FullDepthとエイト日本技術開発が資本業務提携、国産AUVで海洋DXを推進
国産AUV開発で海洋DXの基盤を確立
水中ドローンを開発・製造する株式会社FullDepth(以下、FullDepth)と、総合建設コンサルタントである株式会社エイト日本技術開発(以下、EJEC)は、資本業務提携を結びました。

この提携の目的は、インフラの維持管理に使われる小型の自律型無人潜水機(AUV)を日本国内で開発し、生産することです。これにより、海や水域の状況をデジタルデータとして継続的に取得・分析し、点検や維持管理に役立てる「海洋DX」の基盤を日本に確立することを目指します。
提携の背景とこれまでの取り組み
EJECは2017年頃から海外製のAUVをいち早く導入し、河川や港湾、上下水道などの水管理インフラの点検に活用してきました。2026年6月には「水ソリューションワークス」を立ち上げ、水中ロボティクスとAI技術を組み合わせたデータ取得・分析を進めています。
一方、FullDepthは産業用水中ドローン(ROV)の開発と国内生産の実績があり、10年以上にわたり水中での機体制御技術やデータ取得・分析基盤の構築に取り組んできました。
両社は、内閣府総合海洋政策推進事務局の「令和6年度AUV利用実証事業」に共同で採択され、その後もEJECのインフラ維持管理業務でFullDepthの点検サービスを利用するなど、協力関係を築いてきました。
しかし、海外製AUVは修理に時間がかかり稼働率が下がることや、円安の影響で調達費用が大幅に増えるという課題がありました。そのため、日本国内で開発・生産・保守ができるAUVへの需要が高まっており、今回の提携に至りました。
今後の取り組み
今回の提携では、FullDepthがAUVの技術開発を主導し、EJECがAUVの用途開発と事業化を主導します。EJECは、水管理インフラ事業で培った経験を活かし、開発に必要な仕様を提示したり、試作品への意見を出したりして開発に参加します。FullDepthは、設計から生産、保守までを日本国内で完結できる体制を構築します。

政府も「自律型無人探査機(AUV)の社会実装に向けた戦略」を決定し、2030年までに日本のAUV産業を育成し、海外展開も可能にすることを目指しています。今回の両社の提携は、この政府の戦略とも連携し、将来の海洋に関する公共的な課題にも対応できる国産AUVの基盤づくりに貢献することになります。
各社の紹介
株式会社エイト日本技術開発
株式会社エイト日本技術開発は、社会インフラの調査・計画・設計から維持管理までを行う総合建設コンサルタントです。水管理インフラ分野において、水環境の保全や水災害対策のソリューションを提供しています。長期ビジョン「E・J-Vision2030」のもと、DXを経営の柱として、水域環境データの高精度な取得・分析による点検・調査業務の高度化を進めています。
株式会社FullDepth
株式会社FullDepthは、遠隔操作型産業用水中ドローン(ROV)「DiveUnit」シリーズの開発・製造・販売と、水中データの取得・分析サービスを提供しています。今回の提携により、ROVで培った技術をAUV分野にも広げ、インフラ維持管理だけでなく、洋上風力発電などの分野での市場開拓と、水中データ取得・分析基盤の構築に取り組んでいきます。
代表者コメント
株式会社エイト日本技術開発 代表取締役社長 金 声漢氏は、「国内で開発・生産され、保守まで完結できる機体が不可欠であると強く認識していた。FullDepth社とのパートナーシップは心強く、国産AUVの社会実装に向けた大きな一歩となることを確信している」と述べています。
株式会社FullDepth 代表取締役社長 吉賀 智司氏は、「創業以来、水中をデジタル化し、海の安全と資源を守ることをビジョンに掲げてきた。豊富なAUV運用実績と水管理インフラ分野への深い知見を持つEJEC社を開発パートナーとして迎えることは、この上なく大きな推進力となる」と期待を寄せています。
関連情報
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水管理インフラ事業の詳細: https://www.ejec.ej-hds.co.jp/service/river/
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「自律型無人探査機(AUV)利用実証事業」について(内閣府総合海洋政策推進事務局): https://www8.cao.go.jp/ocean/policies/auv/call_for_participants/auv_index.html
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「自律型無人探査機(AUV)の社会実装に向けた戦略」(2023年12月22日 総合海洋政策本部決定): https://www8.cao.go.jp/ocean/policies/auv/auv_strategy/strategy_index.html
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「日本成長戦略」(2026年7月21日 内閣官房): https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/nipponseichosenryaku/pdf/jgs2026.pdf


