住吉工業、AIとアイトラッキング技術で建設機械の技能伝承システム特許を取得
住吉工業株式会社は、建設機械オペレーターの「視線」に着目し、その録画データをもとに技能判定や技能特性をAIで自動判定する「技能教示システム」を開発し、新たに特許を取得しました。

このシステムにより、これまで言葉で伝えるのが難しかった建設機械の操作技能を、さまざまな角度から分析・判断できるようになります。これにより、一人ひとりの能力に合わせた効率的な技能伝承が可能となり、建設業界が抱える人材不足や熟練者の高齢化といった課題の解決に役立つと期待されています。
特許概要
住吉工業が取得した特許の概要は以下の通りです。
-
特許番号:特許第7867735号
-
特許権者:住吉工業株式会社
-
発明の名称:技能教示システム
-
登録日:2026年5月22日
建設業界の課題と「技能教示システム」の開発背景
現在、日本の建設業で働く人の数は、一番多かった時期に比べて約30%減少しており、若い世代(29歳以下)の割合は全体のわずか12%にとどまっています。この状況が続くと、社会の基盤となるインフラを維持することが難しくなると心配されています。そのため、熟練の技術者が持つ高い技能を、いかに効率よく次の世代に引き継ぐかが業界全体の大きな課題となっています。
特に「職人」の世界では、一人前になるまでに10年もの長い期間がかかると言われています。その主な理由は、作業における「カン」や「コツ」といった感覚的な要素が目に見えにくく、言葉やマニュアルで伝えることが非常に難しかったためです。
この課題を解決するため、住吉工業は熟練者の「視線移動」に注目しました。視線の動きをデータとして記録し、デジタル化することで、これまで感覚的だった職人の技術を数値化することが可能になりました。さらに、このデータをAIで詳しく分析・活用することで、熟練技能者の技術や特性を自動で判断するシステムの開発に成功しました。
特許技術の主な内容
この特許技術を導入することで、以下の取り組みが可能になります。
AIによる技能判定と教示の自動化
AIが「本来どこを見るべきか」という最適な視線の位置を教えてくれます。熟練者と自分の視線のズレを数値で示すことで、客観的に技能レベルを自動で判断し、効率的な技術習得をサポートします。


オペレーターの特性に基づいた最適な現場配置
重機オペレーター一人ひとりの技能の特性や視線のパターンを「見える化」します。これにより、現場が求める特性を持つオペレーターを正確に配置できるようになり、工事現場での安全性と効率性を最大限に高めることができます。

この特許に関する詳細は、特許情報プラットフォームで確認できます。
住吉工業株式会社 会社概要
-
所在地:山口県下関市長府扇町1-23
-
代表者:代表取締役 中村 成志
-
事業内容:土木工事業、建築工事業、産業廃棄物処理業、砕石・栗石類生産販売業


