坂手建設、建設現場の熱中症対策を強化 「クーリングルーム」と「ハイパーCLT敷板」で快適な休憩所を設置
建設現場の熱中症対策を強化:坂手建設が「クーリングルーム」と「ハイパーCLT敷板」を組み合わせた休憩所を設置
坂手建設株式会社(岡山県岡山市南区)は、建設現場で働く人々の安全と健康を守るため、夏季の熱中症対策を強化しています。その一環として、冷房設備付きの「クーリングルーム」と、木製軽量敷板「ハイパーCLT敷板」を組み合わせた休憩所を自社の施工現場に設置しました。

この取り組みは、冷房による「室内の暑さ対策」と、木製敷板による「足元からの照り返し対策」を同時に行うことで、より快適な現場環境を目指すものです。
建設現場の厳しい暑熱環境と熱中症対策の重要性
夏季の建設現場では、高い気温に加えて、直射日光で熱くなった地面や敷鉄板からの照り返し、重機や車両から発生する熱など、さまざまな要因が重なり厳しい暑熱環境となります。熱中症を防ぐためには、水分や塩分の補給、こまめな休憩、作業員の体調確認といった基本的な対策に加え、現場内の設備や仮設資材そのものを見直すことが重要です。
坂手建設は、今回の取り組みで冷房の効いた休憩スペースを確保し、その周囲に熱を持ちにくい木製敷板を使用することで、実効性のある熱中症対策を進めています。
冷房設備を備えた「クーリングルーム」で身体を冷却
休憩所には冷房設備を備えたクーリングルームが設置されています。これにより、炎天下で作業する作業員は、休憩時間に涼しい室内で身体を冷やし、水分や塩分を補給することができます。

暑い屋外から速やかに涼しい場所へ移動できる環境を現場内に設けることで、作業員の体調管理と熱中症の予防につなげています。また、休憩所の設置だけでなく、作業員が気軽に利用できるよう、休憩のタイミングや声かけ、体調確認など、運用面での配慮も行われています。
「ハイパーCLT敷板」で足元から暑さ対策
クーリングルームの周囲と出入口部分には、木製軽量敷板「ハイパーCLT敷板」が敷設されています。この敷板は、厚みのある木質材料であるCLT(直交集成板)を活用した建設現場向けの仮設資材です。

一般的な敷鉄板は、夏季に直射日光を受けると表面温度が大きく上昇し、強い照り返しや周囲の熱気につながることがあります。一方、木製のハイパーCLT敷板は鉄と比べて熱を持ちにくいため、夏場の現場環境改善に役立つことが特長です。
過去に行われた気温38℃の環境下での計測では、ハイパーCLT敷板の表面温度が51.1℃であったのに対し、敷鉄板は74.8℃となり、約23℃の差が確認されています。これにより、休憩室の中だけでなく、休憩所周辺や出入口からの照り返しを抑え、休憩所全体の暑熱環境を改善します。

NETIS登録技術「ハイパーCLT敷板」
ハイパーCLT敷板は、国土交通省の新技術情報提供システム「NETIS」に登録されています(NETIS登録番号:TH-250021-A)。

軽量で取り扱いやすいため、運搬や設置時の負担軽減につながるほか、木製ならではの特性により、騒音の低減、滑りにくさ、夏場の照り返し抑制、木材への炭素固定など、現場環境の改善と環境負荷低減の両面で活用が期待される仮設資材です。
ハイパーCLT敷板は、株式会社カイタクが販売しています。
坂手建設では、仮設道路や重機走行場所だけでなく、今回のような現場休憩所、作業員の歩行動線、朝礼場所、待機場所など、人が集まる場所への活用も進めています。
「涼しい休憩室」と「熱くなりにくい足元」を組み合わせる
今回の取り組みの特徴は、クーリングルームとハイパーCLT敷板をそれぞれ単独で使用するのではなく、両者を組み合わせて一つの休憩スペースをつくった点です。熱中症対策を飲料や注意喚起だけに頼るのではなく、設備、資材、休憩方法、作業動線などを総合的に改善することが、これからの建設現場には必要だと考えられています。
坂手建設の現場環境改善への取り組み
坂手建設は、1973年の創業以来、岡山県内の公共土木工事を中心に事業を展開し、地域の社会基盤整備に貢献してきました。同時に、安全性、施工品質、生産性の向上に向けた現場改善を進めています。
近年では、ICT技術を活用した現場管理、建設ディレクターの配置、完全週休2日制の導入、若手技術者の育成、資格取得支援など、建設業で長く安心して働ける環境づくりにも力を入れています。
ハイパーCLT敷板をはじめとした新技術や新しい資材についても、実際の施工現場で積極的に活用し、その効果や活用方法を検証しています。今回の熱中症対策も、働く人の安全と健康を守りながら、現場の生産性と施工品質を維持するための取り組みの一つです。

坂手建設の今後の挑戦
坂手建設は、今後も気候や現場条件の変化に対応しながら、作業員一人ひとりが安全に働ける現場環境づくりを進めます。熱中症対策についても、ハイパーCLT敷板の活用に加え、WBGT値の確認、休憩時間の確保、水分・塩分補給、作業時間の調整、体調確認などを組み合わせ、現場ごとの状況に応じた対策を実施する予定です。
現場で得られた効果や作業員の意見を今後の現場運営に反映し、より利用しやすく、実効性の高い熱中症対策へと改善していくことでしょう。坂手建設はこれからも、地域のインフラ整備を担う建設会社として、安全で品質の高い施工に努めるとともに、働く人にやさしい建設現場の実現に挑戦していきます。


