IT整備士協会、実務に役立つ新資格「AI業務支援士」を創設

特定非営利活動法人IT整備士協会は、実務に直結するAI活用人材を育成し、認定する新資格「AI業務支援士」を創設しました。この資格は、AIツールを単に使うだけでなく、担当する業務の流れを理解した上でAIを業務プロセスに取り入れ、運用や改善を進め、現場でのAI活用を推進できる人材を認定するものです。

「AI業務支援士」創設の背景
現在、生成AIは文章作成、情報収集、資料作成、表計算、議事録作成、画像・動画生成、業務自動化など、多くの業務で活用が進んでいます。しかし、企業がAIを導入しても、現場で使いこなせる人材が不足している場合、導入効果は限定的です。
特に中小企業やIT専門の担当者がいない組織では、AI活用の知識や経験が不足し、生産性向上の妨げになることがあります。また、生成AIは常に正しい回答を出すわけではなく、ハルシネーション(誤った情報を生成すること)、著作権の問題、情報漏えいのリスク、シャドーAI(管理されていないAI利用)、AIバイアス、ディープフェイクなど、業務で使う際に理解しておくべきリスクも存在します。
そのため、AIを安全に扱う知識と、それを実際の業務に落とし込む実践力の両方を持った人材が求められています。「AI業務支援士」は、このような社会のニーズに応えるため、AIを「使える」だけでなく、業務の成果につなげられる人材を育成・認定する制度として作られました。
「AI業務支援士」資格制度について
「AI業務支援士」は、IT整備士協会が認定するAI業務活用資格です。この資格を得るためには、以下の要件を満たす必要があります。
-
協会が認定した研修機関による9時間以上の認定講座を修了すること
-
協会が実施する認定試験に合格すること
-
協会による資格認定を受けること
この仕組みにより、単にAIの知識があるかを確認するだけでなく、AI活用の実務スキル、業務プロセスへの組み込み方、リスク管理までを体系的に学ぶことができます。
第1号認定研修機関であるAISEE CONNECT株式会社は、協会の認定カリキュラムに沿ったeラーニング型プログラム「AI業務支援士 養成研修」の提供を開始しています。

-
受講申し込みは2026年4月27日より開始
-
認定試験申し込みは2026年7月6日より開始
受講申し込みは以下のAISEE CONNECT株式会社のウェブサイトから行えます。
AI業務支援士 養成研修
学習領域
「AI業務支援士」では、以下の4つの領域を体系的に学習します。
| 領域 | 学習テーマ | 主な学習内容 |
|---|---|---|
| 1.AI技術の理解 | AIを業務で活用するための前提知識 | AIが活用されている実務領域、主要AIツールの特性、LLMの基礎、生成AIの仕組み、マルチモーダルAI、最新技術トレンド |
| 2.AIの実務活用 | 実際の業務アウトプットを高めるスキル | プロンプトエンジニアリング、AIによる調査、文章作成、要約、議事録作成、資料作成、表作成、画像・動画・音声生成AI、RAG、カスタムAI |
| 3.AI業務フローの構築 | 組織でAI活用を定着させる仕組みづくり | 生成AIによる業務自動化、ノーコードAIエージェント、チャットボット開発、業務プロセスの可視化、AI導入業務の定義づけ、導入コスト・教育コストの理解 |
| 4.リスク管理 | 企業がAIを安全に活用するための知識 | 情報セキュリティ、著作権、AIの商用利用、シャドーAI、プライバシー保護、AIバイアス、ディープフェイク、AI生成物であることの明示、社内AI利用規定 |
資格取得のメリット
個人のメリット
「AIが使える」というあいまいな表現ではなく、AIを業務で活用できるスキルを客観的に証明できます。総務、経理、営業、企画、管理部門など、エンジニアではない職種にとっても、AIリスキリング(新しいスキルを学ぶこと)の具体的な目標となるでしょう。
企業・組織にとってのメリット
各部署にAI業務支援士を配置することで、AIガバナンス(AIを適切に管理・運用する仕組み)をより実効性のあるものにできます。また、外部のコンサルタントに頼りすぎず、社内の人材がAI活用を進められる体制づくりにつながります。
認定研修機関制度について
「AI業務支援士」の認定講座は、IT整備士協会の審査を通過した認定研修機関が提供します。認定研修機関には、AI教育・研修事業の実績、適切な運営体制、個人情報保護体制、講師の要件、カリキュラムの品質などが求められます。
第1号の認定研修機関であるAISEE CONNECT株式会社は、協会認定カリキュラムに準拠した「AI業務支援士 養成研修」の提供を開始しています。
受講申し込みは以下のAISEE CONNECT株式会社のウェブサイトから行えます。
AI業務支援士 養成研修
今後の展開
IT整備士協会は、「AI業務支援士」を通じて、企業、団体、教育機関、自治体などと協力しながら、業務現場でAIを活用できる人材の育成を推進していく方針です。今後は、認定研修機関の数を増やすこと、法人・団体向けの研修を展開すること、AI活用事例を共有すること、資格取得者向けに継続的なリスキリングの機会を提供することなどを進め、AIを安全かつ効果的に活用できる社会基盤の形成に貢献していきます。
協会概要
特定非営利活動法人 IT整備士協会
-
理事長:家喜 信行
-
設立:2002年1月8日内閣府認証
-
所在地:〒160-0004 東京都新宿区四谷4丁目25番5号 KDビル2階
-
事業内容:パソコン整備士資格・スマートフォン整備士資格・DX整備士資格および仮想化基礎検定試験の実施・認定、パソコン・スマートフォンの整備および修理・社内DX推進に関する講習会の実施、会報および出版物の発行
関連リンク:


