AIVALIXと東京ガスが資本業務提携、AIで社会インフラの維持管理を高度化
AI(人工知能)を活用したインフラメンテナンスのスタートアップ企業であるAIVALIX(アイヴァリックス)株式会社と、東京ガス株式会社が資本業務提携を結んだことを発表しました。この提携は、AIVALIXにとって事業会社からの初めての出資となります。今回の提携を機に、両社はインフラ設備の予防保全や維持管理をさらに進化させていく計画です。
社会インフラの課題とAIの活用
日本全国で高度経済成長期に作られた社会インフラの老朽化が進んでおり、さらに、インフラを管理する専門の技術者が不足していることが大きな問題となっています。国もこの問題に対応するため、「第1次国土強靱化実施中期計画」を定め、人工衛星やAIを活用した上下水道のDX(デジタルトランスフォーメーション)技術を、2027年度までにすべての水道事業者に導入する目標を掲げています。このように、最新のテクノロジーを使ってインフラを次の世代へと引き継ぐことは、国全体で取り組むべき大切な課題です。
AIVALIXは、上下水道やガス、工場設備といったインフラ分野において、設備データや過去の点検・故障記録をAIで分析しています。これにより、設備の劣化や故障のリスクを予測し、いつ、どのように設備を更新するかという計画づくりから、会社の経営戦略の決定までを一貫してサポートする製品やサービスを開発・提供しています。今回の東京ガスとの提携は、AIVALIXが持つAI技術と、東京ガスグループがエネルギーやインフラ事業で長年培ってきた設備管理の知識、そして多くのお客様とのつながりを組み合わせることで、上記の社会課題の解決に大きく貢献することを目的としています。
水道分野での協業からスタート

今回の資本業務提携をきっかけに、両社はまず水道分野での協業を本格的に進めます。具体的には、東京ガスの子会社である東京ガスエンジニアリングソリューションズ株式会社(TGES)が提供する、水道事業向けのインフラ管理システム「TUMSY®(タムジー)」と、AIVALIXのAI製品「INFRAI(インフライ)」を連携させます。「TUMSY®」は、地図や台帳の管理機能を持つGIS(地理情報システム)ソフトウェアで、約50年にわたり改良が重ねられ、全国約150の事業者に導入されています。この「TUMSY®」の機能に、「INFRAI」による水道管ごとの劣化予測やリスク評価などの機能を段階的に追加していきます。これにより、単に設備情報を「管理する」だけでなく、いつ、どの設備を更新するかという投資の判断や、住民・議会への説明までを支援する仕組みへと進化させることを目指します。
TGESとAIVALIXは、この連携を実現するための具体的な検討をすでに開始しており、今後は両社が協力して全国の水道事業者へ提案活動を進め、技術者の減少や更新需要の増大といった課題に直面する事業者に対し、実践的な解決策を提供していきます。

将来的には、水道分野で得られた経験を活かし、ガス管、LNG基地、地域冷暖房、エネルギーサービスなど、東京ガスグループ内外の幅広いインフラ分野への展開も検討しています。設備の更新だけでなく、長年の経験を持つ熟練技術者の知識や判断をデータとして引き継ぐ「技能伝承」も協力テーマに加えることで、インフラ設備の診断から計画、投資判断、説明責任までを一体的に支える、次世代のインフラマネジメントの基盤を共同で作り上げることを目指します。
AIVALIXは今後も、東京ガスグループをはじめとする様々なパートナーと協力しながら、最先端のデジタル技術と、エネルギー・インフラの現場で培われた実際の知識や経験を組み合わせ、インフラ設備の予防保全を社会全体に広げ、壊れにくいインフラに支えられた安心・安全な社会の実現を目指していきます。
*1:TUMSY®の詳細はこちらをご確認ください。
両社のコメント
AIVALIX株式会社 代表取締役社長 CEO 中山 太洋氏のコメント

「日本のエネルギー・インフラを長年支え続けてきた東京ガス様と資本業務提携ができたことを大変光栄に思います。インフラの老朽化とそれを担う人材の不足は、現在の日本が直面している大きな課題です。AIVALIXは、AIによる劣化予測から更新計画、資産管理、経営戦略の策定までを一貫して支援するAI製品『INFRAI』を通じて、限られた資源をどの設備に、いつ、どれだけ使うかという複雑な判断を、データに基づいて最適な形にする基盤づくりに取り組んできました。東京ガスグループ様が長年培ってきた現場の知識とお客様とのつながりに、私たちの先進的なAI技術と素早い事業推進力を組み合わせることで、上下水道を皮切りに、ガスやプラントといった日本の重要なインフラのあり方そのものを変革できると確信しています。次の100年も、当たり前に水が届き、街に明かりがともる、そんな未来を東京ガス様と共に実現してまいります。」
東京ガス株式会社 執行役員 DX推進部長 岸澤 剛氏のコメント

「今回、AIVALIX様への出資を通じて、連携を本格的に開始できることを大変嬉しく思います。社会インフラの老朽化や技術者不足が進む中、限られた人材や予算で設備を安全に、そして長く維持していくためには、デジタル技術をただ導入するだけでなく、現場の仕事や意思決定にしっかりと組み込み、実際の価値へとつなげることが重要です。AIVALIX様は、インフラの現場に寄り添い、AIによる劣化や故障リスクの予測にとどまらず、設備の維持管理に関する意思決定までを支援しようとしており、その考え方と事業開発力に大きな可能性を感じています。今回の出資を機に、東京ガスグループの設備管理の知識とAIVALIX様のAI技術を組み合わせ、インフラ分野における新しい解決策を生み出し、社会に広めていきたいと考えています。」
東京ガス株式会社について

東京ガス株式会社は、1885年の創業以来、首都圏を中心にガスや電気を安定して供給する日本最大級の都市ガス事業者です。現在はエネルギーの分野にとどまらず、脱炭素化、デジタル化、暮らしのサービスなど、様々な価値を提供し、持続可能な社会の実現に貢献しています。暮らし、地域、地球の未来のために、お客様と共に歩み続け、エネルギーと暮らしの未来をリードする企業を目指しています。
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会社名:東京ガス株式会社
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代表者:取締役 代表執行役社長 CEO 笹山 晋一
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本社:〒105-8527 東京都港区海岸1-5-20
AIVALIX(アイヴァリックス)株式会社について

AIVALIXは、「Resilient infrastructure. Powered by AI.」をミッションに掲げる東京大学発のAIスタートアップ企業です。日本をはじめ世界中で、社会インフラの老朽化や熟練技術者の減少が深刻化しています。AIVALIXは、こうした社会インフラ分野の課題に正面から取り組み、点検、維持管理、更新といったインフラメンテナンスのすべてのプロセスをAIで最適化・自動化するプラットフォームを開発しています。現場の知識と最先端技術を融合させることで、社会全体のレジリエンス(変化に対応し回復する力)を高める仕組みを提供しています。インフラメンテナンス業界における世界一のDX/AIプラットフォーマーを目指し、持続可能で強靭な社会を支える新たな標準を創造していきます。
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会社名:AIVALIX(アイヴァリックス)株式会社
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本社:〒113-0033 東京都文京区本郷5丁目29-13
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代表者:代表取締役社長 CEO 中山 太洋
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設立:2024年4月23日
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事業内容:人工知能等の先端デジタル技術および現場の専門知を活用したインフラ業界における課題解決を支援するAIプロダクトおよびAIソリューションの研究・開発・提供
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コーポレートサイト:https://www.aivalix.co.jp/
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INFRAI 製品ページ:https://infrai.jp/
本件に関するお問い合わせ先
AIVALIXでは、INFRAIのさらなる精度向上と実証導入のため、インフラ設備に関するデータを提供いただける自治体や事業者の方々を広く募集しています。現場の知識とAI技術を組み合わせ、レジリエンスに満ちた社会インフラの実現に向けた共創を目指しています。ご関心をお持ちの方は、ぜひお気軽にご連絡ください。
AIVALIX株式会社 広報担当
Email:info@aivalix.co.jp
電話:080-1383-0702


