テックファーム、老朽化インフラ点検のDX支援に参入 – 狭小空間ドローンと高精細3Dモデル化で現場と人材育成を後押し
テックファーム、インフラ点検DX支援に参入
ICTソリューション事業を手掛けるテックファーム株式会社は、老朽化したインフラ設備の点検をデジタル技術で支援するDX事業への参入を発表しました。この新しい取り組みでは、狭い空間でも使えるドローン「IBIS2」と、高精細な3Dモデルを作る技術を組み合わせ、現場での作業と人材の育成を同時に進めていきます。同社は、今後3年間で100セットの導入支援パッケージを提供することを目指しています。

老朽化インフラの課題と点検人材の不足
下水道をはじめとする日本の社会インフラは、時間の経過とともに老朽化が進んでおり、その維持管理が大きな課題となっています。例えば、2025年に埼玉県八潮市で発生した道路陥没事故のように、老朽化による事故も起きています。現在では、事故への対応だけでなく、インフラ全体の維持管理体制を見直すことが求められています。
一方で、下水道管路や地下空間のような場所は、狭く暗いだけでなく、硫化水素のような有毒ガスが発生する危険な環境です。これまで、このような場所の点検は人の目視に頼ることがほとんどでした。国土交通省は、ドローンの普及を進める上で、機体や操縦士の不足、訓練や資格の制度がまだ十分に整っていないことを課題として挙げています。このため、インフラ点検のデジタル化(DX)を進めるには、新しい機器を導入するだけでなく、それらを安全に使える人材と、運用を支える仕組みを増やすことが不可欠です。
国内のドローンビジネス市場は大きく成長すると見込まれており、2025年度には4,973億円、2030年度には9,544億円に拡大する予測があります。このうち、点検の分野は市場全体の約4割を占める最大の分野であり、老朽化インフラ対策やDXの推進を背景に、2025年度には1,003億円、2028年度には1,500億円へと成長することが期待されています。
狭小空間ドローンと高精細3Dモデル化で現場を可視化
人が立ち入りにくい狭くて暗い、または危険な場所にドローンを飛ばし、現場の映像や空間情報を手に入れる方法は、現在注目されています。特に、リベラウェア製の「IBIS2」は、狭い空間での点検に特化したドローンで、下水道管路の重要な調査でも使われた実績があります。
テックファームは、「IBIS2」のゴールドパートナーとして、機体の提供だけでなく、ドローンが取得したデータの活用まで含めて、インフラ点検のDXを推進します。これまで培ってきたXR(クロスリアリティ)、3D空間の構築、デジタルツインに関する開発の知識をインフラ点検に応用し、ドローンで撮影した映像や画像データをもとに、設備内部を高精細な3Dモデルにします。
これにより、これまで現地でしか確認できなかった設備の状況把握や情報共有が、遠く離れた場所からでもできるようになります。さらに、点検の記録や劣化の状況を重ね合わせて管理する仕組みへとつなげていく方針です。また、「IBIS2」の導入を検討している事業者に向けて、製品の理解を深めるためのツールや、将来的な運用をサポートする操縦訓練シミュレーターも開発を進めています。
超狭小空間点検ドローン「IBIS2」

「IBIS2」は、約20cm四方の大きさで重さ243gと非常に軽いドローンです。直径50cmの配管内も飛行できるため、下水道管路のような、人が入りにくい環境でも安全かつ精密な点検を可能にします。テックファームは2025年6月よりリベラウェア社のゴールドパートナーとなり、「IBIS2」の提供を開始しています。
「IBIS2」の詳細については、以下のリベラウェア社のウェブサイトをご覧ください。
https://liberaware.co.jp/ibis2/
下水道を起点に、立入困難空間の点検DX市場へ展開
この点検DXの対象は下水道だけにとどまりません。共同溝、地下の管廊、トンネル、発電設備、プラント、工場設備など、人が入りにくい様々な空間で、現場内部の状況をはっきりと見たり、情報を共有したりするニーズは今後さらに高まることでしょう。テックファームは、狭小空間ドローンと高精細3Dモデル化技術を組み合わせることで、ドローンの導入からデータの活用までを支える点検DXの基盤を提供していきます。
まずは下水道管路の点検分野で事業を展開し、3年間で100セット(機体提供を含む導入支援パッケージ)の提供を目指しています。
想定される展開領域は以下の通りです。
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共同溝、地下管廊
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トンネルの付属設備、点検口の内部
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エレベーターシャフトの点検
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プラント内の配管、ダクト・タンクの周辺
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有毒ガスや酸欠の危険がある閉鎖空間
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発電設備
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災害時に人が立ち入れない空間
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屋内外のインフラ設備点検
テックファーム株式会社について
テックファーム株式会社は、「ICTに詳しいプロフェッショナル集団」として、デジタル技術を使った事業の変革や課題解決のためのソリューションを、一つにまとめて提供しています。1998年の創業以来、世界初や日本初のサービス開発に携わり、世界で初めてのモバイルインターネットサービスであるNTTドコモ「iモード」の立ち上げ時のシステム開発にも参加するなど、モバイルが普及し始めた頃から様々な産業でICTを活用する経験と知識を積み重ねてきました。
AI(人工知能)やIoT(モノのインターネット)を活用したデータの収集や分析から、ドローンやスマートデバイス、3D技術のメタバース分野への応用など、最先端の技術と、多岐にわたる業界で培ってきたICTソリューションの知識やノウハウを組み合わせることで、企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)などのイノベーションを支援しています。
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