アルネットホームの「フェーズフリーが日常になる家」が国土交通省「2050先導型住宅推進事業」に採択

大賀建設株式会社(アルネットホーム)は、国土交通省が推進する「2050先導型住宅推進事業」において、提案プロジェクト「フェーズフリーが日常になる家 〜制振・遮熱・備蓄・V2Hで実現する在宅避難〜」が採択されたことを発表しました。この事業は、災害時に避難所ではなく自宅で生活を続けられる住宅づくりを国が後押しするモデル事業で、全国から53件の応募があり、27件が採択されました。

モダンなデザインの一戸建て住宅

「2050先導型住宅推進事業」とは

「2050先導型住宅推進事業」は、2050年を見据えた質の高い住宅を増やすために国土交通省が始めたモデル事業です。この事業では、地震や豪雨などの災害が起きた際に、住宅の性能によって「自宅での生活継続」を可能にする取り組み(レジリエンス性の向上)が特に重視されます。有識者による評価委員会が、プロジェクトの先導性、実現可能性、普及可能性などを審査し、優れた提案を採択しています。

対象となる住宅には、以下の6つの要件が求められます。

  1. 耐震性
  2. 劣化対策
  3. 断熱性
  4. 省エネルギー性
  5. 蓄電池または燃料電池の設置
  6. レジリエンス性の向上に役立つ工夫(事業者からの提案)

国土交通省は、この事業がモデル事業であることから、特に⑥の「レジリエンス性の向上に役立つ工夫」が重要であるとしています。アルネットホームの提案は、これら①から⑤の基本的な性能を満たした上で、⑥にあたる独自の提案として、制振・遮熱・備蓄・V2H対応蓄電池を組み合わせた「フェーズフリー」な仕組みが評価され、採択に至りました。

なぜ今、災害に強い住まいが必要なのか

アルネットホームが主に住宅を供給している埼玉県、群馬県、栃木県、茨城県、千葉県北部といったエリアは、今後30年以内に約70%の確率で発生するとされる首都直下地震の直撃を受ける可能性があります。また、線状降水帯による豪雨や大雪の被害も想定される地域です。

過去の災害では、東日本大震災で8日以上、2019年台風15号では11日以上の停電が発生しました。さらに、2016年の熊本地震では、本震発生から1年間で震度1以上の地震が4,000回以上も発生しています。このように、電気や水道などのライフラインが長期間途絶えたり、繰り返す余震によって建物にダメージが蓄積したりすることが、自宅での避難生活を難しくする大きな課題となっています。

近年では、猛暑と停電が重なるリスクも深刻です。2025年の夏は統計開始以来最も暑い夏となり、アルネットホームの供給エリアである群馬県伊勢崎市では、国内で過去最高の41.8℃を観測しました。停電でエアコンが止まると、住宅内の室温が上がり、熱中症のリスクが非常に高まります。しかし、蓄電池や制振装置といった防災設備は導入費用が高く、普及の妨げとなっていました。これらの設備を「特別なオプション」ではなく、標準仕様として組み込むことが、普及のカギと考えられています。

「フェーズフリーが日常になる家」の特徴

今回のプロジェクトでは、このような課題に対し、「フェーズフリー」(日常で使うものや仕組みを、災害時にもそのまま役立てる考え方)に基づいた住宅を提案しています。この住宅には、制振装置、高性能遮熱シート、備蓄収納スペース、V2H対応蓄電池が標準仕様として搭載されます(V2H機器はオプション)。これにより、普段の快適な暮らしと、災害発生時、発生直後、復旧期といったあらゆる場面で、自宅での生活継続を可能にします。

  • 平常時:高い断熱・気密性能を持つ躯体と遮熱シートにより、快適な室内環境が保たれます。非常食などを日常的に消費しながら補充する「ローリングストック」や、アウトドアスペースの活用が習慣化されます。

  • 地震発生時:国の耐震基準で最高ランクの耐震等級3と、地震の揺れを吸収し建物へのダメージを抑える制振装置を組み合わせることで、本震や余震から建物を守ります。

  • 発生直後:太陽光発電システムと蓄電池の組み合わせにより、天候が良ければ3〜4日間は自立して電力を供給できます。オプションのV2H機器(電気自動車にためた電気を家庭で使うためのシステム)を導入すれば、天候に関わらず1週間以上の自立生活が可能になると試算されています。高断熱・高遮熱の躯体は、停電時でも室温の上昇を抑え、熱中症のリスクを減らします。

  • 復旧・回復期:制振装置によって建物の損傷が最小限に抑えられるため、点検や修繕を早く行うことができます。

モデルハウスを公開中

このプロジェクトに先駆けた住宅は、アルネットホームの街のなか体感展示場として、埼玉県熊谷市の熊谷籠原で公開中です。事前予約が必要ですが、どなたでも見学できます。

モデルハウスの詳細はこちらをご覧ください。
https://www.alnethome.com/modelhouse/saitama/detail.php?n=kumagayakagohara

今後の展開

国土交通省の評価委員会からは、アルネットホームの提案について、「総合的なレジリエンス提案として、提案内容が十分であることや、フェーズフリーな提案がされていることから、高く評価した」との評価がありました。

アルネットホームは、「制振・遮熱・備蓄・V2H対応蓄電池を一つの住まいに統合した提案を評価いただき、大変光栄に思っております。地震が起きても、停電が続いても、住み慣れた我が家で普段どおりの生活を続けられる。そんな安心を、これからも埼玉・北関東の皆様にお届けしてまいります」とコメントしています。

本プロジェクトの着手時期は、今後改めて発表される予定です。

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