NTTドコモビジネス、クマ対策ソリューションを提供開始 – 早期発見から情報発信、調査効率化までデジタルで支援

深刻化するクマ被害と自治体の課題

近年、都市部に出没する「アーバンベア」が増え、冬眠しないクマも問題となるなど、全国でクマによる人身被害が過去最悪の状況にあります。
クマに関する各種情報・取組(環境省)
これを受けて、環境省はクマを「指定管理鳥獣」に指定し、自治体にはクマの出没を知らせる「クマアラート」の運用や、人とクマの住み分けを管理する「ゾーニング」が求められています。

しかし、現場では見回りや電気柵の管理に加えて、住民からの通報が相次ぎ、自治体職員の対応が追いつかない状況が大きな課題となっています。

熊対策ソリューションの全体像

NTTドコモビジネス株式会社は、これらの課題を解決するため、クマの早期発見から住民への情報発信、現地調査業務の効率化までを一貫して支援する「熊対策ソリューション」を体系化しました。このソリューションは、デジタル技術を使って各段階の作業を効率化し、省力化することを目的としています。

熊対策の流れと対応ソリューション一覧

各フェーズの取り組み

検知・早期発見

クマを早く見つけ出し、人身被害を未然に防ぐための取り組みです。

  1. ドコモIoTマネージドサービスfor 熊検知AI
    トレイルカメラ(自動で撮影するカメラ)とAI(人工知能)を組み合わせたサービスです。クマやイノシシなどの動物の動きをAIが自動で検知し、関係者にすぐに通知します。カメラで撮った画像や動画をAIが高精度で解析し、特定の動物だけを検出して知らせます。このサービスには、必要な通信回線、通信機能付きトレイルカメラ、クラウドサービスがすべて含まれており、導入の手間が少なく、設置後の問い合わせにも対応します。
    ドコモIoTマネージドサービスfor 熊検知AIの仕組み

  2. セルラードローン Skydio X10
    クマの目撃情報や自動検知情報があった場合、高解像度カメラとサーマルカメラ(熱を感知するカメラ)を搭載したドローン「Skydio X10」を現場に素早く飛ばすことができます。これにより、クマの出没場所の状況確認や、動物が通る道(獣道)の発見、さらにはスピーカーを使ってクマを追い払うといった対策を、安全かつ効率的に行えます。特に、クマが活動しやすい夜間でも、自律飛行機能とサーマルカメラを活用して状況を確認できます。
    Skydio X10に関する情報は、以下のリンクからご覧いただけます。

情報発信

クマの検知情報を住民に速やかに伝えるための取り組みです。

  1. 地域アプリLGPF
    この地域アプリを通じて、住民はスマートフォンからクマの目撃情報を簡単に通報でき、クマの出没状況を地図上で確認できます。普段使っているアプリで通報や確認ができるため、住民の負担が軽くなります。また、出没マップや注意喚起などの情報発信により、住民が安全な行動(危険を避ける行動や警戒する行動)をとることを促します。
    さらに、電話や窓口に集中しがちな通報をアプリに分散させることで、自治体職員の初期対応の負担を減らし、対応に必要な人員を適切に配置することにも役立ちます。ドコモIoTマネージドサービスfor 熊検知AIでクマを検知した際には、アプリに通知を送ることも可能です。
    地域アプリLGPFの詳細はこちらをご覧ください。
    地域アプリLGPF

インシデント管理業務効率化

クマが出没した後の対応業務を効率化するための取り組みです。

  1. 現地調査省力化ソリューション
    クマの出没情報を受けた後の、受付から情報共有、現地での記録・報告、情報公開までの一連の業務をデジタルでつなぎ、一か所で効率的に行えるようにします。通報内容は庁内でリアルタイムに集約され、担当者間の対応判断や出動の調整を支援します。現地ではタブレットなどを使って調査フォームに入力し、写真や位置情報と合わせて登録できるため、現場で記録作業を完了できます。登録された内容は庁内に自動で反映され、状況確認や情報公開の判断を迅速化します。
    これにより、現地調査前の地図印刷や資料準備が不要になり、現場での入力で記録がすぐに完了します。情報の共有や公開判断、住民への周知までが迅速になることで、二重入力や後からの整理作業が減り、調査の質を高め、職員の働き方改善にもつながります。
    現地調査省力化ソリューションの詳細はこちらをご覧ください。
    現地調査省力化ソリューション

提供開始日と今後の展望

このソリューションは、2026年4月1日から提供が開始されます。

NTTドコモビジネスは、このサービスを通じて、クマの検知や対策だけでなく、今後はクマの個体数管理や、現状を分かりやすく見せる「可視化」といった分野にも事業を広げていくことを考えています。それぞれの自治体の課題や運用体制に合わせた導入計画から、実際に使いこなせるようになるまでのサポートを一貫して行い、全国での展開を進めていく予定です。

現在、複数の自治体で導入に向けた話し合いが進められており、今後は各地で得られた経験を活かして、より導入しやすい環境を整え、サービスの改善を続けていくとしています。

さらに、クマだけでなく、シカやイノシシなどの害獣を対象とした検知や情報発信の仕組みも含め、現場のニーズに応じたソリューションの品ぞろえを広げることで、自治体職員の負担を減らし、住民の安全を守ることに貢献していきます。

NTTドコモビジネスについて

「NTTコミュニケーションズ株式会社」は2025年7月1日に社名を「NTTドコモビジネス株式会社」に変更しました。企業と地域が持続的に成長できる社会を支える「産業・地域DXのプラットフォーマー」として、新しい価値を生み出し、豊かな社会の実現を目指しています。
NTTドコモビジネス ロゴ
NTTドコモビジネス株式会社

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