生成AIと衛星データで農地調査の時間を81%削減する「イナリス」が2026年4月より提供開始
株式会社デジオンは、生成AIによる衛星画像の超解像化技術と農地の利用状況を解析する技術を組み合わせた「農地情報調査支援サービス イナリス(TM) Powered by DiXiM Imaging AI」(以下、イナリス)を2026年4月より正式に提供開始しました。
このサービスは、農地調査業務の効率化と標準化を目指しており、福岡県飯塚市での実証事業では、従来の紙地図を使った調査方法と比較して、全調査対象者の作業時間を81%削減するという高い効果が確認されています。
イナリスとは?
イナリスは、生成AIの技術で衛星画像をより鮮明にし、農地の利用状況を解析することで、農地調査の効率を上げるサービスです。
1. 農地調査をタブレットで効率化
イナリスの「現地調査向け機能」を使うと、農地の利用状況(管理状況や作付け品種)をタブレットに直接記録できるため、現地での調査がタブレット一つで完結します。また、「管理者向け機能」では農地台帳の情報を見たり、書き出したりできるため、現地調査の結果を農地台帳システムに入力する作業も非常に効率的になります。
2. 各種交付金の調査業務に対応
イナリスは、「水田活用の直接支払交付金」に関する現地調査業務に対応しています。今後は「中山間地域等直接支払交付金」や「多面的機能支払交付金」への対応も予定されています。
3. 超解像化された衛星画像地図で農地を詳しく把握
中程度の解像度の衛星画像を、独自の生成AI技術で最大4倍(62.5cm相当)に高精細化した地図画像で表示できます。これにより、これまで現地に行かなければ難しかった田んぼやあぜ道の境界線を、事務所にいながら鮮明に確認できるようになります。これは、調査の判断や事前の絞り込みに大きく役立ちます。
4. 衛星データ解析で農地利用状況を自動判定
衛星データを使った解析により、「作付け状況(水稲など)」や「耕作放棄地」を自動で判定し、現地での調査が必要な農地を抽出できます。これにより、全ての農地をしらみつぶしに調査する必要がなくなります。
5. 現場の声を取り入れた「使いやすいUI」
イナリスは、開発の段階から農地調査の現場に同行し、実際に業務を行う人たちの意見を参考に設計されています。少ない手順で調査結果を簡単に記録でき、文字入力をなるべく減らしたタップ中心の操作、車内でも押しやすい大きめのボタン、直射日光の下でも見やすい配色など、使いやすさが追求されています。


福岡県飯塚市における実証の成果
2025年8月から2026年2月にかけて福岡県飯塚市と共同で行われた実証事業では、以下の成果が確認されました。
-
作業時間の劇的削減: 地図作成や手入力作業が不要になったことで、作業時間を従来の方法と比べて81%削減しました。
-
現地調査の省略: 衛星データによる作物判定(水稲・小麦など)により、調査対象の圃場の57.6%で現地確認を省略できると判断されました。
-
メンタルワークロードの軽減: 職員の主観的な作業負荷(心理的な負担)が52%軽減されたという結果が出ています。

実証事業レポートの詳細はこちらで確認できます。
https://www.digion.com/product/inaris/case/iizuka-city/
導入方法
イナリスは、自治体ごとに異なる農地管理の状況に柔軟に対応するため、事前に丁寧な聞き取りと準備期間を設けて導入を進めます。興味のある方は、Webサイトのお問い合わせフォームより連絡ください。
株式会社デジオンについて
株式会社デジオンは、「新たな技術で、まだ見ぬ体験を、誰よりも早く」という企業理念のもと、ネットワーク、マルチメディア、セキュリティ、衛星・宇宙といった分野で、独自のソフトウェア研究開発を中心に様々な事業を展開しています。自社ブランド「DiXiM(ディクシム)」は、安心・安全なスマートライフを支える基盤技術として、国内外の家電メーカーや機器メーカーに広く採用され、快適なデジタル環境の実現に貢献しています。同社は1999年に設立され、福岡本社と東京オフィスを拠点に、先端技術の恩恵が誰もに届く未来を目指し、挑戦を続けています。詳細はhttps://www.digion.comをご覧ください。


