 & 社員AI支援 比較

AI効果の把握 & 投資障壁 比較

AI人材・必要なもの & 危機感・マインド 比較

会員企業に見られた変化(2026年6月→8月)

会員企業に限定して2026年6月(n=17)から8月(n=29)の変化を見ると、次のような動きが見られました。

参考: 会員企業の変化 (6月→8月) & モニター意欲

  • AIの組織活用(特定部署以上):76.5% → 82.8%

  • 「今必要なのは成功事例・ロードマップ」:18% → 59%

  • 「AIはすでに業績を変えた武器だ」:6% → 28%

この半年間で、会員企業の中では「AIを導入する」段階から「成果を実感し、成功事例を広げる」段階へと、関心が変化していることが読み取れます。これらの数値は、各グループのサンプルが小さいため、傾向として参考にしてください。

調査データが示唆すること

今回の調査結果は、AI活用における違いが、会社の規模よりも「組織的にAIを使う仕組み」「先端ツールをどう取り入れるか」といった具体的な取り組みに表れていることを示唆しています。経営者にとって、AI活用は個人利用だけでなく、「組織全体での活用、投資、人材育成」という要素が重要であること、そして活用が進むにつれて関心が「導入」から「成功事例の横展開」へと移っていくことが読み取れます。この調査は、特定の要因が直接的な成果を生むことを証明するものではなく、関係性(相関)を示すものです。

調査概要

  • 調査名:建築AI経営実態調査 会員・非会員 比較レポート(2026年8月)

  • 調査主体:建築AI経営研究会(運営:株式会社LIFEFUND)

  • 対象:建築・建設業の経営者

  • 方法:Webアンケート

  • 調査日:2026年8月

  • 有効回答:n=54(会員29・非会員25)

調査レポートの引用・転載の際は「建築AI経営研究会 調査(2026年8月)」と出典を明記してください。

建築AI経営研究会について

建築AI経営研究会は、建築・住宅業界の経営者を対象に、AIを単なる道具ではなく「経営の武器」として活用するための実践的な知識を共有する、経営者限定のコミュニティです。「建築経営にどのようにAIを浸透させるか」をテーマに、隔月で研究会を開催しています。

AI 建築 AI経営 研究会 セミナー会場の様子

次回は2026年9月28日に開催される予定です。

詳細はこちらをご覧ください:
https://kenchiku-ai.com/260908_study/

株式会社LIFEFUNDについて

LIFEFUNDロゴ

  • 会社名:株式会社LIFEFUND

  • 代表者:代表取締役 白都卓磨

  • 設立:2000年(2023年に現社名へ変更)

  • 所在地:静岡県浜松市中央区鴨江三丁目70番23号

  • 売上高:27.1億円(2025年実績)

  • 社員数:83名(2026年7月)

  • 事業内容:注文住宅(ARRCH、PG HOUSE)、不動産、相続コンサルティング、AI教育事業ほか

株式会社LIFEFUNDのウェブサイトはこちら:
https://lifefund-recruit.com/

株式会社LIFEFUNDは、「建築業界のAI浸透を推進します」というメッセージを掲げています。

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