ポケット・クエリーズと鴻池組、山岳トンネルの危険な場所をロボットが探る実証実験に成功

山岳トンネル切羽における四足歩行ロボットの自律探査実証

株式会社ポケット・クエリーズと株式会社鴻池組は、2025年7月に発表した「四足歩行ロボットによる施工管理自動化プロジェクト」の一環として、山岳トンネル建設現場の切羽(掘削最前線)で実証実験を2026年2月8日に実施しました。

この検証は、山岳トンネルの掘削において特に危険が伴う切羽での作業環境を対象に、四足歩行ロボットを使った無人探査の可能性を探るものです。以前は技術構想の段階でしたが、今回、実際の現場で無人探査とデータ取得に成功し、実用化に向けた「技術証明」を達成しました。

トンネル内部で移動する四足歩行ロボット

実証実験で確認された具体的な成果

今回の実証実験では、実際の山岳トンネル切羽において、以下の3つの点で有効なデータが取得できることが確認されました。

危険エリアへの完全無人探査

発破直後で地山が崩れたり、肌落ちの危険がある切羽に対し、人間が立ち入る前に四足歩行ロボットが先行して進入しました。その結果、複雑な凹凸がある不整地でも、ロボットが自律的に動いたり、遠隔操作で安全に探査できることが実証されました。

不整地を移動する四足歩行ロボット

リアルタイム有害ガスモニタリング

ロボットに搭載されたガス検知センサーにより、切羽の近くにある酸素濃度や、燃えやすいガス・有毒ガスの有無をリアルタイムで遠隔監視しました。これにより、人間の代わりに環境の安全性を客観的な数値で判断し、現場に入るべきかどうかを素早く判断できる仕組みが作られました。

ロボットの制御システム

LiDARによる3D点群データの高精度取得

レーザーを使ったLiDAR計測により、切羽や坑道の形を3D点群データとして取得しました。取得されたデータは、BIM/CIMモデルとスムーズに連携できるため、施工管理のデジタル化や、時間ごとの形状変化を監視するのに役立つことが確認されました。

点群データで表現されたトンネル内部

今後の展開:現場の課題解決に向けて

今回の実地検証を通じて、実用化に向けた具体的な技術的な課題も明らかになりました。
今後、以下の項目に焦点を当て、さらに技術の堅牢性を高めることを目指します。

  • 複雑な地形へのさらなる適応:地山崩壊後のより過酷な不整地でも、ロボットが安定して歩けるようにする

  • 長時間運用の確立:連続して動ける時間を長くし、通信を安定させることで、広い範囲を自律的にパトロールできるようにする

  • BIM/CIM連携の自動化:取得した点群データから、工事の進み具合を自動で分析するプログラムを作る

このプロジェクトは、単なる一度きりの実証実験で終わるものではありません。ポケット・クエリーズと鴻池組は、今回の成果を「次世代の標準」となる技術へと発展させるため、建設現場の安全性と生産性を根本から変える技術開発を続けていきます。

四足歩行ロボットが危険な最前線で働くことで、人間はより安全な場所で、より高度で創造的な意思決定に集中できるようになるでしょう。そのような建設環境の実現に向け、両社は確実な歩みを進めています。

株式会社ポケット・クエリーズのウェブサイトはこちらです:
https://www.pocket-queries.co.jp/

ポケット・クエリーズのロゴ

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