ONESTRUCTION、BIM情報要件AIモデル「Ishigaki-IDS」と評価ツール「IDS-Bench」を公開

ONESTRUCTION株式会社は、経済産業省とNEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)が推進する「GENIAC(Generative AI Accelerator Challenge)」プロジェクトにおいて、BIM情報要件(IDS)を生成するAI基盤モデル「Ishigaki-IDS」と、その評価ベンチマーク「IDS-Bench」を開発し、公開しました。

経済産業省およびNEDOによる「GENIAC」開発成果となる基盤モデルを公開

Ishigaki-IDSとIDS-Benchの概要

ONESTRUCTIONは、建設分野に特化した汎用生成AI基盤モデルシリーズ「Ishigaki」の開発を進めています。今回のGENIAC採択事業では、「openBIMにおけるBIM情報要件の生成基盤モデルの研究開発」に取り組み、以下の2つの成果を公開しました。

BIM & Construction Foundation Model Ishigaki-IDS

建設BIM情報要件(IDS)の生成基盤モデル「Ishigaki-IDS」

Ishigaki-IDSは、既存のオープンモデルを選び、IDS生成タスク向けに追加学習を行った建設BIM用の基盤モデルです。今回の開発では、Ishigaki-IDS-8B、Ishigaki-IDS-14B、Ishigaki-IDS-32Bの3種類が作られ、このうち「Ishigaki-IDS-8B」が公開されています。

Ishigaki-IDSは、Qwen3の8B/14B/32Bモデルをベースに、IDS生成タスクに特化するための追加学習が実施されました。ベースモデルの選定には、Nejumi Leaderboard4(https://nejumi.ai/)が参考にされており、汎用的な言語性能と安全性が確保されていること、複数のモデルサイズが揃っていること、国内外で広く利用されていることが考慮されています。開発は、学習データや入力データが外部に送信されない管理環境で完結する構成で行われました。

IDS生成評価用ベンチマーク「IDS-Bench」

IDS-Benchは、建設・BIM領域の専門家と協力して作られた、CSVデータからIDSを生成する際の精度を測るための独自のベンチマークです。IFC/IDSのバージョン、言語、建設カテゴリといった様々な視点から、IDS生成性能を多角的に評価できるように設計されています。

今回の開発で得られた知見や技術的な背景については、テックブログで詳しく紹介されています。

※openBIM(オープンビム)とは、オープンな標準規格とワークフローを組み合わせ、建設における設計・施工・運用を協力して行うための考え方です。

※IDSとは、BIMデータに対して「どんな情報を入れるべきか」を定義する要件定義書です。建設物をテスト駆動開発のように作るためのアプローチです。

Ishigaki-IDSのIDS生成性能

開発されたIshigaki-IDSをIDS-Benchで評価した結果、IDS生成タスクにおいて高い性能が確認されました。これは、IDSが建設BIM領域の専門的な規格であり、比較的新しい規格であるため、一般的な事前学習だけでは十分に対応しにくい側面があると考えられます。Ishigaki-IDSは、このような専門知識や規格の構造を考慮した追加学習によって、IDS生成性能の向上を実現しました。評価の詳しい内容はテックブログで確認できます。

IDS-Bench評価結果を示す棒グラフ

今後の展望

今回の取り組みで得られた知見は、今後も論文やテックブログとして発表される予定です。ONESTRUCTIONは、AIをはじめとするテクノロジーを活用し、これからも建設業界のデジタルトランスフォーメーション(DX)の推進に取り組んでいくとしています。

ONESTRUCTIONでは、建設AIや建設基盤モデルの開発に興味のある人材を募集しています。詳細は以下の募集記事をご覧ください。

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