コマツとEARTHBRAINが20トンクラス油圧ショベル「PC200i-12 遠隔システム仕様」と遠隔操作システムを販売開始
ICT施工機能の遠隔活用に対応した新製品が登場
コマツと株式会社EARTHBRAINは、共同開発した20トンクラス油圧ショベル「PC200i-12 遠隔システム仕様」と、対応する遠隔操作システム「Smart Construction Teleoperation」の販売を開始しました。これにより、遠隔施工の安全性と生産性をさらに高め、「i-Construction2.0」の実現を加速する狙いです。
「PC200i-12 遠隔システム仕様」の特長
本機種は、2024年12月に発売されたコマツ初のSDV(ソフトウェアの更新により機能や性能を柔軟にアップデート可能な車両)油圧ショベル「PC200i-12」をベースに、遠隔操作に対応させたモデルです。
従来の遠隔仕様車では難しかった3Dマシンコントロール(設計図面データに基づき、掘削時に作業機の自動停止や操作補助を行う機能)や自動旋回機能(ダンプトラックへの積み込み作業をアシストする機能)といったICT施工機能を遠隔操作で活用できる点が大きな特長です。
また、ジオフェンス機能(工事現場内の電線や配管などとの接触を自動で防止する機能)、KomVision機械周囲カメラシステム、衝突検知ブレーキシステム(機械の周囲を360度映し、人や物を検知した場合に注意喚起や自動で減速・停止する機能)などの安全支援機能も遠隔操作下で利用可能です。
これらの機能により、遠隔操作時に起こりやすい操作の遅れや微調整の難しさといった課題に対応し、掘りすぎの防止、旋回位置合わせ、作業範囲の制御、接触防止、転倒警報などにより、作業効率と安全性の向上を実現します。モニターは搭乗時と同様の操作が可能であり、搭乗操作と遜色のない施工品質が期待できます。
本機種はSDVであるため、将来の技術革新や現場のニーズに応じた機能追加や高度化にも対応できる拡張性を持っています。
主なスペック

遠隔操作システム「Smart Construction Teleoperation」
同時に販売が開始された遠隔操作システム「Smart Construction Teleoperation」は、専用のコックピットから建設機械を遠隔操作できるシステムです。2024年に発売された遠隔操作システムを本機種に対応させるようアップデートしたものです。

遠隔操作では、オペレーターが実機との距離や操作感覚の違いを感じやすいという課題がありますが、高精細な映像伝送と低遅延通信、機体の高い応答性により、視界・操作感ともに実機に近い感覚で施工を行えます。1台の遠隔操作席から複数機の建設機械を切り替えて操作でき、最大6,500km離れた現場での施工が可能であることが実証されています。
このシステムは、Smart Construction®の各種ソリューションと連携することで、施工全体の効率化にも貢献します。
専用コックピットの選択肢
専用コックピットは「インテリジェントサークル」「スペースシップ」「インテリジェントキューブ」の3種類から選択でき、ニーズや設置環境に応じて選べます。

また、現場間の移動や屋外での運用を想定した移動型として、「モビリティーオフィスタイプ」も用意されています。

本機種および本システムの導入条件や使用環境は顧客ごとに異なるため、問い合わせに応じて最適な仕様を検討し、サービスが提供されます。ICT機能を必要としない顧客向けには、「PC210-12 遠隔システム仕様」と、その機種に対応する遠隔操作システムも販売されます。
Smart Construction® とは
Smart Construction®は、建設生産プロセス全体をデジタル技術でつなぎ、測量から施工、検査まで、現場のあらゆる情報をデジタル化・可視化するソリューションです。
ICT建機やデバイスから収集したデータをクラウド上で一元管理し、現場をデジタル空間上に再現する「デジタルツイン施工」を実現します。これにより、施工計画から施工、施工管理まで、建設生産プロセス全体をデータで連携することで、安全性・生産性の向上と施工の最適化を支援します。
労働力不足や長時間労働、安全性向上、環境負荷低減など、建設業界が抱える課題の解決に取り組み、安全で生産性が高く、スマートでクリーンな「未来の現場」の実現を目指しています。
Smart Construction®に関する詳細はこちらをご覧ください。
Smart Construction® サイト

Smart Construction Teleoperation とは
Smart Construction Teleoperationは、遠隔操作拠点のコックピットから、現場にある油圧ショベルなどのICT建機を遠隔操作できるシステムです。高精細映像を通じて現場状況を確認しながら、実機に近い感覚で遠隔操作を行えます。
Smart Construction®の各種ソリューションと連携し、複数の建設機械や異なる現場の施工を遠隔で担うことで、人手不足の解消や現場全体の生産性向上に貢献します。また、災害現場など人が立ち入ることが難しい危険箇所においても、安全な場所から建設機械を遠隔操作することで、安全性向上を実現します。

株式会社EARTHBRAINについて
株式会社EARTHBRAINは、コマツ、NTTドコモビジネス、ソニーグループ、野村総合研究所の4社によって2021年に設立されたテクノロジーカンパニーです。建設業界のDX(デジタルトランスフォーメーション)を推進しています。
建設生産プロセス全体のあらゆるデータをデジタルでつなぎ、「Smart Construction®」を開発・提供することで、労働力不足や長時間労働、安全性・環境適応性、コストなど建設業界が抱える課題の解決を支援しています。
テクノロジーを駆使し、現場をデジタル空間上に再現する「デジタルツイン施工」を推進することで、安全で生産性が高く、スマートでクリーンな未来の現場創りに取り組んでいます。デジタル技術で建設生産プロセスを最適化し、生産性・安全性・環境適応性を高めることで、世界の建設産業の持続的な発展と構造変革をリードすることを目指しています。
株式会社EARTHBRAINに関する詳細はこちらをご覧ください。
株式会社EARTHBRAIN 公式サイト


