IIJ、フィジカルAIで現場業務を革新へ 米国AGI7と日本市場で協業開始

IIJは、米国カリフォルニア州に本社を置くAGI7 Inc.(以下、AGI7)への出資と、AGI7の日本法人であるAlpha Vision Japan株式会社(以下、AVJ)との戦略的協業について、2026年7月17日に基本合意書を締結しました。この協業は、フィジカルAIプラットフォーム「Alpha Vision」を日本市場で広め、社会に役立てることを目的としています。

フィジカルAIへの高まる期待

近年、文章作成や情報検索を助ける生成AIの利用が急速に増えています。一方で、製造業、物流、建設、小売、公共インフラといった現場では、人手不足への対応や生産性の向上、安全対策の強化が重要な課題となっています。こうした背景から、現場で起きていることをAIが理解し、それを役立つデータに変えて蓄積することで、現場の仕事の支援や改善を実現する「フィジカルAI」に大きな注目が集まっています。

「Alpha Vision」とは

AGI7が提供する「Alpha Vision」は、映像を理解するAI、生成AI、そしてAIエージェント技術を組み合わせたフィジカルAIプラットフォームです。カメラから得られる映像データを活用し、物理的な空間の状況を常に把握することで、現場の業務効率を高めたり、安全性を向上させたりする手助けをします。

このシステムでは、自然な言葉で映像を検索できるため、過去の出来事をすぐに探し出して確認できます。これにより、必要な情報を素早く手に入れ、意思決定を迅速に行うことが可能になります。また、人や車両の動き、特徴を分析し、現場の安全に関わるリスクや運営上の課題を見つけ出します。さらに、AIが改善提案を含む分析レポートを作ることで、これまで防犯や監視のために録画されてきた映像データを、現場の改善や経営の判断に役立つ大切なデータとして活用できるようになります。

フィジカルAIの活用イメージ

協業の内容と期待される効果

今回の出資と協業を通じて、IIJとAVJは共同で、「Alpha Vision」とIIJが持つネットワーク、セキュリティ、IoT、マイクロデータセンター、運用サービスなどを組み合わせた統合的なソリューションを日本市場向けに提供していきます。

主な協業内容は以下の通りです。

  • 「Alpha Vision」の日本国内での販売と市場開拓

  • IIJのサービスと連携した統合ソリューションや、特定の業界向けのソリューションの共同開発・提供

  • 導入から運用、サポート、改善支援までを含む一貫したマネージドサービスの提供

  • セミナーや展示会を通じた共同でのマーケティング活動

この取り組みにより、以下のような効果が期待されます。

  • 現場の仕事の支援により、人手による負担が減る

  • 現場の状況を把握し、傾向を分析することで、現場が改善され、生産性が上がる

  • 不審な動きや危険な行動をAIが検知し、AI音声で注意を促すことで、事故やトラブルを防ぐ

  • 人の流れや特徴に関する情報を継続的に分析することで、提供するサービスの質が向上する

IIJグループは今後、AVJとの間で技術やサービスの開発に関する検討を続け、販売やマーケティング活動における協業体制を強化していくことで、日本におけるフィジカルAIの社会への導入を積極的に進めていく方針です。

IIJの代表取締役社長執行役員である谷脇康彦氏は、「デジタル技術は、情報システムのデータ処理だけでなく、物理的な空間で起こる出来事を取り込んだデータ活用へと広がっています。今回の協業をきっかけに、フィジカルAIの技術によって、物理空間で生まれるデータの活用をさらに進め、お客様の現場業務の変革と新たな価値の創造を支援してまいります」とコメントしています。

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