KDDIアイレットがランサムウェア被害からの早期復旧を支援する3つの新サービスを提供開始
KDDIアイレット株式会社は、Oracle Cloud Infrastructure(以下、OCI)を基盤とした、ランサムウェア被害からの早期復旧を支援する3つの新しいサービスを2026年5月14日より提供することを発表しました。
近年、ランサムウェアによる被害は増加の一途をたどり、大手飲料メーカーや物流企業、医療機関など、さまざまな業種で事業の継続に深刻な影響が出ています。警察庁の発表によると、2025年上半期だけで国内法人のランサムウェア被害は116件に達し、3期連続で100件を超える高い水準で推移しています。攻撃の手口も巧妙化し、バックアップデータまで暗号化・削除されるケースが増えています。しかし、多くの企業では、複数のクラウド環境での安全な接続や、「消せないバックアップ」の仕組み作りが十分に追いついていないのが現状です。
KDDIアイレットは、これまでに2,500社以上のクラウド導入実績とOCIの構築ノウハウ、複数の国際セキュリティ認証で培った専門性を活かし、これらの課題に対応します。単に攻撃を防ぐだけでなく、被害を最小限に抑え、迅速に復旧できる体制を企業が整えるための支援を、今回提供する3つのサービスを通じて一貫して行います。

サービス提供の背景
警察庁サイバー警察局の「令和7年上半期におけるサイバー空間をめぐる脅威の情勢等について」(2025年9月発表)によると、ランサムウェア被害が製造業、物流、医療、官公庁など幅広い分野で拡大しています。攻撃者はバックアップデータまで暗号化・削除する手口を多用する一方、多くの企業でマルチクラウド環境におけるセキュアな接続設計や、「消せないバックアップ」の構築が追いついていない状況です。
このような状況に対し、KDDIアイレットはOCIの高度なセキュリティ機能を組み合わせた専門サービスを提供することで、企業のサイバーレジリエンス(攻撃を受けても事業を止めず、素早く復旧する能力)の強化を支援します。
警察庁サイバー警察局の発表詳細はこちらから確認できます。
https://www.npa.go.jp/publications/statistics/cybersecurity/data/R7kami/R07_kami_cyber_jyosei.pdf
提供開始サービス一覧
①リカバリーデータ構築支援サービス
このサービスは、ランサムウェア感染や災害に備え、企業の基幹システムにある大切なデータを確実に復旧できる環境をOCI上に構築します。Oracle Database Zero Data Loss Autonomous Recovery ServiceとOracle Object Storageを組み合わせることで、「攻撃者でも削除できないバックアップ」と「秒単位での復旧(RPOほぼゼロ)」を実現します。
主な特徴は以下の通りです。
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秒単位で任意の時点に戻せる「RPOほぼゼロ」の復旧精度
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上書きや削除を物理的に禁止した「改ざん不可のデータ保管」
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暗号化鍵をバックアップと完全に分離した「論理的エアギャップ」による保護
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バックアップの整合性を継続的に自動で確認する「データ異常検知」機能
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既存のOracle Database環境を変更せずに導入可能
サービスページ:リカバリーデータ構築支援サービス
②OCI リアルタイムデータバックアップサービス
Oracle GoldenGateを活用し、オンプレミス環境や他のクラウドにあるデータベースのデータを、リアルタイムでOCI上に同期するサービスです。定期的なバックアップとは異なり、常に最新の状態を保つため、データが失われるリスクを最小限に抑えられます。
主な特徴は以下の通りです。
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リアルタイム同期で常に最新のバックアップを自動保持(災害対策にも対応)
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既存のデータベースに負担をかけないダウンストリーム構成にも対応
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分散しているバックアップをOCIへ集約し、運用にかかる手間とコストを削減
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Oracle GoldenGateマネージドサービスを活用することで、基盤の運用をOCI側に任せることが可能
サービスページ:OCI リアルタイムデータバックアップサービス
③OCI マルチクラウド閉域接続サービス
OCI FastConnectによる専用線接続を利用し、インターネットを経由しない安全なマルチクラウド環境を実現します。これにより、金融、医療、官公庁など、特に高いセキュリティが求められる業種でも、安心して複数のクラウドサービスを利用できます。
主な特徴は以下の通りです。
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インターネットを経由しないプライベート接続で、データの遅延が少なく、高速な通信を実現
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OCI上のすべてのサービス(GPU/HPC、AI、コンテナ、ローコードなど)にアクセス可能
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設計から構築、テストまでを一貫してサポート
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金融(FISC基準)、医療(3省2ガイドライン)、官公庁(ソブリン対応)などの厳格な要件に対応
サービスページ:OCI マルチクラウド閉域接続サービス
これらのサービス料金は、要望に応じて個別に見積もられます。詳細はKDDIアイレットまでお問い合わせください。
KDDIアイレットのOCIにおける実績
KDDIアイレットは、2020年10月にオラクルのOracle PartnerNetworkにおけるCloud Sell Trackに加入して以来、100台以上の仮想サーバーや物理サーバーで稼働する大規模な基幹システムのOCI全面移行など、OCI移行において多くの実績を積んできました。
2025年2月からは、クラウド活用の総合支援サービス「cloudpack(クラウドパック)」でOCIの取り扱いを開始し、以下のサービスを通じて顧客のOCI導入を幅広く支援しています。
また、2026年4月には、開発、データ、セキュリティ、分析までの生成AI活用を包括的に支援する4つのOCI生成AI導入支援サービスの提供も開始しました。
国際認証の取得について
KDDIアイレットは、顧客の大切な情報を取り扱うIT企業として、情報セキュリティの重要性を認識し、各種国際認証の取得に力を入れています。主な取得認証は以下の通りです。
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SOC 2報告書: 「SOC 2 Type 2」
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情報セキュリティに関する国際規格: 「ISO/IEC 27001」(情報セキュリティマネジメントシステム)、「ISO/IEC 27017」(クラウドサービスの情報セキュリティ管理策)
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個人情報保護に関する国際規格: 「ISO/IEC 27701」(プライバシー情報マネジメントシステム)、「ISO/IEC 27018」(パブリッククラウドにおける個人識別情報保護)
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品質マネジメントの国際規格: 「ISO 9001」
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AIマネジメントシステムの国際規格: 「ISO/IEC 42001」
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クレジットカード業界におけるグローバルセキュリティ基準: PCI DSS
「cloudpack」の事業では、セキュリティへの取り組みや体制、ポリシーをまとめた「cloudpackセキュリティホワイトペーパー」を公開しています。これにより、クラウドベンダーやcloudpackが示すセキュリティにおける「責任共有モデル」、セキュリティ国際基準への取り組み、社内体制、業務ネットワークのセキュリティ環境構築といった多岐にわたる施策が明示され、サービスの透明性が高められています。
cloudpackセキュリティホワイトペーパー:https://cloudpack.jp/whitepaper/security.html
KDDIアイレット株式会社 会社概要
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会社名: KDDIアイレット株式会社
https://www.iret.co.jp/ -
設立: 2003年10月
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所在地: 東京都港区虎ノ門1-17-1 虎ノ門ヒルズビジネスタワー29F
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代表者: 代表取締役社長 髙木 秀悟
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資本金: 7,000万円
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主要株主: KDDI株式会社
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事業内容:
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AIインテグレーションによるAIの社会実装の加速支援
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クラウドを活用したシステム、スマホアプリの開発・運用、UI/UXデザイン制作
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「cloudpack」によるクラウド設計・構築、運用保守、セキュリティ支援
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「gaipack」による生成AI導入・活用支援およびAI駆動開発の推進
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KDDIグループと連携したクラウド開発支援
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