Liberaware、空間iPaaS基盤「LAPIS」を活用した「建設施工進捗管理支援サービス」を提供開始

ドローンで建設現場のDXを加速:Liberawareが新サービス開始

株式会社Liberawareは、空間iPaaS基盤「LAPIS」を使った業界向けソリューションの第一弾として、「建設施工進捗管理支援サービス」を2026年7月1日から提供すると発表しました。このサービスは、国土交通省が進める「中小企業イノベーション創出推進事業」を通じて開発されました。ドローンを使って現場を遠隔で自動で動かし、施工管理に必要な書類を自動で作るまでを、一連の流れで実現します。

この事業は、KDDIスマートドローン株式会社と株式会社大林組との3社共同提案で選ばれました。土木工事の現場で、施工管理の作業をデジタル化し、自動化することで、少ない人数で作業ができるようにする取り組みです。

建設現場が抱える課題と国の取り組み

現在、建設業界では、地域を守るために必要な仕事であるにもかかわらず、人手不足が深刻な問題となっています。このような状況に対し、国土交通省はデジタル技術を活用して日本のインフラを守るため、「i-Construction 2.0」という国家戦略を進めています。

この戦略では、デジタル技術を最大限に活用し、少ない人数でも安全で快適に働ける、生産性の高い現場を目指しています。具体的には、2040年度までに建設現場で働く人を少なくとも3割減らし、生産性を1.5倍以上にすることを目標としています。これにより、一人ひとりの生産量や仕事の価値を高め、建設業界をより魅力的な職場に変え、インフラを守り続けることを目指しています。Liberawareの新しいサービスは、この国の目標を具体的に実現する手段の一つです。

i-Construction 2.0について、さらに詳しい情報はこちらで確認できます。

空間iPaaS基盤「LAPIS」が実現する施工管理

このサービスは、Liberawareが持つ空間iPaaS基盤「LAPIS」のエコシステムを活用して提供されます。「LAPIS」は、様々な場所のデータと業務システムをつなぐ土台となるシステムです。この「LAPIS」を中心に、建設現場でのデジタル変革(DX)に必要なデータの入力、処理、出力までをスムーズにつなげることで、日々の施工管理における進捗の確認や検査の対応に役立つデータを作り出します。

ドローンによる自動巡回から3次元データ化、施工管理システム連携までの一連の流れを示す図

具体的な流れは以下の通りです。

  • 1. 自動巡回ドローン(データの入力):土木工事の現場に置かれたポート付きドローンが、遠く離れた場所にある運航管理センターからの指示で、決められたスケジュールに従って現場を自動で飛び回り、データを集めます。

  • 2. 自動3次元化クラウド(データの処理):撮影されたデータはインターネットを通じて自動的にクラウドに送られ、施工管理に適した点群データの加工(土工事の進捗状況の形作り、部分ごとの分類、高さの補正など)が自動で行われます。

  • 3. 施工管理システム連携(データの処理):APIという仕組みを使って、点群処理ソフトや3次元CAD、情報共有システムなどの建設関連システムへ、解析されたデータがスムーズに送られます。

  • 4. 施工管理資料の作成支援(データの出力):施工管理の経験がある人の知識を活かし、現場ですぐに使える出来高計測データや進捗報告の資料作成をLiberawareが直接サポートします。

「LAPIS」は、設備を点検する際に、データの取得、見える化、分析、表示をスムーズにつなぐ空間iPaaS(Integration Platform as a Service)です。Liberaware独自の技術と、様々な他社のデバイスやソフトウェアを結びつけ、一つのシステム(LAPISエコシステム)を構築できるのが大きな特徴です。

活用事例と最新技術

このサービスを導入することで、建設現場で必要となる次の成果物作成がより高度になります。

建設現場で3Dデータを使って施工管理を行う様子です。出来高管理や検査資料作成、出来形管理の事例が示されており、3DGS技術による現場の高度な可視化が強調されています。

  • 出来高管理(土量の計算):時間ごとの3次元モデルを比較することで、掘削した土の量などを自動で計算し、正確な土量管理を実現します。

  • 検査資料作成(進捗の説明):3次元モデルから断面図を自動で作り出すことで、発注者などへの報告資料を作る手間を大幅に減らせることが確認されています。

  • 出来形管理(形の比較):設計図面のBIM/CIMモデルと、実際に測った点群データを重ね合わせることで、設計通りにできているかどうかの違いをすぐに目で見て確認できます。

さらに、最新の「3Dガウシアンスプラッティング(3DGS)」という技術を使うことで、これまでの点群データでは難しかった構造物の下側の部分まで再現できるようになります。これにより、現場全体をより細かく「見える化」し、目で見て分かりやすくすることで、安全管理のレベルアップにも貢献します。

川の上に架かる橋の建設現場を空から捉えた写真です。巨大なクレーンや掘削機などの重機が稼働しており、橋脚や多くの仮設構造物が確認できます。周囲は木々に囲まれた自然豊かな環境です。

この技術は、神奈川県企業庁が発注し、大林・東亜・西武特定建設工事共同企業体が施工する「相模ダムリニューアル工事(第1期)下流施設工事」でも活用されています。

今後の展開と展示会情報

Liberawareは、設立10周年を迎える今年、このサービスの提供を通じて建設現場のデジタル変革(DX)をさらに進めていく考えです。今後は、ドローンだけでなく、地上を走るロボットやレールカメラなど、様々な機器を使って現場の情報を集めるマルチデバイス対応を進める予定です。また、このサービスで培った高精度な3次元化技術を、Liberawareの主な事業であるインフラ点検の分野にも応用し、「誰もが安全な社会を作る」ための基盤を築くことに力を入れていきます。

このサービスは、2026年6月17日(水)から4日間、幕張メッセで開催される「第8回 国際 建設・測量展(CSPI2026)」で紹介されます。

  • 展示会名:第8回 国際 建設・測量展(CSPI2026)

  • 日程:2026年6月17日(水)~2026年6月20日(土)

  • 場所:幕張メッセ

  • 小間番号:16-60

サービスに関する詳細は、Liberawareの公式サイトで確認できます。
公式サイト

×