2026年春からのBIM図面審査を前に、設計現場で進む準備の兆し

調査レポート公開 BIM図面審査は、すでに設計実務の中で始まっている

2026年春から、建物の設計図をBIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)という新しい方法でチェックする「BIM図面審査」が始まる予定です。これに先立ち、株式会社フローワークスが設計に関わる実務者36名に意識調査を行いました。

この調査では、制度に対する理解はまだ途中であるものの、設計の現場ではすでに「図面の食い違いをなくす意識」や「やり直し作業の減少」といった変化が始まっていることが明らかになりました。

調査の背景

2026年春から始まるBIM図面審査では、BIMのデータとPDFの書類を提出することで、図面間の食い違いを確認する手間がなくなると期待されています。これにより、審査が効率的になり、期間も短くなると考えられています。

しかし、実際に設計を行う人たちの間では、「具体的にどう運用すればいいのか」という不安の声も多く聞かれました。

2026年3月に国土交通省が開いた説明会では、BIM図面審査に対応するための準備や社内体制を整えたり、ルールを作ったり、人材を育てるための費用が、国の「建築GX・DX推進事業」で補助されることが発表されました。今回の調査で明らかになった「ルール整理」や「人材育成」の必要性に対して、公的な支援を活用した準備が加速することがきっと予想されるでしょう。

この調査は、新しい制度が始まるのを前に、設計者が日々の仕事の中でどのような変化を感じているかを知るために実施されました。

調査結果のポイント

  • BIM図面審査は「普段の仕事の延長線上」と感じる設計者が約7割(66.7%)いました。

  • 約8割(80.6%)の人が「情報が足りない」「具体的な運用イメージが湧かない」と感じています。

  • BIMを導入することで「図面間の整合性(食い違いがないこと)」への意識が高まりました。

  • 次に解決すべき課題は「図面作成やモデル作りのルール整理」だと考えられています。

調査概要

  • 調査方法: ウェブアンケート(フローワークス メルマガ会員・セミナー参加者)

  • 回答者: 設計実務者36名(うちBIMユーザー27名)

  • 調査期間: 2026年2月

調査結果の詳細

① BIM図面審査は「実務の延長線」と感じる設計者が約7割

「BIM図面審査は普段の仕事の延長線上にある取り組みだと感じるか」という質問に対し、24名(約67%)が「そう感じる(強く感じる・ある程度感じるの合計)」と答えました。この結果から、BIM図面審査はまったく新しい仕事というよりも、これまでの設計業務の続きとして受け止められている可能性が見えてきます。

BIM図面審査は「実務の延長線」と感じる設計者が約7割

② 約8割が「情報不足・運用イメージ不足」を実感

制度を知ったときの印象として、「もう少し情報が欲しい(18名)」「具体的な運用イメージがまだ湧いていない(11名)」という回答が合わせて29名(約81%)にのぼりました。制度への関心は高いものの、具体的な運用方法がまだ見えていないという設計実務者の現状が明らかになりました。

BIM図面審査 約8割が「情報不足・運用イメージ不足」

③ BIMユーザーが感じている「設計実務の変化」

BIMを使っている人(27名)がここ数年で仕事に感じた変化では、「図面間の整合性を意識するようになった(16名)」が最も多い回答でした。次に「情報共有や意見のまとまりがしやすくなった(12名)」、「修正ややり直し作業が減った(11名)」と続き、BIMの導入が単に3Dモデルを作るだけでなく、設計業務の進め方そのものに影響していることが分かります。

BIMユーザーが感じている「設計実務の変化」

④ 実務の次のテーマは「ルールと運用の整理」

BIMを仕事で使っている人たちが「BIM図面審査への取り組みをうまく進めるために整理したいこと」として、「作図・モデリングのルール整理(14名)」や「チェック・確認の手順整理(11名)」が多く挙げられました。このことから、BIMそのものの使い方を理解することよりも、「どうやって仕事でBIMを運用するか」が次の重要な課題になっていると言えるでしょう。

実務の次のテーマは「ルールと運用の整理」

この他の詳しい調査レポートは、以下のnote記事で確認できます。

フローワークス代表 横関 浩氏からのコメント

今回の調査結果から、設計実務者の関心がBIMソフトの「操作方法を覚える」という最初の段階を超え、仕事で「どう運用するか」という段階へはっきりと移っていることが分かりました。

BIM図面審査が始まるのを前に、今求められているのは単にツールを導入するだけでなく、設計業務を支える「運用OS(土台となる仕組み)」を作ることです。これは、フローワークスが目指す「開いた瞬間から設計に集中できる環境づくり」という支援のあり方と一致しています。

2026年春に向けて、人によってやり方が違う作業をなくし、統一された「運用OS」の上で、創造的な設計ができる環境を全国の設計事務所や建設会社と共に作っていきたいと考えています。

設計者の「ルール整理・運用」の悩みを解決するソリューション

フローワークスでは、調査で明らかになった「運用ルールの不足」を解消し、設計者がすぐに仕事に集中できる環境を提供しています。

「建築BIM標準テンプレート for Vectorworks」

これは、Vectorworks BIMの標準化されたテンプレートと仕事の進め方を備え、いつも同じ品質でBIM設計ができる仕組みです。月額8,800円のサービスで、最新の標準テンプレート、統一されたワークフロー、仕事に役立つ設定済みのデータ、そして充実したヘルプシステムを組み合わせ、効率的で一貫性のある設計環境を実現します。これにより、設計者は本来の創造的な業務に集中でき、チーム全体の生産性と品質向上につながります。

「BIM講習」

「BIM講習」は、経験豊富な講師が、設計の現場で役立つ技術を最短2日間で教える短期集中型の教育プログラムです。単なる操作説明だけでなく、フローワークス独自の「標準テンプレート」を使った効率的な仕事の進め方を学ぶことで、仕事に直結するBIMスキルを確実に身につけられます。人材開発支援助成金を活用することで、講習費用の最大75%が助成されるなど、費用を抑えながら会社全体のデジタル化(DX)推進と人材育成を強力にサポートします。

株式会社フローワークスについて

フローワークス ロゴ

株式会社フローワークスは、「BIMを誰もが簡単に」という目標を掲げ、BIMの普及と活用を支援することで、設計環境を大きく改善するデジタル設計の土台作りに力を入れています。6年間の経験をもとに、中小の設計事務所から国土交通省やUR都市機構のプロジェクトまで、幅広いニーズに合わせたテンプレート作成を手掛け、現場に即したサポートを提供しています。

会社概要

  • 会社名: 株式会社フローワークス(https://flowworks.jp/

  • 設立: 2018年12月3日

  • 代表者: 代表取締役 横関 浩

  • 所在地: 愛知県名古屋市中区千代田一丁目10番28号 IB303

  • 資本金: 1,050千円

  • 事業内容: Vectorworks BIMコンサルテーション、Vectorworks BIM講習、Vectorworks BIMソリューションの提案・提供

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