NTTグループと大成建設、IOWN APNとローカル5Gで建設重機の遠隔・自動操作に成功
NTTグループと大成建設は、建設現場の作業をより効率的に進めるため、新しい技術を使った重機の遠隔操作・自動制御の実証実験を行い、成功しました。この取り組みは、建設業界が抱える人手不足や長時間労働といった課題を解決し、作業の自動化を進めることを目指しています。
遠隔地から複数重機を同時に操作
今回の実証では、三重県内の2か所をNTTが提供する「IOWN APN」(光を使った高速通信ネットワーク)でつなぎました。そして、離れた場所にある1台の操作卓から、異なるメーカーの3台の重機(油圧ショベル、クローラー型ダンプトラック、ブルドーザー)を遠隔操作し、自動で動かすことに成功しています。

ローカル5GとWiGigで広範囲・安定した通信を実現
建設現場では、重機が広い範囲を動き回るため、安定した通信環境がとても重要です。この課題を解決するため、実証現場では「ローカル5G」(NTT東日本提供)と「60GHz帯無線LAN(WiGig)」が使われました。
ローカル5Gは、約300mの広い範囲でたくさんのデータをやり取りできる自動制御用のネットワークとして使われました。これにより、重機が現場全体で移動しても、通信が途切れることなく安定して制御できることが確認されました。
一方、WiGigは、重機を遠隔操作する際に必要な高画質な映像や細かい制御信号を、ほとんど遅れることなく送るためのネットワークとして利用されました。NTTアクセスサービスシステム研究所の技術を使うことで、まるでその場にいるかのようにリアルタイムで重機を操作できることが実証されています。また、WiGigを使うことで、無線ネットワークの設置にかかる時間を大幅に短縮できることも分かりました。
技術のポイント
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IOWN APNによる連携強化: 低遅延で安定したIOWN APNと大成建設のシステムを組み合わせることで、通常3人で行う重機作業を1人で遠隔操作・自動制御できることが確認されました。また、ドローンで取得した大量の設計データをIOWN APNで送ることで、データ伝送時間を約8分の1に短縮でき、作業効率の向上につながることも分かりました。
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ローカル5GとWiGigの使い分け: ローカル5Gで広い範囲での重機の自動制御を可能にし、WiGigで特定のエリアでのリアルタイムな遠隔操作を実現しました。これにより、重機の長距離移動や旋回動作を伴う作業も安定して行えるようになります。
各社の役割
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NTT: IOWN APNとWiGigを組み合わせた遠隔操作・自動制御の技術を検討しました。
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NTT東日本: ローカル5Gの設計、構築、運用を担当しました。
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大成建設: 遠隔操作・自動制御システムの技術を提供し、工事現場での活用を検討しました。
今後の展開
今回の実証で得られた成果をもとに、2026年度には大型造成工事などの現場で実際に試す予定です。さらに、2027年度には、ダムの堆砂対策における遠隔操作・自動制御への応用を目指しています。これらの取り組みを通じて、建設作業の自動化を広め、建設業界の人手不足などの問題解決に貢献していくことが期待されています。
参考情報
- NTTグループのIOWNに関するニュースリリース: https://group.ntt/jp/newsrelease/2022/02/25/220225a.html
用語解説
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WiGig (Wireless Gigabit): IEEE 802.11ad規格に基づいた、60GHz帯を使う無線LANの規格です。
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MC (マシンコントロール): 重機の位置と設計データの差に基づいて、重機の動きを自動または半自動で制御するシステムです。
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MG (マシンガイダンス): 重機の位置と設計データの差をオペレーターに表示し、作業を助けるシステムです。
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サイトダイバーシティ技術: 無線端末の中に複数の無線機能を持たせ、状況に応じて切り替えることで、安定した通信を実現する技術です。


