コマツとEARTHBRAIN、20トン油圧ショベル「PC200i-12 遠隔システム仕様」と遠隔操作システムを販売開始

コマツとEARTHBRAIN、最新の遠隔操作対応油圧ショベルとシステムを提供開始

コマツと株式会社EARTHBRAINは、協力して開発した20トンクラスの油圧ショベル「PC200i-12 遠隔システム仕様」と、それに合わせて使える遠隔操作システム「Smart Construction Teleoperation」の販売を始めました。この新しい技術によって、建設現場での作業がより安全に、そして効率的になることが期待されます。

コマツ製油圧ショベルと遠隔操作を行うオペレーター

遠隔でも高度なICT施工を可能にする「PC200i-12 遠隔システム仕様」

今回販売される「PC200i-12 遠隔システム仕様」は、コマツが以前発表したSDV(ソフトウェアの更新で機能や性能を柔軟にアップデートできる車両)油圧ショベル「PC200i-12」をベースにしています。この機種は、遠隔操作でも3Dマシンコントロール(設計図面データに基づき、掘削時に作業機の自動停止や操作補助を行う機能)や自動旋回機能(ダンプトラックへの積み込み作業をアシストする機能)といったICT施工機能を利用できるのが大きな特徴です。

さらに、ジオフェンス機能(工事現場内の電線や配管などとの接触を自動で防止する機能)やKomVision機械周囲カメラシステム、衝突検知ブレーキシステム(機械の周囲を360度映し、人や物を検知した場合に注意喚起や自動で減速・停止する機能)といった安全をサポートする機能も、遠隔操作で活用できます。

これらの機能により、遠隔操作時に起こりやすい操作の遅れや細かい調整の難しさを解決します。掘りすぎを防いだり、旋回位置を合わせたりすることで作業の効率が上がり、作業範囲の制限や接触防止機能で安全性が向上します。モニター画面は、実際に機械に乗って操作する時と同じように使えるため、操作の感覚が損なわれず、高い品質の施工が可能です。

また、この機種はSDVであるため、将来の技術革新や現場の要望に合わせて、新しい機能を追加したり、性能を高めたりすることもできます。

コマツの油圧ショベルの主要諸元表

現場に近い感覚で遠隔操作「Smart Construction Teleoperation」

同時に販売される遠隔操作システム「Smart Construction Teleoperation」は、専用のコックピットから建設機械を遠隔で動かせるシステムです。高精細な映像伝送と遅れが少ない通信、そして機体の高い応答性により、まるで現場で操作しているかのような感覚で作業を進めることができます。

オペレーターが遠隔地から複数の建設機械を操作する概念図

このシステムを使うと、1つの遠隔操作席から複数の建設機械を切り替えて操作できます。最大で6,500kmも離れた場所にある現場の機械を動かせることも実証されています。また、「Smart Construction®」の様々なソリューションと連携することで、工事全体の効率をさらに高めることが可能です。

Smart Construction Teleoperationのロゴと遠隔操作を行う男性

選べるコックピットと移動型オフィス

専用コックピットには、「インテリジェントサークル」「スペースシップ」「インテリジェントキューブ」の3種類があり、設置場所や使い方に合わせて選ぶことができます。

Smart Construction Teleoperationのコックピット3種類の比較表

さらに、現場間の移動や屋外での利用を想定した「モビリティーオフィスタイプ」も用意されています。

Smart Construction モビリティーオフィス3種類の比較表

なお、ICT機能を必要としないお客様向けには、「PC210-12 遠隔システム仕様」と、それに合う遠隔操作システムも販売されています。

「Smart Construction®」と「EARTHBRAIN」について

「Smart Construction®」は、建設の全工程をデジタル技術でつなぎ、測量から施工、検査までのあらゆる現場情報をデジタル化し、見えるようにするソリューションです。ICT建機などから集めたデータをクラウドで管理し、現場をデジタル空間に再現する「デジタルツイン施工」を実現します。これにより、建設業界が抱える人手不足や長時間労働、安全性、環境への配慮といった課題の解決を目指しています。

Smart Construction®︎ サイト
Smart Construction®のロゴと建設現場のイメージ

株式会社EARTHBRAINは、コマツ、NTTドコモビジネス、ソニーグループ、野村総合研究所の4社が2021年に設立した会社で、建設業界のDX(デジタルトランスフォーメーション)を進めることを目的としています。「Smart Construction®」の開発・提供を通じて、安全で生産性が高く、スマートでクリーンな「未来の現場」づくりに取り組んでいます。

株式会社EARTHBRAIN

これらの新しい技術とシステムは、建設現場の働き方を大きく変え、より良い未来の建設現場を実現するための重要な一歩となるでしょう。

×