GRIFFYと東洋熱工業が建築現場のスリーブ検査を効率化するアプリ「SLEEVY」を共同開発
建築現場の課題を解決する「SLEEVY」
株式会社GRIFFY(グリッフィー)と東洋熱工業株式会社は、建築工事で設備配管の通り道となる「スリーブ」の検査を効率化するアプリケーション「SLEEVY(スリービー)」を共同で開発しました。この技術は現在、特許出願中です。
「SLEEVY」は、iPad Pro 1台だけで検査業務をすべて行えるようにすることを目指しており、これにより作業の生産性が大きく向上することが期待されています。東洋熱工業が施工する現場で実際に使ってみる実験が進められており、2026年中に提供が始まる予定です。
将来的には、現場で得られるデータの使いやすさや一貫性を高めるため、建設業界で広く使われている施工管理サービス「SPIDER+(スパイダープラス)」との連携も検討されています。この取り組みを通じて、図面の管理から検査記録までをスムーズにつなぐ、デジタルな検査の流れが作られることを目指しています。これにより、現場の管理者の仕事の負担が大きく減り、新しいデジタル検査の文化が生まれることでしょう。
スリーブ検査の現状と課題
設備工事の工程にある「スリーブ検査」は、建物の品質を保つために必ず行わなければならない大切な確認作業です。しかし、この検査は非常に手間がかかるため、業界全体で外部に任せることも進んでおらず、施工管理者が本来集中すべき管理業務の時間を圧迫する原因となっていました。
特にスリーブ検査は、建物の骨組みとなるコンクリートを流し込む前に行う「墨出し検査」と、コンクリートを流し込む直前の短い時間で行う「取り付け確認」の2段階で構成されます。すべてのスリーブを対象にした全数検査であることに加え、広い現場での階の移動や、狭い場所や高い場所での繰り返し作業が多く、体力的にも時間的にも大きな負担がかかっていました。
また、検査の見落としによって手直しが発生した場合、多額の費用や工事の遅れに直結するため、現場の担当者は非常に強い時間的なプレッシャーの中で作業を行っているのが現状です。
ARとクラウドで検査業務をスムーズに
「SLEEVY」は、AR(拡張現実)技術とクラウドシステムを使うことで、検査の正確さと効率を大きく高めます。
AR技術で検査精度を向上
BIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)ソフトから取り込んだスリーブのデータを、実際の映像にARで重ねて表示しながら、施工する位置や取り付けの状況を確認できます。これにより、これまで使っていた物差しでの計測や紙の図面確認、チェックシートへの記入といった一連の作業をiPad Proの操作にまとめ、検査時間を短縮します。現場に書かれたスリーブの墨(施工位置)が設計とずれていないかをARで重ねて表示することで、簡単に確認できます。

クラウドシステムで確認・承認を効率化
アプリケーションとクラウドで構成されるシステムにより、「検査 > 写真データの管理 > 確認・承認」という一連のプロセスがすべて「SLEEVY」の中で完結します。これにより、紙のチェックシートを印刷し、会議などで承認の印鑑をもらっていた従来のやり方にかかっていた時間を減らすことができます。

「SLEEVY」導入で期待される効果
「SLEEVY」を導入することで、以下の効果が期待されます。
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作業負荷の分散: 検査作業を現場の職人さんに任せる仕組みを提供することで、施工管理者の作業負担が分散されます。
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監理業務への集中: 検査にかかっていた手間を、施工管理者が本来行うべき、より価値の高い監理業務に使うことができるようになります。
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精度とコストの両立: ARを使うことで検査の精度が高まるとともに、検査作業を外部に任せることで人件費を適切にし、全体のコストを抑えることができます。
GRIFFYと東洋熱工業について
株式会社GRIFFY
GRIFFYは「建設産業の未来図を、デジタルテクノロジーで描き出す。」を目標に掲げ、建設分野に特化したDX(デジタルトランスフォーメーション)製品や解決策を共同で開発する事業のほか、多くの建設DXソリューションを「現場ロイド」というブランドでレンタルする事業を行っています。
「現場ロイド」は、2025年6月末までに累計20,000件以上の導入実績があり、現場での経験と新しいデジタル技術の考え方を組み合わせることで、生産性向上、人手不足の解消、安全対策といった建設産業全体の共通の課題に取り組み、建設産業に関わるすべての人が幸せに働ける環境づくりに貢献しています。
東洋熱工業株式会社
東洋熱工業は、1937年の創業以来、空調設備を中心に設計、施工、そしてその後のメンテナンスに携わり、長年培ってきた技術と経験をもとに、質の高い空調設備を提供しています。「環境に、社会に、文化に、責任ある企業として調和のとれた発展を目指す。」という経営理念に基づき、「技術力」で人々の快適な暮らしや企業の活動に必要な最適な環境を作り出し、社会の課題に応えてきました。これからも、さらに進んだ新しい技術の開発に挑戦し、「技術の東熱」として、持続的な成長と企業価値の向上を実現します。


