アトラックラボ、陸・水・空の複数ロボットをまとめて動かすWebグランドステーション「AT-GCS」を開発
株式会社アトラックラボは、陸上、水上、水中、空中で活動する複数のロボットを一つの場所からまとめて操作できる新しいシステム、Webグランドステーション「AT-GCS」を開発しました。

開発の背景
近年、点検、測量、災害対応、農業、建設、海洋調査など、さまざまな現場で無人機(ロボット)の利用が広がっています。しかし、ロボットの種類やメーカーごとに操作システムが異なり、複数のロボットを使う場合には、それぞれを別々に操作し、得られた情報も個別に管理する必要がありました。これでは、多くのロボットを連携させて効率的に作業を進めることが難しいという課題がありました。
また、空中、陸上、水上、水中では、それぞれに最も適したロボットやセンサーが異なります。一つのロボットですべての作業をこなすのではなく、それぞれの得意分野を持つ複数のロボットが協力し合って作業を進めるための共通の基盤が求められていました。このような背景から、アトラックラボは、ロボットの種類や使う端末に関わらず、複数のロボットやセンサーを一つのシステムで扱える「AT-GCS」を開発しました。
AT-GCSの主な特長
AT-GCSには、現場でのロボット運用を大きく変えるいくつかの特長があります。
1. 複数のロボットを一つの画面で管理
AT-GCSは、UAV(無人航空機)、UGV(無人地上車両)、USV(無人水上艇)、UUV(無人水中航走体)といった、移動方法の異なる複数のロボットを同時に接続できます。同じ種類のロボットを何台も使う場合や、UAVとUGV、USVとUUVのように異なる種類を組み合わせる場合にも対応します。
管理できる主な情報は以下の通りです。
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地図上の現在位置と動き
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カメラの映像
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バッテリーの残量
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通信の状態
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ロボットの動作状況
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搭載されているセンサーの情報
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調査の進み具合
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警告や異常に関する情報
2. 端末を選ばずにWebブラウザで操作
パソコン、タブレット、スマートフォンのWebブラウザから操作できます。Windows、macOS、iOS、Androidなどの主要なOSに対応しており、専用のソフトをそれぞれの端末にインストールする必要はありません。現場ではタブレット、遠く離れた場所からはパソコンを使うなど、利用する場所や目的に合わせて端末を選べます。

3. ローカル環境とクラウド環境に対応
AT-GCSはWebサーバーとして、現場のネットワーク内(ローカル環境)とインターネット上のサーバー(クラウド環境)のどちらでも利用できます。外部へのデータ送信を控えたい現場ではローカル環境を、複数の場所から利用したい場合はクラウド環境を選ぶなど、通信の条件やセキュリティの要件に合わせてシステムを構築できます。
4. 利用者ごとに画面と操作権限を設定
使うロボット、搭載するセンサー、調査の内容に合わせて、表示される画面や操作できる機能をカスタマイズできます。例えば、オペレーターには担当するロボットの操作画面、管理者には複数のロボットの稼働状況や記録、閲覧者には映像や調査結果だけを表示するなど、役割と権限に応じた画面を提供できます。
5. ロボット間で位置情報や調査結果を共有
AT-GCSを通じて、複数のロボット間で場所の情報や調査結果を共有できます。あるロボットが見つけた地点を別のロボットに引き継ぎ、さらに詳しく調べたり、追加の調査を行ったりすることが可能です。複数のロボットが収集した画像、映像、LiDAR(ライダー)、ソナーなどのデータを共通の地図上に集めて、現場全体の状況を確認できます。
6. 通信環境に応じた遠隔運用
Wi-Fi、LTE、衛星通信などを利用して、離れた場所から映像やロボットの情報を確認しながら管理できます。通信環境が限られる場所ではローカルネットワーク、広い範囲や遠隔地から管理する場合はLTEや衛星通信を利用するなど、現場の状況に合わせた構成を選べます。
7. 「AT-Synapse」との連携でSwarm制御を実現
自律制御プラットフォーム「AT-Synapse」と連携することで、複数のロボットが位置情報、機体の状態、調査の状況などを共有し、役割を分担して協力し合う「Swarm制御(群制御)」が可能になります。AT-GCSが各ロボットの情報と指示を一元的に管理し、AT-Synapseがロボットを自律的に動かすことで、オペレーターが一つ一つのロボットを個別に操作する手間を減らします。これにより、一人のオペレーターが複数のロボットを監視・制御できる運用環境が作られます。
複数ロボットを活用した運用例
AT-GCSは、さまざまな現場で複数のロボットを連携させることで、効率的な作業を可能にします。
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調査範囲の分担: 広い範囲を複数のロボットに分けて担当させることで、効率よく調査を進められます。
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UAVとUGVによる連携: UAVが上空から広い範囲を確認し、異常を見つけた場所の情報をUGVに伝えます。UGVはその場所へ近づき、地上から詳しく調査します。
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UGVとUSVによる水際調査: UGVが陸上、USVが水上を担当し、河川、ダム、港湾、護岸など、陸と水にまたがる場所を連続して調査します。
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USVとUUVによる水上・水中調査: USVを水上の通信中継機として使い、UUVが水中で集めたカメラ映像やソナーデータなどをUSV経由でAT-GCSに送ります。これにより、水中での無線通信が難しい環境でも、UUVの状態や調査状況を確認できます。
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異なるセンサーによる多面的な調査: 可視光カメラ、LiDAR、サーマルカメラ、地中レーダー、水中カメラ、ソナーなど、さまざまなセンサーを搭載したロボットを組み合わせ、一つの現場を多角的に調査できます。
想定される利用分野
AT-GCSは、以下のような分野での活用が期待されています。
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工場、プラント、発電施設の設備点検
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建設現場の進捗確認および測量
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河川、ダム、港湾、護岸の調査
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水底地形や水中構造物の調査
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農地や森林の広い範囲の調査
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災害現場や危険な場所の状況確認
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インフラ設備の巡回点検
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複数のロボットを使った研究や実証実験
株式会社アトラックラボについて
株式会社アトラックラボは、UAV、UGV、USV、UUVなどの無人機や、それらを自律的に動かすシステムを開発している会社です。ROS 2、通信、画像認識、LiDAR、GISなどの技術を組み合わせ、点検、測量、農業、海洋調査、災害対応といった現場で役立つロボットの開発に取り組んでいます。
代表取締役の伊豆智幸氏は、「現場ごとに必要なロボットやセンサーは異なります。一つの機体ですべてをこなすのではなく、それぞれの得意分野を活かして連携させることが重要です。AT-GCSは、陸上・水上・水中・空中のロボットを一つの画面から運用するための共通基盤です。さらに、『AT-Synapse』と連携することで、複数のロボットが役割を分担して協調動作するSwarm制御を実現します。これにより、オペレーターの負担を減らし、一人で複数のロボットをコントロールできるようになります。ロボットが取得したデータの蓄積・共有・活用までを一体化し、複数ロボットによる調査や作業を、より効率的で実用的なものにしていきます」とコメントしています。
アトラックラボのウェブサイトはこちらです: https://attraclab.com/


