DRONE SPORTSと長大が橋梁点検の共同実証を実施、グローバル展開を視野に

DRONE SPORTSと長大、橋梁点検のグローバル展開を見据えた共同実証を実施

DRONE SPORTS株式会社と株式会社長大は、海外展開を視野に入れ、岩手県内の橋梁を対象としたドローン点検の共同実証を行いました。この実証は、安全で効率的なドローン点検モデルを世界に広めることを目指しています。

取り組みの背景

日本では、高度経済成長期に作られた橋やトンネルなどの社会インフラが急速に古くなっています。これらを効率的かつ安全に維持管理するためには、人手や費用を最適化する必要があります。そこで、ドローンを使った点検が注目されています。

DRONE SPORTS株式会社は、橋やトンネル、工場など、さまざまな場所でのドローン点検を行ってきました。同社は、海外のドローンレースで培った高度な操縦技術や運用ノウハウを強みとし、特にGPSが届かない場所や狭い場所でのドローン点検を得意としています。

橋の下で人々がモニターを見ている風景

一方、株式会社長大は、橋の設計分野で国内をリードするだけでなく、東南アジア、南米、ヨーロッパ、アフリカなど世界各地の大きなプロジェクトに参加しています。橋の設計や工事の管理、古い橋の架け替えなど、幅広い業務を手がけています。

今回の共同実証は、両社の強みを合わせて、橋梁点検をより高度にし、海外への展開を目指して実施されました。

本実証の概要

今回の点検では、特別なドローンを使って、橋の上部、側面、桁下(橋の下の部分)など、GPSが届かない場所も含めて、それぞれの部分を近くから見て点検し、撮影しました。

コンクリート壁の拡大

さらに、撮影したデータはAI(人工知能)で分析され、0.1mmという非常に小さなひび割れの有無まで確認されました。これにより、橋の損傷している場所や劣化の進み具合を、きちんと記録し分析できるようになりました。

ひび割れ測定値が記載されたコンクリート壁

本実証の成果

今回の実証では、以下の3つの大きな成果が得られました。

  1. 高所・狭所での作業リスクを大幅に低減し、安全性を向上
    これまで人が直接入って作業していた高い場所や狭い場所での作業をドローンに任せられることが確認されました。これにより、人が落ちたりぶつかったりする事故のリスクを大きく減らすことができます。

  2. 足場設置を不要化し、準備負荷とコストを大幅に削減
    従来、足場を組んだり片付けたりするのに約1週間かかっていた橋梁点検の作業が、ドローンを使うことで足場が不要になりました。これにより、準備や後片付けにかかる時間や手間、費用を大きく削減できました。

  3. 撮影データを活用し、点検履歴のデジタル資産化を推進
    ドローンで撮影した高画質な映像をためて比較することで、損傷箇所の変化を時間の流れで把握できるようになりました。点検データをデジタル情報として、継続的に活用できる仕組みが作られました。

ドローンによるインフラ点検のメリット図

株式会社長大の担当者からは、「今回の実証対象となった橋の形は、日本だけでなく、フィリピンのマニラなど海外でも広く見られる構造です。この実証で得られた成果は、将来的に海外での橋梁点検にも応用でき、世界中のインフラ維持管理に役立つことが期待されます。従来の点検では、足場の設置や交通規制など、準備に多くの時間と労力がかかっていました。一方、ドローン点検では、動画や写真で記録を残すことができ、確認作業の効率が上がります。さらに、点検のスピードも大幅に向上し、現場全体の安全性と生産性の両方に貢献しています」とコメントがありました。

橋梁点検現場で人々が集まっている風景

今後の取り組み

日本のインフラ老朽化への取り組みは、今後同じような課題に直面する国や地域にとって、「先進的なモデル」となる可能性があります。DRONE SPORTSと長大は、今回の実証で得られた知識を活かし、日本で培った安全で効率的な橋梁点検技術を海外へ広めます。そして、それぞれの国の環境や橋の構造に合わせた、実際に使えるモデルを確立することを目指します。

両社はこれからも、ドローンの技術とインフラ維持管理の専門知識を合わせて、世界中の社会インフラの安全性と持続性を高めることに貢献していくとのことです。

DRONE SPORTS株式会社について

DRONE SPORTS株式会社は、国産ドローンブランド『Rangle』を展開し、インフラ設備点検の請負、ドローンレースチーム『RAIDEN RACING』の運営、ドローンイベントの企画・運営など、多岐にわたる事業を手がけています。『RAIDEN RACING』は、世界最高峰のプロリーグ Drone Champions League(DCL)において三連覇を達成した実績を持っています。また、CMや番組撮影などに対応する空撮サービスの提供に加え、『Rangle サブスク』導入企業に向けては、ドローン運用の内製化を支援する伴走型サポートも提案しています。詳細は、DRONE SPORTS公式ウェブサイト(https://dronesports.jp)をご覧ください。

  • 設立: 2018年2月

  • 代表者: 代表取締役社長 小寺 悠

  • 所在地: 大阪府箕面市外院二丁目1番53号

株式会社長大について

総合建設コンサルタントとして、橋梁・道路・交通・港湾河川・都市計画・ITS・情報システム・環境・PPP/PFIなどのインフラに関わる調査・計画・設計・運用など、社会インフラサービスを提供しています。近年は、空飛ぶクルマ事業に関連した、導入可能性調査、検討、環境アセスメントや離着陸場の整備に係る事業も展開しています。

  • 設立: 1968年2月

  • 代表者: 代表取締役社長 野本昌弘

  • 所在地: 東京都中央区日本橋蛎殻町一丁目20番4号

  • URL: https://www.chodai.co.jp/

×