トルビズオン、福岡県総合防災訓練で大型物流ドローン「DJI FlyCart 100」による救援物資輸送を実証

株式会社トルビズオンは、株式会社セキド、株式会社アイテム、NTTインフラネット株式会社と協力し、2026年5月24日に開催された「令和8年度 福岡県総合防災訓練」(うきは市会場)で、大型物流ドローン「DJI FlyCart 100」を使った救援物資輸送訓練を行いました。

広々とした草地に大型のドローンが設置されており、背景には建設中の現場と山々が広がっています。青い空には特徴的な雲が浮かんでいます。

訓練の背景

この訓練は、マグニチュード6.8、最大震度6強の直下型地震と、1時間130mmの記録的な短時間大雨を想定して行われました。近年、豪雨や地震によって道路が寸断され、山間部などで孤立地域が発生するリスクが高まっています。災害が発生した直後には、飲料水や食料、医薬品といった緊急に必要な物資の輸送と、被災地の状況を把握し救助を求めるための通信手段の確保が重要となります。

トルビズオンは、普段から飛行ルートを測量・登録し、災害時にはそのルートを使ってドローンを安全に、そして素早く飛ばせる「ドローン航路(空の道)」インフラ管理システム「S:ROAD」と「スカイドメイン®」を開発しています。今回の訓練では、60以上の機関が参加する実践的な環境の中で、事前に設定されたドローン航路を使って救援物資を運ぶことの有効性を確認しました。

ドローンを操作する男性と、その隣に立つ男性が映っています。両者とも安全ヘルメットと反射ベストを着用し、真剣な表情で作業に取り組んでいる様子から、ドローン関連のイベントや訓練の場面と推測されます。

訓練での実証内容

訓練では、大型物流ドローン「DJI FlyCart 100」が使用されました。会場内を事前に測量して飛行ルートを設定・登録し、そのルートをドローンが自動で飛行しました。孤立地域に見立てた場所へ運ばれた物資は以下の通りです。

  • 備蓄水 500mL×100本(約50kg)

  • Starlink Mini 端末(および付属キット)

備蓄水は、孤立地域で命をつなぐために最も必要な物資と想定されました。また、Starlink Mini端末は、通信が途絶えた地域で被災状況の確認、外部との連絡、救助要請などを可能にするための通信復旧手段として位置づけられています。

青空を背景にドローンが飛行しており、その下には荷物が投下され降下している様子が捉えられています。ドローンによる空中輸送や物資の配達を示唆するシーンです。

屋外の草地で、一人の人物が緑色の大きな袋を開けている様子です。袋の中にはいくつかの段ボール箱が入っており、そのうちの一つには「7% 消毒水」と書かれています。何かの運搬や作業中のようです。

今回の飛行は訓練会場内に限られ、関係する法律や安全管理のルールを守って実施されました。しかし、このような仕組みを普段から地域のドローン航路として整備しておくことで、災害時にも同じように救援物資の輸送に活用できる可能性が示されました。

ドローンの飛行状況を示す操作画面。リアルタイムのFPV映像と地上からの映像、飛行ルートを示す地図、そしてペイロードAGL、スイング角度、通信時間などの詳細な飛行データが表示されています。目的地への飛行中の様子を捉えたものです。

訓練の意義と協力体制

この実証は、単に大型物流ドローンを飛ばすデモンストレーションではありません。普段から地域のドローン航路を調査・設定し、災害時にはその航路を使って、孤立地域へ必要な物資と通信手段を届けるという、防災インフラとしての運用モデルを示すものです。

トルビズオンは、福岡県との防災連携協定、うきは市との地方創生協定に基づき、地域が抱える課題に合わせたドローン活用の社会への導入を進めています。災害時の初動対応能力を高めるためには、ドローン本体や操縦技術だけでなく、普段から飛行ルート、関係者間の連携、情報伝達、運用手順を整えておくことが大切です。

今回の訓練では、株式会社セキドと株式会社アイテムが現場での操作を支援し、NTTインフラネット株式会社が大型モニターへの映像伝送を連携しました。これにより、本部の担当者が飛行状況や現場の情報を確認しながら、安全に作業を完了させることができました。

令和8年度の福岡県総合防災訓練の様子を捉えた画像です。大型LEDトラックに訓練の開催情報が表示され、衛星通信設備を備えた緊急車両も待機しています。

「令和8年度福岡県総合防災訓練」と表示されたモニターを中心に、多数のケーブルや電子機器が設置された屋外のイベント機材の様子。福岡県、久留米市、うきは市が主催する防災訓練の準備風景とみられる。

安全ベストとヘルメットを着用した3人の作業員が、屋外でドローンのリモートコントローラーを囲んで操作方法を確認している様子。ドローンを使った業務や研修の一場面と推測されます。

DJI FlyCart 100の主な特長

DJI FlyCart 100は、災害対応、山間部や離島への輸送、建設・林業・インフラ保守など、重い荷物を運ぶ必要がある現場での活用を考えて作られた大型物流ドローンです。

最大で80kg級の荷物を積めるため、これまでの小型ドローンでは難しかった水、食料、通信機器、工具、資材といった重い物資の輸送が可能になります。また、IP55という高い保護等級を持ち、-20℃から40℃の広い動作温度範囲、そして最大風圧抵抗12m/sに対応しているため、屋外の厳しい環境でも使いやすい機体です。

さらに、LiDARとビジョンシステムを組み合わせた安全支援機能があるため、山間部や災害現場など、地形や障害物の影響を受けやすい場所でも、安全性を高めながら運用することができます。

広々とした草地の屋外で、プロペラが特徴的な大型の産業用ドローンが設置されています。背景には青空と白い雲、山々、そして建設機械が見えます。

トルビズオン代表からのコメント

トルビズオンの増本 衞代表は、今回の訓練の意義について次のように述べています。「今回の訓練では、事前に測量し設定した飛行ルートをDJI FlyCart 100が飛行し、備蓄水100名分とStarlink Miniを孤立地域想定エリアへ届けました。DJI FlyCart 100は、最大積載量80kg級の大型物流ドローンであり、災害時の水・食料・通信機器輸送、山間部や建設現場での資機材搬送など、これまで人の手や車両に頼っていた現場に新しい選択肢を提供できる機体です。」

また、福岡県との防災連携協定、うきは市との地方創生協定を背景に、地域の防災力向上に役立つ具体的な取り組みとして、今回の訓練に参加できたことを大変意義深く感じているとのことです。セキド、アイテムによる現場対応、NTTインフラネットによる映像伝送との連携により、孤立地域の状況を確認しながら、安全に作業を完了できたと話しています。

増本代表は、「災害時に本当に必要なのは、災害が起きてから慌ててドローンを飛ばすことではなく、普段から地域のドローン航路(空の道)を整備し、関係者が共通の手順で動ける状態を作っておくことです。事前に設定した空の道を災害時に活用するという仕組みの有効性を、60機関以上が参加する実動訓練の場で確認できたことは、大きな手応えでした。今後もトルビズオンは、自治体や関係機関、民間企業の皆様と連携し、災害時に人命と地域を守るための『空のインフラ』の社会への導入を進めてまいります」と締めくくりました。

「TrueBizon」という英語表記と「株式会社 トルビズオン」という日本語表記が併記された企業のロゴです。赤と黒を基調としたスタイリッシュなデザインが特徴で、左側には抽象的なシンボルマークが配置されています。

DJI FlyCart 100 機体スペック

項目 DJI FlyCart 100
最大積載量 80kg級
最大離陸重量 149.9kg
最大飛行距離 12km
最大飛行時間 14分
最大水平速度 20m/s
動作環境温度 -20℃〜40℃
保護等級 IP55
最大風圧抵抗 12m/s
最大飛行高度 海抜6,000m
安全システム 前方・後方・下方レーダー、LiDAR、ビジョンシステム、FPV
積載方式 リフティングシステム、ウインチシステムに対応

DJI FlyCart 100に関するお問い合わせはこちらから可能です。

関連情報:

×