GMO GPUクラウド、最新のAI向けGPU「NVIDIA HGX B300」を国内最速クラスで提供開始

GMOインターネット株式会社は、高性能GPUクラウドサービス「GMO GPUクラウド」において、NVIDIAの最新GPU「NVIDIA Blackwell Ultra GPU」を搭載した「NVIDIA HGX B300 AI インフラストラクチャ（以下、HGX B300）」のクラウドサービスを、2025年12月16日より国内最速クラスで提供開始しました。

このサービスは、AIの推論処理に最適な環境を提供し、大規模言語モデルの高速推論やエージェント型AIの開発といった最先端のAIワークロードに対応します。サーバー1台を専有する「ベアメタル構成」により、HGX B300の性能を最大限に引き出すことが可能です。

サービス提供の背景

近年、企業による独自のAIモデル開発や、AI・ロボティクス技術の急速な発展により、高度な計算処理ができる大規模なコンピューター資源が求められています。AIモデルはますます大きくなり、推論の速さや多様な生成形式への対応が重要になる中で、クラウドインフラも常に新しくしていく必要があります。

GMOインターネットは、2024年4月15日に経済安全保障推進法に基づく「クラウドプログラム」の供給確保計画で経済産業省の認定を受けました。また、同年11月22日からはNVIDIA Hopper GPUのサービスを国内最速クラスで提供しています。こうした市場や技術の変化を踏まえ、最新世代の「HGX B300」への切り替えを決定しました。

これにより、「GMO GPUクラウド」は、今後のAI開発・運用に必要な高い計算性能、拡張性、そして通信の遅延が少ない環境を提供し、さらに進化したインフラ基盤として展開していきます。

• NVIDIA Blackwell Ultra GPU

• 経済安全保障推進法に基づく特定重要物資の安定的な供給の確保

「GMO GPUクラウド（NVIDIA B300）」について

1. GMO GPUクラウド概要

• AIのリーズニングと推論処理の高速化

• コンピュータビジョンモデルの大規模データセットを用いた学習など |
  | 価格 | 各社ごとにお見積り |

2. NVIDIA Blackwell Ultra GPU（GPUメモリ）の特徴

• メモリ容量は288GB（NVIDIA H200比で204％）

• 新たにFP4演算精度に対応

• FP8 Tensor Core性能も最大2.25倍に向上

3. NVIDIA B300の特徴

大規模学習の効率化

• 学習性能は最大4倍（前世代比：H200）へ向上

• GPUメモリ容量や帯域幅など、主要性能が大幅に強化

• ワットあたりの性能も向上

推論がより強化

• 推論性能11倍（前世代比：H200）へ向上

• FP4対応により、VRAM使用量を削減しつつスループットを改善

• GPUメモリ容量が過去最大

これにより、大規模モデルの学習をより高速かつ省電力で実行できます。

4. ネットワーク構成

HGX B300 AIインフラストラクチャは、8基のNVIDIA ConnectX-8 SuperNICs（合計6,400Gbps）と、複数のGPUを接続・拡張するNVIDIA Spectrum-X Ethernetスイッチにより、超高速通信を実現します。遅延の少ない設計により、大規模なAI学習時のデータ転送を高速化し、複数サーバーを組み合わせた分散学習環境でも安定した高性能を発揮します。

5. NVIDIA B300とNVIDIA H200の比較

ベアメタルプランについて

今回提供を開始する「GMO GPUクラウド ベアメタルプラン」は、仮想化の層を挟まずにGPUへ直接アクセスできるため、計算性能を最大限に引き出すことができます。AIの推論処理に特化した計算能力を活かし、大規模言語モデルの高速推論やエージェントAIの開発など、様々な作業に適しています。

また、ベアメタルならではの自由度を保ちつつ、初期設定やネットワーク構築の手間を減らす仕組みが備わっています。

主な特徴：

• Ubuntu OS初期セットアップ済みで提供

• インターコネクトネットワーク設定済み（ローカルNWも利用可能）

• 管理ダッシュボードによるサーバー管理機能

• 追加ストレージの利用が可能

これにより、利用者は構築にかかる時間を抑えながら、高いパフォーマンスと柔軟なチューニング性を両立したGPU環境を利用できます。

NVIDIA B300 におけるサーバー構成イメージ

関係者コメント

GMOインターネット株式会社 代表取締役 社長執行役員 伊藤 正 氏のコメント

「『GMO GPUクラウド』は、2024年11月のサービス開始以来、最先端のAI開発のインフラを支えてまいりました。高性能な技術への取り組みと、安定した運用環境、きめ細かな技術サポートにこだわり続け、お客様のAI開発を支援することに挑み続けております。NVIDIA B300を国内最速で提供することは、日本発のAIイノベーションを次のステージへ加速させる取り組みにつながると確信しています。今後もNVIDIA様との技術連携を深め、エンジニアの挑戦を支えるAI開発基盤を磨き上げ、世界に通用する次世代AIの創出を力強く後押ししてまいります。」

エヌビディア 日本代表 兼 米国本社副社長 大崎 真孝 氏のコメント

「日々、AI開発に挑む開発者・研究者にとって、莫大な計算資源にアクセスできる高性能かつ拡張性の高いコンピューティング環境は不可欠です。高効率な学習と高速推論を可能にするNVIDIA HGX B300を搭載した『GMO GPUクラウド』を国内で提供されることは、日本のAIインフラストラクチャをリードする大きな一歩と言えます。」

今後の展開

GMOインターネットは、「GMO GPUクラウド」を中心としたAIインフラ戦略により、進化の速いAI・ロボティクス分野の技術革新に貢献していく方針です。今後も最新のAI計算基盤の提供と、利用者のニーズに合わせた柔軟なクラウド環境を整えることで、日本のAI産業に欠かせない基盤として、社会と産業のAIイノベーションを後押しします。

「GMO GPUクラウド」について

GMO GPUクラウドは、NVIDIAテクノロジ上で構築された国内最速クラスのGPUクラウドサービスです。2024年11月に高性能な「H200 GPU」を採用したサービスを開始しました。

今回導入されたNVIDIAの最新アーキテクチャ「Blackwell Ultra」を搭載した「NVIDIA B300」インスタンスは、「NVFP4」（NVIDIAが設計した4ビット浮動小数点フォーマットで、高い精度を実現）に対応した第5世代Tensor Core、2.3TBに達するHBM3eメモリ（高帯域メモリの最新規格で、従来比で帯域幅が向上し、大規模AIモデルの学習・推論処理を高速化）、そして第5世代のNVIDIA NVLinkとNVLink Switchによる高速通信を備えた超大規模AIファクトリー構築向けのGPUです。これにより、従来のH200と比較して大規模言語モデルの学習時間を大幅に短縮し、AI開発の効率を大きく向上させます。

GMOインターネットは、このサービスを通じて、生成AI分野に取り組む企業や研究機関に対し、最適化されたインフラ基盤と、利用者の作業内容に応じた柔軟でカスタマイズ可能な計算環境を提供します。これにより、開発期間の短縮とコスト低減に貢献し、国内AI産業の発展を促進していきます。

GMOインターネット株式会社について

GMOインターネット株式会社は、GMOインターネットグループのインターネットインフラ事業と広告・メディア事業の強みを融合するため、2025年1月1日に新体制で始動しました。インターネットインフラ事業の安定した収益基盤と、インターネット広告・メディア事業それぞれの強みを最大限に活かし、「すべての人にインターネット」という企業理念のもと、関わるすべての方に「笑顔」と「感動」を届け、AIで新たな未来を創る価値創造に挑戦してまいります。

• お問い合わせ先：https://gpucloud.gmo/form/

• GMOインターネット株式会社：https://internet.gmo/

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