大成建設が建設DXプラットフォーム「蔵衛門」を全社導入 – BIM連携で配筋検査を完全デジタル化
大成建設株式会社は、株式会社ルクレが提供する建設DXプラットフォーム「蔵衛門」を、建築部門における全社標準ツールとして導入しました。これにより、全国約400の建設現場で、工事写真管理だけでなく、BIM(Building Information Modeling)連携を活用した配筋検査の完全デジタル化が加速されます。
「蔵衛門」配筋検査機能の詳細は、以下のページで確認できます。

導入の背景と「蔵衛門」への信頼
大成建設の建築本部では、2000年代初頭から施工管理の効率化を目指し、工事写真管理の標準化を検討してきました。全国約300の現場を対象とした調査では、当時から約7割の現場で「蔵衛門」が自発的に利用されていたことが分かり、現場からの高い支持を受けて標準ソフトとして採用されました。
大成建設 建築総本部 DX統括推進部長の中谷 晃治氏は、「蔵衛門」の操作性が紙の写真台帳に近い感覚で扱えるため、多忙な施工管理業務に自然と馴染んでいったとコメントしています。また、長年にわたり蓄積された現場運用の知識とクラウドを活用したリアルタイムな情報共有基盤を高く評価しています。
建設DXが進む中で、現場ツールの多様化による情報分散が新たな課題となりました。これに対応するため、大成建設は施工記録管理の基盤を再定義。「蔵衛門」の現場業務フローに即した操作性とクラウドによるリアルタイムな情報共有が評価され、今回、配筋検査においても推奨アプリとして展開することが決定しました。
BIM連携による配筋検査の変革
現在、全国約400の現場で活用されている「蔵衛門」は、BIMデータと連携した高度な検査業務への活用が本格的に始まっています。BIMが持つ膨大な情報を「蔵衛門」に連携することで、検査の事前準備を大幅に減らすことが可能です。
これまでの配筋検査では、工事写真、検査記録(紙や黒板)、BIMデータが個別に管理されており、検査のたびにこれらの情報を手作業で確認する必要がありました。しかし、BIM連携により、BIM上の施工情報が検査項目や電子黒板へ自動的に反映されるようになります。これにより、情報の分散が解消され、検査準備から報告書作成までの工程が大幅に短縮されます。
このBIM連携は、「脱・紙」をさらに進め、施工記録の一元管理を通じて業務の劇的な効率化とデータに基づく品質管理の向上を同時に実現します。

大成建設株式会社 建築総本部 DX統括推進部の主任である宮崎 祐輝氏は、建設DXにおいて現場と本社をつなぐデータ基盤の構築が最優先事項であり、「蔵衛門」の実績とクラウド化による情報共有を高く評価しています。
また、建築本部 デジタルプロダクトセンター DX生産システム推進室の課長代理である平田 祐之介氏は、BIM推進の観点から、「蔵衛門」がBIMモデルとスムーズに連携することに大きな意義を感じており、設計から施工管理まで一貫したデジタルワークフローによるさらなる効率化を期待しています。
建築本部 作業所業務推進センター 施工計画推進室の課長代理である小池 愛一郎氏は、検査機能の活用により、電子黒板や配筋検査シート作成の工数が大幅に削減できると述べており、今後の機能アップデートにも期待を寄せています。
「蔵衛門」とは
「蔵衛門」は、1999年に発売された台帳作成ソフト「蔵衛門御用達」から始まり、工事写真管理の負担を減らすことで、多くの建設現場に導入されてきました。2014年には、国土交通省のNETIS(新技術情報提供システム)で最高評価(VE)を獲得した電子小黒板タブレット「蔵衛門Pad」を発売。
2022年4月からは、現場アプリ、共有クラウド、パソコンソフトを一つにまとめた「蔵衛門プレミアム」を提供しています。工事写真を軸にしたプラットフォームとして、建設現場全体の業務効率化と建設DXの推進を支援しています。
「蔵衛門」の公式サイトはこちらです。
今後の展望
ルクレは、今回の大成建設での導入をきっかけに、「蔵衛門」を施工記録管理の基盤としてさらに進化させていく予定です。今後は、工事写真管理に加えて、BIMデータとの連携やさまざまな検査業務との統合を進め、施工記録を一貫して管理できるプラットフォームの構築を目指します。これにより、建設業界の業務効率化と品質管理の向上を支援し、建設DXの推進に貢献していくとしています。


