狭所点検ドローン「Rangle Vertical」が250A配管の垂直部・エルボ点検に成功、日本ポリプロで実証

DRONE SPORTS株式会社は、狭い場所を点検するドローン「Rangle(ラングル)」の新しいモデルとして、垂直の配管内部の点検に特化した「Rangle Vertical(ラングル バーティカル)」を開発しました。

2026年5月29日、この新しいドローンを使った「垂直エルボ ドローン点検工法」の実証実験が日本ポリプロ株式会社で行われました。その結果、対象となった4本の空気輸送配管すべてで、配管の内側の映像を撮ることに成功しました。

日本ポリプロは、「これまで点検する手段がなかった場所を、ドローンによって初めて点検できた」と評価しています。

大規模な産業プラント

点検が難しかった250A配管の課題

今回の実証実験では、計2箇所、合計4本の250A(呼び径250mm、約10インチ)の配管が対象となりました。

対象の配管は、主に次の3つの形に分けられます。

  1. 垂直に伸びた配管の上がカーブしていて、その先の水平部分
  2. 斜め45度方向に伸びる配管
  3. 垂直に下がる配管で、途中にいくつかのカーブ(エルボ)がある配管の出口まで

これらの配管は、既にある分岐弁を取り外した場所からしかドローンを入れられませんでした。この限られた入り口から垂直部分やカーブを越えて奥まで進む必要があり、これまでは調査する良い方法が見つかっていませんでした。そこで、DRONE SPORTS株式会社に相談があり、「垂直エルボ ドローン点検工法」が実施されることになりました。

①②の対象配管

③の対象配管(サイロ)

③の対象配管(複雑な配管)

従来の点検方法では、水平な配管向けのロボットやカメラは多くありますが、垂直な配管や、垂直から向きが変わるカーブの部分(エルボ)の点検は苦手なことが多いです。また、ケーブルを引きずることで、奥まで進めないという問題もありました。

今回の配管は、250Aという細さに加え、垂直や斜めの部分、さらにその先のカーブが重なっており、入り口も限られていたため、これまでの方法ではカーブの先を確認できませんでした。

日本ポリプロでの実証結果

2026年5月29日、日本ポリプロにおいて、配管の分岐弁を取り外した開口部からドローンを入れ、250A配管の垂直部分やカーブ(エルボ)の内側を調査しました。

合計4本の配管を対象とし、日本ポリプロが必要とするすべての映像データを取得し、提供しました。1本の配管あたり、ドローンの準備から撮影完了までにかかった時間は45分から1時間でした。

点検箇所の詳細は以下の通りです。

  • 第1箇所目(3本)

    • 1本目:垂直上方向+カーブ

    • 2本目:カーブが複数ある垂直下方向

    • 3本目:斜め45度方向の垂直配管

  • 第2箇所目(1本)

    • 4本目:カーブが複数ある垂直下方向。この配管は他の配管の5〜6倍の長さがありましたが、出口まで映像を取得できました。

これらの点検は、配管の角度や方向の違い、曲がった部分の通過、長い区間の飛行中の姿勢維持といった課題をクリアし、すべて完了しました。

配管内部

産業施設が抱える点検の課題

今回の配管点検は、法律で義務付けられたものではなく、製品の品質を保つために自主的に行われました。

日本の大きな石油化学工場では、定期的な修理(定修)のたびに、延べ15万~16万人もの作業員が関わります。このような工事では、安全面と工事の期間を短くするため、工事の量を減らすことが求められています。特に配管を分解して点検する作業は、費用と時間がかかるため、大きな負担となっています。そのため、「配管を大がかりに分解せずに、安全に内部を確認する」方法へのニーズが高まっています。

Rangleシリーズと「Rangle Vertical」

Rangleシリーズは、点検のために開発された日本製のドローンです。人が入れない場所に入り込み、これまで見えなかった場所の映像を残すことができます。対象となるのは、配管、煙突、ダクト、地下ピット、天井裏、炉の中など、高くて狭く、暗い場所での点検調査です。設備を管理する現場では人手不足が進んでおり、危険な場所に人を立ち入らせずに作業を進める「省人化」が求められています。

ドローン点検の様子

今回使われた「Rangle Vertical」は、高画質のFHDカメラと1,200ルーメンの明るいLEDライトを搭載しており、呼び径200mmの配管から進入できます。上方向や水平方向の撮影に対応した、DRONE SPORTS株式会社の点検サービス専用の機体です。

このドローンは、曲がった部分の通過や、長い区間を飛行する際の姿勢維持といった課題も克服し、「垂直エルボ ドローン点検工法」を成功させました。

お問い合わせ

DRONE SPORTS株式会社では、今回のような配管の内面点検の依頼や、「点検作業を自社で行いたい」という相談を受け付けています。図面や写真を送れば、ドローンでの飛行が可能かどうかを事前に教えてくれます。

  • お問い合わせフォーム: https://rangle.jp

  • メールアドレス: rangle@dronesports.jp

DRONE SPORTS株式会社について

DRONE SPORTS株式会社は、GPSが使えない環境や狭い空間でのドローン点検に特化した日本製のドローンメーカーです。配管の内側点検、垂直配管やエルボの近くの目視点検、煙突、ダクト、地下ピットなどの狭い場所の点検に対応しています。顧客の点検環境に合わせて機体を自社で開発し、実際の点検飛行からデータ納品までを一貫して提供しています。狭い空間に対応する「Rangle」シリーズの開発・製造・点検サービスを展開し、製鉄所、発電所、橋梁、下水道など、多くの業界で点検の実績があります。下水道での1.6km連続飛行など、国内でもトップクラスの点検実績を持つ企業です。

会社概要

  • 会社名:DRONE SPORTS株式会社

  • 所在地:神奈川県横浜市港北区新吉田204番地

  • 代表者:代表取締役 小寺 悠

  • 設立日:2018年2月1日

  • 事業内容:ドローン関連製品の開発・販売、ドローンソリューションの提供

  • サービスサイト: https://rangle.jp

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