株式会社Leach、書類突合・転記AIクラウド「突合.com」をリリース ── 受注チェックを大幅短縮
株式会社Leachは、2026年4月22日に書類突合・転記AIクラウド「突合.com」を正式にリリースしました。
このサービスは、注文書と受注チェックリストの照合作業や、COREC受注データからfreee請求書への転記作業をAIで自動化します。製造業、建設業、リース業の経理・営業事務部門で発生する「紙とPDFの書類を人の目で一行ずつ確認する」という作業を効率化することを目指しています。

書類突合が経営課題となる理由
経済産業省が発表した「DXレポート」では、古いシステムが原因で業務が非効率になり、2025年以降に年間最大12兆円の経済損失が発生すると試算されています。しかし、実際の経理現場では、高額なシステムを導入する前に解決すべき問題があります。それは、紙やPDFの書類を人の目で一つずつ確認する「照合作業」です。
中小の製造業の現場では、受注書と出荷指示書の突合、請求書と納品書の照合、毎月の在庫確認など、定規をPDFに当てて目視で確認する作業が今も続いています。これらの作業は、一件ごとの手間は小さくても、月ごと、年ごとに積み重なると、大きな人件費につながります。
現場が毎日直面する3つの課題
製造業やリース業の受注現場では、紙やPDFの書類を人の目で一つずつ確認する作業が依然として行われています。
- 突合作業の負担: 「M10ボルト」と「M-10ボルト」のように、表記が違うが内容は同じ品名を頭の中で変換しながら確認する作業に、毎日2時間以上を費やす現場もあります。注文書の品名が全角と半角で混ざっていたり、型番の区切り文字が「-」と「_」で異なっていたりすることは珍しくありません。
- 出荷と返却の照合: リース品の返却管理では、過去数ヶ月分の伝票から該当する出荷履歴を探す必要があり、非常に集中力が求められます。建設資材のリース業では、1つの現場で数十から数百種類の資材が出庫されるため、返却時の照合漏れがそのまま請求漏れにつながる危険性があります。
- 転記ミスのリスク: 受発注システムから請求書への手入力で、1つの注文で最大82種類の商品を扱うケースもあります。転記ミスは納品事故に直結する危険性があり、「月末の3日間は転記作業だけで終わる。間違えたら取引先の信用問題になるので、精神的な負担も大きい」という声も聞かれます。
突合.comの主な機能
突合(Reconciliation)
2つのPDFファイルをアップロードするだけで、AIがすべての項目を自動で照合します。一致している項目はEnterキーで承認でき、異なる箇所だけが赤く強調表示されます。これにより、定規を当てて一行ずつ確認する作業から解放され、2時間かかっていたダブルチェック作業を10分に短縮できます。
AIによる文字認識(OCR)の精度は、手書き文字を含む日本語PDFでも高い認識率を実現しており、FAXで送られてきた発注書も読み取ることが可能です。また、表記の揺れを自動で修正する機能も搭載されており、「(株)」と「株式会社」、全角数字と半角数字といった違いも自動的に同じものとして判断します。

転記(Transcription)
CORECの受注データからfreee請求書の下書きを自動で作成します。品名、金額、数量が自動で転記され、内容を確認してEnterキーを押すだけでfreeeに請求書が作成されます。
ある企業では、1日8時間かかっていたCORECからfreeeへの転記作業を、確認作業を含めて約10分に短縮した実績があります。これにより、転記ミスはゼロになり、月末の残業時間が大幅に減りました。
技術的な特徴
「突合.com」は、独自に開発されたAI照合エンジンを使用しています。これは単純な文字列の一致だけでなく、品名の意味的な似ている度合いを考えてマッチングを行うため、従来のExcel関数などでは対応できなかった「意味は同じだが表記が異なる」項目も正確に照合できます。
処理はすべてクラウド上で行われるため、ウェブブラウザからアクセスするだけで利用を開始できます。特別なインストールやサーバーの構築は不要で、社内のIT部門に依頼しなくても、経理担当者が自分で設定・運用できる設計です。
導入実績
三重県のジャバラメーカーである株式会社ナベルでは、年間約2万件の受注チェック業務に「突合.com」を導入しました。これにより、3名体制から実質1名体制での運用が可能となり、合計作業時間を約半分に短縮することに成功しています。株式会社ナベルは、工作機械、医療機器、半導体製造装置向けのカバーなどを開発・製造しており、従業員199名、海外に4つの拠点を構える老舗メーカーです。
導入前は毎日100枚×100枚規模のPDF照合を手作業で行っていましたが、「突合.com」の導入によりAIが一次照合を完了させ、人間は差異がある箇所だけを確認する運用に移行しました。

想定される活用シーン
「突合.com」は、製造業やリース業だけでなく、書類の突き合わせ作業が発生するあらゆる業種で活用できます。
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製造業: 注文書と出荷指示書の照合、納品書と請求書の突合、毎月の在庫棚卸チェックに対応します。
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建設業: リース品の出庫伝票と返却伝票の照合、下請け業者からの請求書と発注書の突合に利用できます。
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卸売業・商社: 仕入先請求書と社内発注データの照合、輸入通関書類と発注書のクロスチェックが可能です。

料金プラン
「突合.com」の料金プランは以下の通りです。
| プラン | 月額 | 主な仕様 |
|---|---|---|
| Starter | 30,000円 | OCR 500ページ、転記 500件、2名まで |
| Business | 98,000円 | OCR 2,000ページ、転記 2,000件、5名まで |
| Enterprise | 298,000円〜 | OCR 10,000ページ〜、導入支援・専任サポート |
全てのプランに14日間の無料トライアルが付いており、トライアル期間中も全ての機能を制限なく利用でき、実際のデータでの検証が可能です。

サービスサイトはこちら:突合.com
よくある質問(FAQ)
Q. 手書きの注文書も読み取れますか?
A. 対応しています。FAXで送付された手書き発注書もOCRで読み取り可能です。ただし、極端に不鮮明な文字や特殊なフォントの場合は、確認画面で手動で修正する運用が推奨されています。
Q. freee以外の会計ソフトとも連携できますか?
A. 現在はfreeeとCORECに対応しています。弥生会計やマネーフォワードクラウドなど、他の会計ソフトへの対応は今後の開発計画に含まれており、順次対応予定です。
Q. 導入にはどのくらい時間がかかりますか?
A. アカウント作成から初めての突合実行まで、最短30分で完了します。PDFをアップロードするだけで利用を開始でき、社内システムとの連携設定は不要です。
Q. 既存のERPやRPAとの違いは何ですか?
A. ERPは業務全体の統合管理システム、RPAは画面操作の自動化ツールです。「突合.com」は「書類の照合」と「データの転記」という2つの作業に特化しており、既存のシステムに手を加えることなく導入できます。ERPの入れ替えやRPAのシナリオ作成が不要なため、導入にかかる費用と期間を大幅に抑えられます。
開発者について
株式会社Leachの代表取締役である冨永 拓也氏は、奈良先端科学技術大学院大学(NAIST)の修士課程を修了後、東芝ソフトウェア技術センターで9年間研究開発職として勤務しました。AWS認定資格全12冠を東芝で初めて取得し、ファームウェア開発からクラウド基盤設計、データ分析まで幅広く担当しました。GoogleやMcKinseyとの共同プロジェクトにも参画し、情報処理学会 DICOMO2014では最優秀プレゼンテーション賞と優秀論文賞を受賞しています。東芝退職後、株式会社Leachを創業しました。
生成AI顧問サービスで累計40社以上の企業を支援する中で、「紙とPDFの突き合わせ」が中小企業の生産性を最も圧迫している業務だと確信し、「突合.com」を開発しました。
創業者ストーリーはこちら:創業者ストーリー(note)
会社概要
| 会社名 | 株式会社Leach(Leach, Inc.) |
|---|---|
| 所在地 | 〒108-0014 東京都港区芝5-36-4 札の辻スクエア 9F |
| 代表者 | 代表取締役 冨永 拓也 |
| 設立 | 2024年11月13日 |
| 事業内容 | 生成AI顧問サービス/自社AIサービス開発・運営(Saturn、突合.com)/業界特化型AI業務OS開発/ソフトウェア受託開発/IT教育・研修事業 |
| URL | Leach, Inc. |


