三菱電機など5社が「衛星データサービス企画」へ出資、4月より「衛星データサービス株式会社」として始動
三菱電機株式会社、株式会社三菱UFJ銀行、ID&Eホールディングス株式会社、国際航業株式会社、株式会社ゼンリンの5社は、2月27日に衛星データサービス企画株式会社(以下、SDS)へ出資しました。これに伴い、SDSは事業会社化し、2026年4月から「衛星データサービス株式会社」として新たな活動を始める予定です。

衛星データ活用の重要性と政府の取り組み
日本政府は、行政における衛星データの利用を積極的に進めています。内閣府の「衛星リモートセンシングデータ利用タスクフォース」が定めた「衛星データ利用に関する今後の取組方針について(改訂)」では、インフラの強化や地球規模の課題解決のために衛星データを活用する方針が示されています。
また、2026年度中の防災庁設立を目指す「防災立国の推進に向けた基本方針」では、災害発生時に衛星観測データを用いて迅速に被害状況を把握することを目指すと明記されています。
衛星データサービス企画(SDS)のこれまでとこれから
SDSは、衛星開発からデータ解析、コンサルティングまで、衛星データサービスの一連の流れを担う企業が集まり、2021年6月に企画会社として設立されました。これまで、国土・インフラ管理、災害時の状況把握、農地・建物管理など、さまざまな分野での衛星データ活用について検討や実証を重ねてきました。
今回の出資には、地理空間情報技術を持つ国際航業と、高精度な地理空間情報ソリューションを提供するゼンリンが新たに加わりました。SDSは事業会社へ移行し、これまでの検討や実証を実際の事業として展開していくことになります。衛星事業に関わる多様な企業とSDSが協力することで、衛星データの社会での利用をさらに進め、安全で安心な社会の実現や地球規模の社会課題の解決に貢献していくことを目指します。
各社の出資背景と具体的な取り組み
三菱電機
三菱電機は、観測衛星の開発や衛星データ解析で培った技術を活かし、建物や農地の変化、温室効果ガスの発生状況の見える化など、衛星データを活用したサービス提供を進めています。また、SDSと協力して災害対応の枠組み「日本版災害チャータ」の構築と運用を推進しています(2025年5月22日三菱電機広報発表)。今回の追加出資により、これらの取り組みを加速させ、衛星データサービスの普及を目指します。
三菱UFJ銀行
三菱UFJ銀行は、SDSへの参画を通じて、衛星データと金融サービスを組み合わせた新しいビジネスモデルの創出に取り組んでいます。今回の追加出資により、SDSの事業拡大をさらに進め、衛星データの利用促進と社会課題解決への貢献を目指します。
ID&Eホールディングス
ID&Eホールディングスは、傘下の日本工営株式会社を中心に、洪水や地震などの災害時の被害把握、復旧・復興対策、平時のインフラ施設のモニタリングなど、衛星データを活用した多様なビジネスを展開しています。今回の追加出資により、SDSとの連携と事業基盤を強化し、海外市場への展開も視野に入れています。持続可能な未来の創造に向けて、貢献を高めていく方針です。
国際航業
国際航業は、地理空間情報と衛星リモートセンシング技術を軸に、DX支援や新規事業を進めています。SDSへの参画と出資を通じて、高度化するニーズに対応した衛星データ活用を加速させます。デジタル技術によるコンサルティング能力の深化とAIなどの先端技術を組み合わせ、気候変動、脱炭素、災害対策、トレーサビリティといった社会課題の解決に取り組み、安全・安心な社会基盤の構築を目指します。
ゼンリン
ゼンリンは、地理空間情報サービス企業として、高精度な空間情報の収集・整備・更新技術を活かし、社会に貢献することを基本としています。今回の出資を通じて、より広い分野での社会課題解決や新しい価値創造に寄与するとともに、これまでの地理空間情報活用技術と全国の拠点網を活かし、多様な分野での協力によるビジネス展開を推進します。
衛星データサービス企画の概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 名称 | 衛星データサービス企画株式会社 (英語名:Satellite Data Services Co., Ltd.) |
| 所在地 | 東京都千代田区飯田橋4-6-1 21東和ビル5階 |
| 代表者 | 代表取締役社長 粂野 和孝 |
| 設立 | 2021年6月 |
| 出資企業 | 三菱電機株式会社(追加出資)、株式会社三菱UFJ銀行(追加出資)、ID&Eホールディングス株式会社(追加出資)、株式会社パスコ、国際航業株式会社(新規出資)、アジア航測株式会社、スカパーJSAT株式会社、一般財団法人リモート・センシング技術センター、株式会社ゼンリン(新規出資) |

