生成AIで日本の教育をウクライナへ。135名の学生が「日本語×IT」を学ぶ復興支援プロジェクトが本格始動

株式会社デジタル・ナレッジは、JICA(国際協力機構)のビジネス支援を受け、ウクライナのキーウで「日本語話者IT人材(ブリッジSE)」の育成プロジェクトを本格的に始めました。

このプロジェクトは、ウクライナの将来の復興を見据え、教育を通じて支援することを目的としています。このたび、現地での受講生が135名に達し、生成AIを活用したカリキュラムの運用が本格的に動き出したことをお知らせします。

プロジェクトの背景:ウズベキスタンでの成功モデルをウクライナへ

デジタル・ナレッジはこれまで、中央アジアのウズベキスタンで私立大学「Japan Digital University(JDU)」を運営し、約750名の学生に日本のIT教育を提供してきました。今回のプロジェクトは、この「日本の教育を海外へ届ける」という経験を、ウクライナで活用するものです。現地の大学や語学学校と協力し、日本とウクライナのITビジネス分野で活躍できる即戦力人材の育成を目指しています。

参考:海外展開支援サービス(JDUサポート)

プロジェクトの3つの特徴

1. 生成AIによる「言葉の壁」の突破

このプロジェクトの大きな特徴は、生成AIの活用です。通常、日本人講師による講義を海外で行うには通訳が必要ですが、この講義では生成AIを使って日本の教材や講義動画をウクライナ語に翻訳・生成しています。これにより、ウクライナの学生は母国語で日本の「ビジネスの考え方」や「ITスキル」を深く学ぶことができるようになりました。また、日本語教育にはAI発音診断アプリ『トレパJ』なども活用し、効率的に語学を習得できるよう工夫されています。

JDUの講義風景、モバイルアプリ

2. キーウ現地の「リアル教室」とオンラインのハイブリッド

キーウ市内には、実際に学べる教室が設けられています。日本からのオンライン授業に加えて、現地の教室で仲間と一緒に学ぶ環境を提供することで、学生たちが学び続ける意欲を保ち、仲間とのつながりを深めることを支援しています。

3. 開始数ヶ月で135名が受講。日本企業とのビジネスに高い意欲

現在、入門から中級レベルまで合わせて135名の学生がこのプロジェクトに参加しています。彼らは日本企業とのビジネス連携や参加を目指し、熱心に学習を続けています。

受講者内訳

  • 入門:101名

  • 初級:15名

  • 中級:19名

現地学生の声:イワンさん(大学院1年生)

学生のイワンさんは、「4年前に、日本の企業がウクライナのIT専門の学生向けに企業での勤務の希望者を募集していたのをきっかけに、日本語の勉強を始めました。戦争が始まったことにより訪日できませんでしたが、現在も日本語の勉強を続けています」と話しています。

今後の展開:日本とウクライナの「架け橋」となるIT人材の育成へ

この事業を通じて、ウクライナでの技術教育の実現性や学習効果を確かめ、本格的な事業展開の可能性を実証します。平和が訪れた際、日本とウクライナの架け橋となるIT人材を一人でも多く育てられるよう、支援を続けていく予定です。

株式会社デジタル・ナレッジについて

デジタル・ナレッジは「学びの架け橋」となることを使命とし、学習環境を創造しています。教育機関や研修部門の「知識(ナレッジ)」を効率的・効果的に受講者に届け、より良い知識社会の実現に貢献することを目指しています。同社は日本で初めてのeラーニング専門ソリューションベンダーです。

創立30周年を迎え、「30th ACTION」を実施しています。

30周年記念ロゴ

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