ICTで生コンクリートの品質をリアルタイム管理!「スマートアジテーター(R)」導入事例

GNN Machinery Japan 株式会社が開発した、ICTを活用した生コンクリート品質管理装置「スマートアジテーター(R)」が、有限会社みつわ ミツワ生コンに導入され、その効果が注目されています。このシステムは、生コンクリートの品質情報をリアルタイムで「見える化」し、建設現場の品質管理や効率化に大きく貢献しています。

「スマートアジテーター(R)」とは

「スマートアジテーター(R)」は、アジテーター車(生コンクリートミキサー車)のドラム内のコンクリートの状態をリアルタイムで計測し、品質を管理するシステムです。この技術により、スランプロス(生コンクリートの軟らかさの低下)の予測や削減、配車の最適化、そして作業の省力化といったメリットが期待されます。

このシステムは、アメリカの生コンプラント制御システム会社Command Alkon社との共同開発により、約5年の歳月をかけて日本独自仕様として開発されました。

国内のゼネコン11社との共同実験研究会を通じてその有用性が確認され、日本建築学会や土木学会などでの論文発表や講演でもその有効性が報告されています。また、第2回経済産業省主催IoT推進ラボセレクションではファイナリストに選ばれるなど、多方面から高い評価を受けています。

「スマートアジテーター(R)」は、国土交通省の新技術情報提供システム(NETIS)に登録されており(登録番号:CB-240013-A)、建設材料性能証明も取得しています(GBRC 材料証明第22-04号)。

システムの具体的な機能と構成

「スマートアジテーター(R)」は、アジテーター車ドラム内の生コンクリートの状態(スランプ、コンクリート温度、積載量など)をリアルタイムで計測・記録します。取得されたデータは10~30秒間隔でディスプレイに表示され、4G回線を通じてクラウドにアップロードされます。

このデータは、インターネット環境があれば、施工現場や工場などどこからでも閲覧可能です。また、必要に応じてエクセルファイル形式でダウンロードすることもできます。

参考図

システムの主な構成要素は以下の通りです。

  • センサー: 圧力、温度測定、ジャイロなど

  • コントロールユニット: データ演算、Bluetooth送信モジュールを内蔵

  • ソーラーパネル: 電源供給バッテリーを内蔵した電源ユニット

  • ディスプレイ: データの受信・表示を行う外部表示装置

  • I/O box: ディスプレイとケーブルで接続され、ゲートウェイ(タブレット)にデータを送信

  • タブレット: 運転席でのデータ確認用端末として、また取得データをサーバーに送信するゲートウェイとして機能

車両システム構成図

提供されるデータと活用例

このシステムから得られるデータは多岐にわたり、様々な形で活用できます。

  • 車両外部ディスプレイでの生コン情報表示: スランプ、温度、積載量、ドラム回転速度、方向などが表示されます。

  • ドライバー向けタブレットでの生コン情報表示: 運転席でリアルタイムに情報確認が可能です。

  • 地図上での車両位置情報と生コン情報の表示: 運搬中の車両位置と生コンの状態を同時に把握できます。

  • 生コン情報のグラフ表示とエクセルデータ入手: 当日運行開始から確認時点までの生コン情報を時系列でグラフ化し、必要に応じてエクセル形式でダウンロードできます。

  • 現場入退場時間などの情報表示: 車両の動態管理も可能です。

動態管理上で適用

導入企業と今後の展望

有限会社みつわ ミツワ生コンでは、令和元年度補正・ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金を活用し、2020年に保有車両全車に「スマートアジテーター(R)」を導入しました。導入当初から高い効果を実感しているとのことです。

このシステムは、建設業界における高度な品質管理や、人口減少による労働力不足といった課題の解決策として期待されています。生コン製造事業者だけでなく、施工者や管理者など、建設プロジェクトに関わる多くの人々にメリットをもたらすでしょう。

GNN Machinery Japan 株式会社は、今後もこのような革新的な技術を通じて、建設業界の発展に貢献していく方針です。

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