高校生が地域企業と課題解決に挑む「西工キャップストーンプロジェクト」始動、説明会を2月5日に開催

兵庫県立西脇工業高等学校は、生徒が地域企業とチームを組み、実社会の課題解決に挑む新事業「西工キャップストーンプロジェクト」を令和8年度から実施します。このプロジェクトの第1回説明会が、令和8年2月5日(木)に開催されます。
本プロジェクトは、高校版「キャップストーンプロジェクト」として、従来の技術教育をさらに深化させ、企業の「現場の課題」を教材に解決策を提案・実装する産学連携の新たな試みです。当日は、4つの専門科(電気・機械・総合技術・ロボット工学)で学ぶ生徒たちが、課題研究や選択科目「地域産業探究」で1年間かけて取り組んだものづくりの成果を披露する「課題研究合同発表会」も同時開催されます。
兵庫県立西脇工業高等学校に関する詳細はこちらから確認できます。
https://www.hyogo-c.ed.jp/~nishiwaki-ths/
開催の背景:地域に役立つ「人財」を育成
同校はこれまで「地域に役立つものづくり」を掲げ、実践的な技術教育を行ってきました。しかし、変化の激しい現代において、単なる技術習得だけでなく、「自ら課題を発見し、解決する力」が求められています。そこで、従来の生徒が設定した課題に取り組む「課題研究」をさらに発展させ、地域企業や団体と連携して企業・団体のリアルな課題に取り組む「キャップストーンプロジェクト」が次年度より本格始動します。本説明会は、そのキックオフとしての意味合いも持ちます。
※キャップストーン(Capstone)とは、建築物の頂上に置かれる「冠石(頂石)」を指し、物事の「集大成・総仕上げ」を意味します。教育分野における「キャップストーンプロジェクト」は、卒業を控えた学生がそれまでに習得した知識・技術を総動員し、実社会の具体的な課題解決に挑む実践的な演習プログラムです。大学などで導入が進むこの先進的な手法を、同校では「高校版」として再定義し、企業と連携した「生きた教材」による学びを展開します。
当日の見どころ
1. 生徒の集大成:4つの専門科の「課題研究」発表、選択科目「地域産業探究」発表(14:25~)
電気科、機械科、総合技術科、ロボット工学科の3年生の課題研究、そして選択科目「地域産業探究」選択生が、それぞれの専門性を活かした研究成果をプレゼンテーションします。
今年・昨年のテーマ例
① 技術×実用:実習での成果物を展示する「ショーケース」の製作(機械科)

「学校に役立つものづくり」を目的に、ショーケースの製作に取り組みました。

スライド丸のこを用いた角材の切断から、夏の暑い中での繰り返し塗装、アクリル板の加工と取り付け、キャスターの取り付けを経て完成しました。

完成したショーケースは、校内の機械科とロボット工学科に提供される予定です。展示作品としては、旋盤やフライス盤、マシニングセンターなどで製作したメダルやスターリングエンジン、ひょうご高校生ロボット競技大会で優勝・入賞したマシンなどが予定されています。また、ロボット工学科からは3Dプリンタやレーザー加工機で製作した稲刈りロボットやマイコンカーなどが展示されます。
② 技術×地域課題:農業の悩みを解決する「ジャンボタニシ被害減少に向けて」(地域産業探究)

ジャンボタニシは、食用として導入された外来種ですが、近年、水稲などの食害が問題となっています。地域産業探究班は、西脇市の農家へのアンケート調査から、害虫・害獣の中でジャンボタニシの害が最大であることを知り、その捕獲器の製作に取り組みました。

育苗箱や廃ペットボトルなど身近な材料を活用し、育苗箱の大きさやタニシが入る穴の数を変えた3種類の捕獲箱を製作しました。誘引用のエサには米ぬかを使用しています。

西脇市役所と農家の協力を得て、3つの田んぼに計12個の捕獲器を設置しました。その結果、大型の捕獲器ではタニシが、小型の捕獲器では卵が多く捕獲されました。捕獲後の活用については、西脇市役所を通じて兵庫県農林水産技術センターに助言をいただき、貝を乾燥させて粉にすり潰し、園芸用肥料として活用しました。
③ 技術×精密:錫の鋳造による小物づくり(総合技術科)

鋳造によるものづくり技術の習得を目的に取り組みました。まず、3DCADを用いて、イメージに忠実な小物のデザインを設計しました。

3DCADのデータをもとに、鋳造の原型となるモデルをCNCフライス盤を用いて両面切削で製作しました。この工程は最も時間を要し、手順を遵守することの重要性を学びました。

原型を元に石膏で鋳型を作り、溶かした錫を流し込みました。冷えた後に石膏を壊して中身を取り出し、仕上げを行って完成させました。
④ 技術×アート:光ファイバーアートの製作(電気科)

医療や通信の現場で使用される光ファイバーの仕組みを理解し、その特性を利用してアート作品を製作しました。
⑤ 技術×交流:プログラミング出前授業(地域産業探究、ロボット工学科)

同校の生徒が地域の小学生と交流し、教育用ドローンとタブレットを使用して、ドローンの動きをプログラミングで制御する方法を教えました。順次処理や繰り返し処理など、学んだことを伝える活動です。

デジタル人材の育成を目指す西脇工業高校では、中学校を含む西脇市内13校(延べ)においてプログラミング教室を実施し、小学校からのデジタル人材育成を実践しています。
2. 新プロジェクト発表:西工キャップストーンプロジェクト説明会(15:45~)
次年度より導入する新プロジェクトについて、説明および協力候補企業・団体との打ち合わせ会が行われます。企業などが抱える「現場の課題」を教材とし、高校生がその解決策を提案・実装する試み(タイプA)や、同校生徒が発案する課題に対して企業などが専門性を活かして指導助言を行い、生徒の取り組みをより現実的かつ社会の要請に応えるものにブラッシュアップする試み(タイプB)について協議します。これらを通して地域企業などとの連携を深め、生徒の実践力と共に地元企業などの魅力についても再確認する機会となります。
開催概要
-
行事名: 令和7年度 課題研究・地域産業探究合同発表会 および「西工キャップストーンプロジェクト」説明会
-
日時: 令和8年(2026年)2月5日(木)
-
課題研究合同発表会: 14:25 ~ 15:15
-
説明会: 15:45 ~ 17:00
-
-
会場: 兵庫県立西脇工業高等学校
-
発表会:本校体育館
-
説明会:本校会議室
-
住所:〒677-0054 兵庫県西脇市野村町1790
-
-
参加対象: 報道関係者、地域企業・団体の皆様、教育関係者
-
参加費: 無料
-
参加企業・団体お問い合わせ窓口: 教頭 廣内(0795-22-5506)
兵庫県立西脇工業高等学校について
創立62年を迎え、卒業生は15,000人を超える、地域産業界へ多数の人材を輩出している工業高校です。文武両道のスローガンのもと部活動も盛んで、陸上競技部は全国高校駅伝男子で優勝8回を数え、硬式野球部は2013(平成25)年に夏の甲子園に出場しています。


