大阪・関西万博会場の3D都市モデルが公開、「Project PLATEAU」が未来へつなぐデジタルアーカイブ
大阪・関西万博会場の3D都市モデルが公開
「大阪・関西万博2025」の会場となる地域に、高精度な3D都市モデルが整備され、一般に公開されました。この取り組みは、国際航業株式会社が国土交通省の事業として進めたものです。
Project PLATEAUとは
今回の3D都市モデルの整備は、国土交通省が推進する「Project PLATEAU(プロジェクト プラトー)」の一環として行われました。Project PLATEAUは、日本全国の都市をデジタル空間に再現する「都市デジタルツイン」の実現を目指すプロジェクトで、2020年から産学官が協力して3D都市モデルの整備や活用、オープンデータ化を進めています。
会場の独創的な建築物を高精度な3D都市モデルとして記録し、公開することで、その価値を未来に伝えることが目的です。また、このモデルが観光コンテンツやイベントなどに活用されることで、日本の進んだモデリング技術を世界に発信することも目指しています。

事業のねらいと期待される価値
Project PLATEAUでは、3D都市モデルを「社会に新しい価値を生み出すデジタル技術の基盤」と考えています。今回の万博会場のデジタルアーカイブ化は、単に記録を残すだけでなく、次のような価値を生み出すことが期待されています。
- 国際的な認知度向上:日本の優れた建築技術をデジタルツインとして国内外に紹介し、世界の注目を集めます。
- 地域経済の活性化:メタバースでの観光やイベントのシミュレーションなど、さまざまな形で利用を促し、地域の経済を元気にします。
- 次世代への技術継承:若いクリエイターたちが公開されたデータを使って、新しいデジタルコンテンツを生み出すことを支援します。
3D都市モデルの整備方法
この事業では、Project PLATEAUで培われた技術と知識をもとに、特別な方法で高精細な3D都市モデルが作られました。具体的には、「多方向カメラ撮影」と「3Dレーザスキャナ計測」を組み合わせた手法が採用されています。
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多方向カメラ撮影(国際航業)
一度の飛行で真下だけでなく、前後左右の斜め45度方向も同時に撮影できるカメラを使用しました。これにより、従来の航空写真では捉えにくかった建物の複雑な壁の形や素材の質感を、効率的かつ非常にきめ細かく取得することができました。 -
3Dレーザスキャナ計測(クモノスコーポレーション株式会社協力)
毎秒数十万から数百万ものレーザーを照射し、物体の形を点(ポイント)の集まりのデータとして取得しました。これは、空中写真では見えにくい建物の影になっている部分や細かい部分を補うことができ、実際の建物をとても忠実に再現したモデルデータを作るのに役立ちました。

成果の公開(オープンデータ)
整備された3D都市モデルのデータは、誰でも利用できるオープンデータとして、以下のプラットフォームで公開されています。ウェブブラウザで簡単に操作できる「PLATEAU VIEW」では、実際のモデルを直接見ることができます。
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国土交通省 報道発表・新着情報: https://www.mlit.go.jp/report/press/toshi03_hh_000205.html
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PLATEAU View 4.0: https://plateauview.mlit.go.jp/?share=01kk0n284ggf407c9z3vb6ya0k
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G空間情報センター 3D都市モデルデータ: https://www.geospatial.jp/ckan/dataset/plateau-27999-osaka-shi-2025
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G空間情報センター 点群データ: https://www.geospatial.jp/ckan/dataset/osakaexpo-2025
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多方向カメラによる効率的なLOD3モデル整備手法の調査 技術検証レポート(2025 年 3 月発行): https://www.mlit.go.jp/plateau/file/libraries/doc/plateau_tech_doc_0117_ver01.pdf
この取り組みを通じて、大阪・関西万博の会場がデジタル空間にも記録され、未来へとその価値が受け継がれていくことが期待されます。


