ドローン操縦の「当て舵」を学ぶトレーニングゲームが進化、危険な操作を可視化しスキルアップを支援

2026年6月、株式会社ダイヤサービスは、ドローン操縦トレーニングツール「そうだ!操舵トレーニングゲーム」に、新たな機能「ピルエットホバリング」「FPVモード」「講師別アドバイス機能」を追加しました。このアップデートにより、ドローン操縦者のスキルアップがさらに効率的になることが期待されます。

ドローン操縦の基礎を鍛える「そうだ!操舵トレーニングゲーム」

最近のドローンは、GPSなどの機能により安定して飛ばしやすくなっています。しかし、実際の業務や国家資格の講習では、GPSが届きにくい場所や風の影響を受ける状況など、操縦者自身の判断が求められる場面が多くあります。

特に難しいのが、風で流される機体を止めるための「当て舵」です。頭で理解していても、実際に風に流されると焦ってしまい、反対の方向に操作してしまう「逆舵」、必要以上に大きく操作する「大舵」、焦って何度も操作してしまう「パニック舵」といった癖が見られることがあります。

「そうだ!操舵トレーニングゲーム」は、このような状況をパソコンやスマートフォンの画面上で再現し、正しい操縦判断を繰り返し練習できるツールです。

ドローンのシミュレーターゲーム画面

ゲームをプレイした後には、自分の「逆舵」「大舵」「パニック舵」の回数や操作の癖が表示されます。これにより、自分の弱点を客観的に知り、改善につなげることができます。

新しく追加された3つの機能

今回のアップデートで、以下の3つの新機能が加わりました。

  • ピルエットホバリング
    機体を同じ場所にとどめたまま、機首をその場で一回転させる練習です。機首が回ると、操縦者から見たドローンの前後左右と、送信機の操作の関係が次々と変わります。この機能では、回転中に風で流される状況や、指定された範囲から外れた場合の減点も再現されます。
    ピルエットホバリングのゲーム画面

  • FPVモード
    ドローンに乗っているかのような一人称視点で操縦判断を練習できます。通常の地上からの視点とは操作感が大きく異なるため、視点が変わっても正しい判断ができるように補助的な練習として役立ちます。

  • 講師別アドバイス機能
    ゲームをプレイした後のアドバイスが、講師ごとに異なる言い方で表示されます。「なぜその操作が危険なのか」「次に何を意識すべきか」といった内容が講師の語り口で伝えられ、受講生が楽しく繰り返し練習できるように工夫されています。
    講師別アドバイス画面

危険な反応の可視化と将来の訓練への発展

このゲームは、単なる操縦練習ツールとしてだけでなく、操縦者が焦ったときにどのような反応をしやすいのかを早い段階で明らかにし、講師と受講生が共通の言葉で振り返ることを目的としています。実際の運航では、「逆舵」「大舵」「パニック舵」といった反応が、状況を正しく認識できなかったり、判断を誤ったりすることにつながる可能性があるためです。

株式会社ダイヤサービスは、このゲームを将来的に、実際の航空分野で行われている「LOFT(Line Oriented Flight Training)」のような訓練へと発展させたいと考えています。LOFTは、実際の運航に近いシナリオの中で、操縦者だけでなく、補助者や運航管理者も一緒に、状況を共有し、判断し、異常に対応する力を養う訓練です。

ゲーム結果画面

DOSA千葉校での実証結果

ドローンスクールDOSA千葉校では、国家資格講習の受講生がこのゲームを実機練習の補助ツールとして活用しました。その結果、「逆舵」「大舵」「パニック舵」が減少し、特に「逆舵」において大きな効果が見られました。多くの受講生で逆舵の回数が半分以下に抑えられ、実地修了審査の頃にはほとんどゼロになるケースも確認されています。

この効果は、実機を飛ばす前に風向き、機体の向き、送信機の操作の関係を繰り返し確認できたこと、ゲーム後に自分の癖が回数で表示され客観的に把握できたこと、そして講師の指摘とゲームの結果が結びつき、改善点が理解しやすくなったことによるものと考えられます。

実機練習の質を高めるための準備運動

このゲームは、実機での練習を完全に置き換えるものではありません。風の強さ、機体の動き、距離感、緊張感、講師とのやり取りなどは、画面上では再現できないからです。しかし、実機を飛ばす前に操縦判断の基礎を理解しておくことで、実機練習の質を大きく高めることができます。

ゲームで自分の癖を把握し、実機でそれを修正し、講師からのアドバイスを受けて再びゲームで確認する。この繰り返しによって、限られた講習時間をより有効に活用し、効率的に操縦技術を向上させることが可能です。

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