建設業界のDX効果、6割が実感へ 人手不足の背景に「時間」と「技術継承」の課題、BIM活用で現場改善に手応え
建設業界のDX効果、6割が実感へ 人手不足の背景に「時間」と「技術継承」の課題、BIM活用で現場改善に手応え
野原グループのBuildApp総合研究所は、建設業界が直面する「2024・2025年問題」と、施工BIM(Building Information Modeling)の活用状況について、全国の建設従事者1,000名を対象に意識調査を行いました。この調査は、建設業界のDX(デジタルトランスフォーメーション)の進展と現場の実態を明らかにするものです。
調査結果によると、建設DXに「効果を実感している」という回答は、前回の調査(2025年4月実施)の約3割から、今回は施工BIMによって「現場は改善する」と答えた人が6割を占めるまでに拡大しました。これは、デジタル技術の活用が次の段階に進みつつあることを示しています。
調査結果のポイント
「2025年問題」の認知と技術継承への不安
建設業界における「2025年問題」(熟練技術者の大量退職など)の認知度は89.1%と高いものの、内容を深く理解しているのは63.0%でした。内容を理解している層の92.0%が技術継承に不安を感じており、その背景には若手人材の定着・育成、仕組みの不足、そして人手不足が挙げられています。

働き方改善と人手不足の現状
時間外労働の上限規制が導入された後、55.3%の人が休日日数、残業時間、安全面で改善を実感しています。しかし、人手不足を強く感じる人は67.3%と依然として高い水準にあります。人手不足は単なる人数不足ではなく、時間や技術継承といった構造的な課題が背景にあることが示唆されました。


デジタル導入による現場改善の実感
デジタル技術の導入により「現場は改善する」と答えた人は60.7%に上り、特にデジタル活用を実感している層ほど改善への期待が高い傾向にあります。

BIM導入の課題
BIM導入における主な課題としては、「導入コスト」(44.9%)、「教育・研修の不足」(36.8%)、「現場の理解・意識」(36.5%)が上位を占めています。しかし、活用が進むにつれて、課題認識がより具体的になっていることも明らかになりました。

設計BIM情報の施工段階での活用
設計BIM情報の施工段階での活用項目は、「施工計画」(43.2%)、「可視化」(40.0%)、「施工管理」(34.7%)、「数量拾い」(29.5%)と多岐にわたります。活用項目が複数になるほど、具体的なメリットを感じているようです。

設計から施工BIMへの連携課題
設計BIMから施工BIMへの連携においては、「情報の不足・不整合」(42.0%)、「関係者間の連携不足」(36.5%)、「BIM担当者の人材・スキル不足」(36.0%)が主な課題として挙げられています。

施工BIMのメリット
施工BIMの主なメリットとして、「作業手順の可視化による安全性向上」(42.0%)、「工程・作業効率の向上」(41.9%)、「情報共有の円滑化」(44.0%)、「手戻り・ミスの削減」(32.0%)が挙げられています。

BIMの技術継承への評価
BIMが技術継承に「役立つ」と評価する人は69.3%に上ります。一方で、「役立たない」と考える人も30.7%存在し、教育時間の不足や標準化の遅れがその背景にあると考えられます。

BuildApp総合研究所とBIMプラットフォーム「BuildApp」
BuildApp総合研究所は、建設産業におけるデジタル技術の活用とサプライチェーンの変革を推進するため、2024年12月に設立されました。建設DXやデジタルツールの活用方法に関する情報発信を行っています。
建設プロセスに、革新と未来を。
BIM設計-製造-施工支援プラットフォーム「BuildApp」は、設計事務所やゼネコンが作成したBIM設計データを活用し、建設工程全体の生産性向上を目指すクラウドサービスです。設計から生産、流通、施工管理、維持管理までをBIMでつなぎ、コスト削減や廃棄物・CO2削減に貢献します。
「BuildApp」が目指すのは、BIM起点データで建設関係者をつなぎ、工程の可視化や業務の自動化で無駄をなくし、建設DXで社会を変革することです。

2025年2月からは新サービス「BuildApp 内装 建材数量・手配サービス」の商用提供が始まりました。このサービスは、建材の発注数量算出や施工情報の自動出力により、内装仕上工事における建材手配業務を効率化します。

BuildApp WEB: https://build-app.jp/
お問い合わせフォーム: https://build-app.jp/contact/
野原グループ株式会社について
野原グループは、「CHANGE THE GAME.クリエイティブに、面白く、建設業界をアップデートしていこう」というミッションのもと、建設DXを通じて社会に貢献することを目指しています。

詳細はこちら: https://nohara-inc.co.jp
関連調査
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独自調査① 働き方改革の“成果”は現場に届いたか ~2024年問題からイマの現場リアルは: https://nohara-inc.co.jp/news/release/10881/
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独自調査② 「建設2025年問題」が建設業界に突きつける現実―技術継承と人材不足の壁 熟練技術者の大量退職で「技術継承に不安」9割超、若手定着と教育体制に課題: https://nohara-inc.co.jp/news/release/10967/
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前回調査(2025年4月)「【独自調査】建設DX、半数以上がデジタル化に着手、約3割が効果を実感」: https://nohara-inc.co.jp/news/release/10305/


