ピクシーダストテクノロジーズの「TOTTARROW」が建設DXアワード2025で生産性向上（労務）部門賞を受賞
ピクシーダストテクノロジーズ株式会社は、建設現場の品質管理や施工管理の負担を減らすDXサービス「TOTTARROW（トッタロー）」が、「建設DXアワード2025」で生産性向上（労務）部門賞を受賞したことを発表しました。
このアワードは、2025年12月10日から12日まで東京ビッグサイトで開催された「第5回 建設DX展」の中で行われました。43社が参加した予選を勝ち抜き、ピクシーダストテクノロジーズはファイナリスト6社に選ばれ、最終審査を経て部門賞を獲得しました。
建設現場の働き方改善に貢献
「TOTTARROW」は、建設現場で大きな手間がかかる配筋検査や出来形検査の業務を効率化するサービスです。360度動画、BIM（ビルディング・インフォメーション・モデリング）、AI（人工知能）といった最新技術を組み合わせることで、現場での写真撮影や書類作成の時間を大幅に減らします。
実際に建設現場に導入された結果、配筋写真の撮影や帳票作成にかかる現場での作業時間を約80％削減できたという成果が出ています。このような現場の作業負担を直接的に軽減し、建設業界の働き方をより良くしている点が今回の受賞で高く評価されました。
審査員からは、「現場の検査労務を劇的に減らすことができる可能性を秘めている」「検査係員が今後楽になる可能性を感じた」「360°カメラで撮影して検査帳票作成まで簡単に行える」といったコメントが寄せられました。
ピクシーダストテクノロジーズのKOTOWARI事業部長である中元達也氏は、今回の受賞について、「TOTTARROWは、現場で働く人々の『当たり前の負担』を少しでも減らしたいという思いから、現場の声を大切にしながら開発を続けてきました。今回の受賞は、技術だけでなく、建設業界の働き方を持続可能なものに変えようとする取り組みが評価された結果だと考えています」と述べています。
「TOTTARROW」の主な特長
1. 現場を撮影するだけで帳票を作成
建設現場を360度カメラで撮影するだけで、配筋写真帳票が作れます。BIMデータと正確に重ね合わせることで、鉄筋の本数や位置が適切かを確認できます。
2. AIと人の協力
画像解析AIが自動で処理できる部分はAIが行い、専門スタッフが細かな部分を確認することで、早く正確に写真帳票を作成します。AIと人が協力して作業することで、現場の業務を効率化します。
3. 作業時間の削減
前田建設での実証実験では、配筋写真の撮影と帳票作成にかかる現場での作業時間を約80%減らすことができました。配筋に関わるすべての写真撮影や帳票作成を含めても、約50%の削減効果が確認されています。
4. 豊富な実績
「TOTTARROW」は公共工事での採用実績があり、日本ERI株式会社（指定確認検査機関）の中間検査でも、従来の工事写真と同じように提示資料として認められています。
5. 現場からの評価
サービスを導入した前田建設の現場からは、「従来のカメラよりも広い範囲を記録できる」「撮影にかかる時間が明らかに減った」「360度動画で記録されるため、撮り忘れの心配が少ない」といった良い声が聞かれています。
「TOTTARROW」の詳しい情報はこちらをご覧ください。
https://tottarrow.com/
今後の展望
ピクシーダストテクノロジーズは、今後も「TOTTARROW」の機能をさらに充実させ、より多くの現場で導入を進めていく予定です。現在進んでいる配筋検査の分野だけでなく、他の検査工程や管理業務にも使えるようにしていくとのことです。また、設計情報やBIMデータとの連携を強化し、検査の確認や判断をさらに効率化することで、人々が本当に大切な判断や品質の確保に集中できる環境を目指します。
ピクシーダストテクノロジーズは、技術と現場の知識を組み合わせることで、建設業界が抱える人手不足や業務の属人化といった課題を解決し、生産性の向上と働き方改革の両方を実現していく方針です。
ピクシーダストテクノロジーズ株式会社について
ピクシーダストテクノロジーズ株式会社は、計算機科学と独自の波動制御技術を組み合わせることで、デジタルとアナログの境界を越える「デジタルネイチャー」の実現を目指しています。現在は、ヘルスケアやダイバーシティに関する技術と、オフィスや工事現場の課題を解決するデジタルトランスフォーメーションの2つの分野に力を入れて事業を展開しています。
-
商号: ピクシーダストテクノロジーズ株式会社
-
会社設立: 2017年5月
-
代表取締役: 落合 陽一、村上 泰一郎
-
所在地: 東京都中央区八重洲二丁目２番１号
