BIM確認申請の評価は「理解度」で決まる、建設業従事者823名への独自調査で判明

野原グループのBuildApp総合研究所は、BIM確認申請(BIM図面審査)について、全国の建設業従事者823名を対象に意識調査を実施しました(2026年5月22日~26日)。この調査から、BIM確認申請制度への評価が、その制度を「知っているか」という理解度によって大きく左右されることが判明しました。

調査概要

  • 調査期間: 2026年5月22日~26日

  • 回答数: 823名

  • 調査対象者: 全国の建設業従事者

  • 調査方法: インターネット調査

調査結果のポイント

  • 理解度と賛成率: 制度内容を理解している層では81.5%が賛成しましたが、「初めて聞いた」層では賛成が6.2%にとどまり、最大で75ポイントもの差が見られました。

  • 業種による差: スーパーゼネコンでは約6割(58.3%)が賛成する一方、設計事務所は31.1%、サブコンや専門工事店では17.5%と、業種によって評価に大きな違いがあります。

  • 主な障壁: BIMの運用不足、業務フローの未整備、審査基準の不明確さが主な障壁として挙げられています。

  • 評価を左右する条件: 実務上のメリットの明確化、申請負担の軽減、審査基準の明確化が、評価を前向きに変える重要な条件とされています。

  • 現場負担への懸念: 42.9%の回答者が、制度導入による現場負担を懸念しています。

  • 総合的な印象: 制度全体への印象は「判断保留」が45.4%と多数を占め、「ポジティブ」な印象は34.6%に留まりました。

調査結果の詳細

1. 理解の有無で賛成率に大きな差

BIM確認申請の賛成率は、制度内容を「よく理解している」または「大まかな内容は把握している」層で81.5%に達しました。一方で、「初めて聞いた」層では6.2%と非常に低く、制度への評価が理解度と密接に関わっていることが示されました。

BIM確認申請(BIM図面審査)の賛成率

2. スーパーゼネコンが約6割賛成、設計事務所は3割に留まる

業種別に見ると、スーパーゼネコンでは58.3%がBIM確認申請に賛成しており、最も高い評価を示しています。しかし、設計事務所では31.1%、サブコンや専門工事店では17.5%と、業種間で評価に約3倍の差があることが分かりました。

BIM確認申請 (BIM図面審査) の賛成率

3. 導入の障壁は“運用と制度の曖昧さ”に集中

BIM確認申請導入への障壁としては、「社内でBIMを運用しきれていない」(29.3%)、「業務フローが未整備」(25.2%)、「申請基準・判断軸が分かりづらい」(21.9%)が上位を占めました。これは、技術的な問題よりも、運用設計や制度設計が課題となっていることを示しています。

BIM確認申請 (BIM図面審査) 対応への障壁

4と5. 評価を左右するのは制度の具体性と負担軽減

現場負担への懸念は依然として強く、約4割(42.9%)が「負担が大きい」と感じています。BIM確認申請への評価が前向きに変わる条件としては、「実務上のメリットが具体的に示される」(30.4%)、「申請負担を軽減する仕組み・ツール」(29.2%)、「審査基準・判断ポイントの明確化」(27.2%)が挙げられました。業務負担増への不安を解消し、具体的なメリットを示すことが重要です。

BIM確認申請 (BIM図面審査) 対応への負担感

BIM確認申請 (BIM図面審査) への評価が前向きに変わる条件

6. 総合印象は「判断保留」が多数

BIM確認申請に対する総合的な印象は、「判断は保留したい」が45.4%と最も多く、業界全体としてはまだ評価の途上にあることが示唆されました。ポジティブな印象は34.6%、ネガティブな印象は18.0%でした。

BIM確認申請 (BIM図面審査) の総合的な印象

考察

この調査から、BIM確認申請制度そのものへの賛否よりも、制度への「理解の有無」が評価を大きく左右していることが明らかになりました。特に元請を中心に理解が進んでいる状況が見られ、今後はガイドラインの整備、成功事例の共有、ツールの導入などを通じて、制度への理解を深め、実務での活用を促進していくことが重要だと考えられます。

BuildApp Newsでは、BIM確認申請に関する特集ページを公開予定です。本調査の設計者、ゼネコン、サブコンなど業種ごとの個別結果も順次発表される予定です。
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